2007年08月24日

フリーダム・ライターズ Freedm Writers

ノートに書かれる言葉・・・言葉・・・・
自分を見つめて考えを白い紙に吐き出すうちに、若者たちの心がまっすぐに前を見つめだす。

本当に大切なものが見えてくる・・・

ヒラリー・スワンクが先生、と聞いただけで、なんか『女金八先生?』と内容がわかるような気がしてしまいますが、この映画、とても良かったです。

20070608014fl00014viewrsz150x.jpg実話ベースで、アメリカの貧しい地域の荒れた高校の生徒が立ち直っていくっていうと、同じ頃に見た「レッスン!」もそうだったのですが、映画の出来は全然違いました。
(「レッスン!」もそれなりに楽しかったのですが・・・またこれはこれでレビューを書きます・・・・)


もともと、ノートにびっしりと書き込まれる言葉、という時点で、jesterのつぼなんですけれど、それ以上にいろいろつぼがありまして。

というか、あまりノートに書いているシーンはないんですよ。
ノートを書いた本人が提出したノートを読んでいるようなモノローグと画像が重なって展開していく、という感じです。

その辺は、「ノートに書くシーンが見たいな。わくわく」としていたjesterにしては期待はずれだったのですが、その分、本を読みふける人々のシーンがいっぱいあって、それが活字中毒者にはすごく嬉しいの。(爆)
(jesterは読書や書き物、スケッチシーンなどが嬉しい『読み書き・お絵描き変態』です・・・・)


使命感に燃える熱血先生、エリン・グルーウェル先生(ヒラリー・スワンク)は授業の中で、ほとんどの生徒たちが「ホロコースト」を知らないのに気がついて驚きます。
そこで、「アンネの日記」を読ませようと思いつくのですが、キャンベル教科長(英語科の教師の長)に「そんな難しいもの、彼らには読めない、いたずら書きされるだけよ」と反対されます。

327456thumb005.jpgこのキャンベル教科長が、イメルダ・スタウントン!!!
「Harry Potter and the Order of the Phoenix」で、Umbridge先生をやったイメルダですだ!
「自分が正しい」と信じていて、新しいものを受け入れない頑固なベテラン先生を演じてます。

この映画でも、嫌な先生役・・・・でもUmbridgeとは雰囲気の違う嫌さで、やっぱり上手です。
上手すぎてイメルダ嫌いになりそう・・・・(爆)

でもま、キャンベル先生の気持ちもちょっと分かります。
グルーウェルさん、新任の先生ならそれなりに先輩の先生にあわせる部分も必要だと思うのです。経験の厚さに尊敬をはらって。
話が通らないとすぐにトップに問題を持ち込んじゃったりして、その辺が少し強引かな、という気もしてしまいます。


ぴかぴか(新しい)生徒たちそれぞれがそれぞれの生活の中で、「アンネの日記」を読みふけるシーンが印象的。

黄色い本―ジャック・チボーという名の友人
私の好きな漫画の本で、高野文子さんの「黄色い本」って言うのがあるのですが、その中では実地子という女子高校生が、ロジェ・マルタン・デュ・ガールの『チボー家の人々』を読みながら生活するんです。

そんな感じに、この映画の生徒たちも自分にアンネを重ね合わせて、共感しつつ読んでいく。

特に生徒の中でヒロイン的存在のエヴァは、アンネがナチに捕まってしまうと、グルーウェル先生に「私はどうしたらいいの!」と詰め寄るほど。

このシーン、泣けました・・・・。たらーっ(汗)
エヴァも他の生徒たちも、アンネと同じように、個人的に恨みがないのに、民族が対立し、憎みあい、攻撃しあう過酷な境遇で苦しみつつ生活しているのです。

そして、生徒たちはホロコーストの博物館に行ったり、ホロコースト経験者をレストランに呼んで食事をしながら話を聞いたりします。

その陰にはMrs.G(グルーウェル先生)がプライベートな時間をなげうって、生徒にこういうことをしてあげるためにアルバイトする姿が・・・・

ついにはアンネを匿った人たちの一人で今も生存している女性、ミープをオランダから呼んで話を聞く、ということまで成し遂げ、マスコミにも取り上げられるようになります。

第2次世界大戦中、ナチの嵐が吹き荒れる中でユダヤ人を匿ったミープを、ある生徒が彼女をヒーローだとたたえると、ミープが「私はヒーローではない。自分は正しいと思うことをしただけだ」「You are the hero.(あなたこそヒーローよ)」と発言する。

この言葉が生徒たちの心に刻み込まれます。
同じように民族間の軋轢に苛まれ、毎日戦争のような中で暮らしている生徒たちに、正しいと思うことをし、前向きに生きる勇気が涌いてきます。

そして生徒たちの人生を変えてしまうのです。


正直、規則を曲げてまで担任を続けようとする辺はちょっとうむむと考えちゃいます。
教師って家族じゃないんだから、ずっと一緒にいられるわけではなく、他の教師の下でも社会の中でもちゃんとやっていけるように育てるのが仕事だと思うし・・・・
別れもひとつの学びだし、離れても心の支えにはなれるのだし、ほかにグルーウェル先生の手が必要な子はたくさんいるのだしね。

彼女がしているパールの首飾りも、職場に適切なアクセサリーなのか、どうしてそれに固執するのか、父親におくられたお守り、って言うつもりなのでしょうか?

ま、実話ベースなので、話の展開自体は波乱万丈とまでは行きませんし、グルーウェル先生の夫との関係なんかもちょいと描き方が雑な感じはしましたが・・・

いまを生きる
全体的にロビン・ウィリアムスが主演した「Dead Poets Society(いまを生きる)」もちょっと思い出させるような、誠実につくられた極上の「正統派の青春映画」になっていたと思いました。




posted by jester at 21:02| Comment(8) | TrackBack(3) | は行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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