缶詰工場で働く、灯台守の女房にしてはやせすぎ(?)だけど、だからこそ「君は特別な人だ」といわれるのでしょう。
笑うと可愛いのに、しかめっ面が多かったのは役作りでしょうか?
ハリウッドの女優さんなどに比べて、生活感のある美しい人、というのが、ヨーロッパらしくて良いです。
さて、この映画を見た女性の中には「私がマベだったら、アントワーヌについていったかしら」って考えられる方もいらっしゃるでしょうね・・・・
jesterはそのことはあまり考えませんでした。
だってアントワーヌはマベを連れて行く気がなかったと思うから。
あれだけ決然と別れを告げられたら、あれ以上は追えないです。
あのシュチュエーションで言えば、マベは「連れてって」というかもしれません。
島のような閉鎖された空間から飛び出して、別の人生を送りたいと、昔から思っていて、出る勇気とチャンスがなかったらしいですから。
「私はどうしたらいいの」ってそういう意味だと思う、って前も書きました。
ただ、マベはアントワーヌを恐れていたのかもしれません。島を出るチャンスになるかもしれないと思って・・・
だから急に突っかかったり、抱きしめるべきときにまず胸を突いてけんかを売ってからじゃなくては、抱いてあげられなかったのかも。
彼女だって、島を出るのは怖いんですよ、ほんとは。
そして、アントワーヌは絶対、
「一緒に来て欲しい」って言わないです。
そういう男なんです、アントワーヌは。(独り決め)
それで・・・・そうだとして・・・・
その上で、自分がマベで、どうしてもアントワーヌが忘れられなかったらどうしましょうか。
島を出て、アントワーヌの行き先を捜すでしょうか?
インタビューで、サンドリーヌ・ボヌールはこういってます。
私なら、アントワーヌと一緒に島を出ていたわ(きっぱり)。
だって、人生は一度だけだし、お互いにあれだけ愛し合っていたのですから。
もちろん、自分を愛してくれている性格の良い夫のことを考えると心は動きますが、なによりも彼女がアントワーヌを愛してしまったという事実のほうが強いわけですし。
で、(誰も聞きたくないとは思いますが

jesterは島に残ると思います・・・・。
無口なくせに「シュー(キャベツちゃん)」なんて呼んでくれる、優しい暖かい夫がいたら、どんなに他の人を好きになったとしても・・・・出られないと思います。
もしかしていつかイヴォンが別の人を好きになったとしたら別ですが・・・・。
そんな日はこないでしょう。
17歳で出会った人が自分の一生をともに過ごすべき人なのかどうか、若い頃の決断が正しいとは限りません。
間違っていることのほうが多いかも。
世の中にもっと深く愛し愛されることの出来る人がいるのかもしれません。
真実の愛にめぐり合うのが結婚したあとだったら悲劇です。
サンドリーヌのいうように人生は1回なのですから、死ぬ時に後悔しないように、勇気を振り絞って出て行くのが正しいのかもしれませんね。
でも、jesterは出て行かないと思います。
考え方は人それぞれですが、jesterは、恋愛と違って、結婚は二人の人間が山あり谷ありで、一緒にはぐくむものだと思うので・・・・
相手が納得しない限り、どちらかの都合で簡単にやめていいものではないと思うから・・・・。
でも出て行ける自分であって欲しいとも思うのです。
出て行かないにしろ、そういうパワーは心のどこかにキープしておきたい。
ああ、複雑ですね・・・・
皆さんはどうお考えになったでしょうか・・・・?