2007年05月08日

バベル

好きな俳優さんである、ケイト・ブランシェットとガエル・ガルシア・ベルナルが出ること、そして(ネタばれしないように頑張ってたけど)いろいろ話題になってましたから、それなりに期待して見ました。(←やっぱりこれがいけないのか・・・)

おととしのアカデミーをとった「クラッシュ」のようにばらばらな人たちがつながっていく、「言葉が通じない、心も伝わらない、想いはどこへも届かない」人間たちの孤独とふれあいが描かれるのかな、と・・・


だから、といってはなんですが、見終わった感じは、

人から愚痴話を聞かされて、『う〜ん、確かにそういうことを感じることはよくあるかもね』と思ったけど、でもだからこの人はそのことについてどう思っているのだろう、というところが、いまいち表現が過激すぎて良く伝わってこなかった・・・

・・・とまあ、そんな、もどかしいような感じがしました。
「クラッシュ」とは全くテーマが違う映画です。
(似ているのは音楽と複数の人たちが交互に描かれるところと、センチメンタルな宣伝だけ?)




ですので、ところどころ辛口のレビューになってしまいました。この映画がお好きだった方はどうぞスルーしてくださいませ。




モロッコ旅行に行った夫婦。
ブラピもケイトも演技は上手です♪

妻が一番そばにいて支えて欲しかったつらかった時期に、妻を責めて逃げた夫。

あとで心が離れてしまったのにやっと気がつき、
「やばかったかも」と気付いて、嫌がる妻を無理やり旅行に誘い出し、それで何とか償えるだろうと、大勘違いをしている夫。

うんうん、こういう人いますよね!!(誰とはいわないが)

で、この「償い」は全然効果なしなんだけど、夫が思っても見ない別のところで見せる姿で、妻はあきらめ半分に「ま、この人とも腐れ縁ってやつかしら・・・」と思い直す。

う〜〜、こういうことってありますよ、ほんとに!

とまあ、深くうなずいてしまうjesterでした。

でもなあ。

いっくら生まれたときから見ていてくれるベビーシッターだからって、子どもがあんなに小さいのに、違法滞在者のメキシコ人に預けて海外旅行に出かけてしまう夫婦っていうのも、かなり能天気なやつらです。
いそうだけどね・・・・

しかも、バスに同乗していた乗客たちだって健康上の理由などあるだろうに、夫のほうは一緒に村で救急車を待つことを当然のように要求してるし。(ほって出発しようって言い続けている男にも腹が立ったけど)


そして預かってる子を、いくら結婚式があるからって、メキシコに連れて行ってしまうベビーシッターもベビーシッターだし。

その辺はディティールが丁寧に描いてあるので、本当に起こりそうで、現実感は充分にあるんだけど、見ていてため息が出ちゃう感じ・・・・


そして、日本のエピソードでは、日本の描き方はまあいいとして、実際に海外でハンティングを楽しんで、ライフルをお世話になった現地人のガイドにプレゼントしちゃう日本人、っていうのがまずぴんと来なかった。
おまけに妻は銃で自殺・・・・
そんな日本人いるのかいな。

菊池凛子は熱演していたけれど、どう見ても高校生には見えない。
孤独感は伝わってくるけれど、だからってミニスカートの下の下着を取って見せたり、薬を酒で流し込んでふざけたり、治療してくれる歯医者さんの顔をなめようとしたり、その手をスカートに無理やり入れたり、初めてあったばかりの警察官に裸で迫ったりする女子高校生っていうのも、jesterには現実味がありません。

自傷行為の一端として、今時いるのかもしれないけれど、とりあえず周りを見回してもそこまで気持ち悪いことをする子はいなかったなあ・・・・

あそこまでやらせなくても、チエコの孤独は充分伝わるのではないのかしら?
それとも「バベル」(旧約聖書のなかのエピソード)というテーマに無理やり結びつけるため?



「言葉が通じない、心も伝わらない、想いはどこへも届かない」
それは私たちが毎日感じていること。

だからこそ、どうしたらいいのか考えて、少しでも通じよう、伝えよう、届けよう、と皆もがいている。

一生もがき続けるのが人間なのかもしれないけれど・・・


この映画では、皆必死でもがいているけど、答を得られている人は誰もいません。
一応終わりに辛くもまとめているように見せているけれど、どのエピソードもとても不安定な終わり方。
日本の親子だって、二人の気持ちがつながる要素は何もなかったし。
それが現実だ、といいたかったのかな、監督は。



う〜〜ん、基本的にjesterが嫌いな分野の映画ではなくて、アメリカ映画ではめずらしく、奇妙な余韻が残りましたが、(こちらが勝手にですが)期待した部分で一押し足らない脚本だと思われました。

jesterには一番身近に感じられたのが、モロッコの兄弟だったりしました・・・

あ、ガエルは「ガエルがやる必要はなかった役」だったと思われます。たらーっ(汗)



posted by jester at 14:40| Comment(12) | TrackBack(13) | は行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。