2006年02月04日

歓びを歌にのせて その2

jesterは本を読むのも漫画を読むのも大好きです。クラシックやジャズ、ポップスのコンサートやミュージカル、ストレートプレイも見に行きます。

でも、たった2時間ぐらいのあいだに、これだけ心揺り動かされ、泣き、笑い、まったく異次元の世界への旅が出来る・・・・つくづく映画って総合芸術だと思います。

そして、その醍醐味を充分味わわせてくれる秀作映画にまた出会いました黒ハート

『歓びを歌にのせて』です。

孤独を感じる人間同士が、どうやって支えあい、歓びを持って生きていけるか。
音楽が荒れた人の心をどこまで癒せるのか。
芸術が自己表現にどれほど役立つか。


おとぎばなし、といってしまえばそれまでですが、
「今日の日から最後に息を引き取る日まで、
自分の生き方で生きたい。
誰かに強制された生き方でなく、
誰かが良いと思う生き方でなく、
だれでもない、自分自身が納得のいく生き方をしたい。」

なんて思う心に、一杯元気を貰いました。

1000663_02.jpg
ル・シネマの朝一番でみたのですが、上映終了後、自然と拍手が沸き起こりました。
年も性別もばらばらな観客の中から・・・・
電気がついても席から立てず、ハンカチに顔をうずめたままの人も。

jesterもこみ上げる感動の涙で、なかなか去りがたかったデス。

(でももうそろそろでなくちゃ、と入り口までよろよろ歩いていったら、次の回の入場を待つ人だかりのど真ん中に出てしまい、そうとう注目を集めでしまった・・・
うつむいたままトイレに駆け込んで、涙が納まるのを待って、やっと帰宅しました・・・)


*******以下、ネタばれがあります*******



まず、なんと言っても主人公のダニエル・ダレウスがとってもいいデス。
ウサギや雪や自転車、川で泳ぐこと。
そんなことに感動できる少年のような感受性を持ったままで大人になった人。
芸術家だからこそでしょうか。

人との付き合いが苦手だ、という彼は、しかし、スーパーの片隅で泣く女性を静かな共感で無視してあげることの出来る、優しい男です。
しかし自らが追い求める完成された音楽への情熱は厳しく、深く、彼の心臓を攻撃するほど。
だから彼は「音楽を聴きに」昔住んでいた村へともどってきたのでした。



これに対して、他に出てくる男性は、とても子供っぽいけれど、少年のような、というよりは子供の嫌な部分、傲慢さ、わがままさ、がさつさ、暴力的なところを持っている人が多い。

ガブリラルを殴る夫、コールもそうですが、雑貨屋のアーンも。
アーンみたいな男って、ものすごくたくさんいますよね。(まあ女でもいるか・・・)
押し付けがましくて、仕切りやで、自分のいったことが相手を傷つけてもわからず、場をわきまえずに、人のいうことを聞いてなくて自分の言いたいことばかり大声でいう人。
でも、悪気はないのでしょう。
もしかして、大昔なら、部族同士の闘争で、要領よく生き残るようなタイプ。
でも一緒に暮らしたら、とっても疲れるだろうな、と思われるタイプ。
友達が出来ないけど、どうしてだか本人にはわからないし、あんまり気にしてない人。

そして牧師のスティッグ。
第一印象はすごく良くて、だれにでも愛想が良いけれど、実は自分が真ん中じゃなくちゃいやで、自分の思うとおりにならない人は裏から手を回して排除しようと攻撃する人。

世の中には、こうして、自分では気がつかずに周りを傷つけてる人がたくさんいます。
(jesterもその一人かもしれませんが・・・)

他の人とは仲良いのに、自分とはどうも相性が悪い、という人もいるでしょう。

人間が集まるところ、摩擦が生まれ、ぶつかり合い、傷つく。
でも、こころを寄せ合い、その人の持ち味(トーン)をうまくハーモニーさせれば、100倍も200倍も素晴らしいものを作り出せる力を、人間って持っているんだな〜


そんな希望を持てる、『心の栄養』を貰った感じです。


登場する女性たちがこれまた、素晴らしいの・・・・・
また続きます・・・・・パンチ


posted by jester at 10:49| Comment(18) | TrackBack(7) | や行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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