2008年05月23日

ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛  THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN

1作目のレビューでも書いたのですが、jesterの小学校時代はナルニアとともにありました。
(岩波書店さんの本にはほんとおせわになりました・・・)

ナルニアのどの本も何回読んだかわからないほどで、ほとんどの文章を暗記してしまっているほど。

という原作大好き人間ですので、1作目の、タムナスさんとルーシーの出会いのシーン、アスランの登場シーンでは泣きました。

子供のころいろいろ想像していたものをリアルな映像でみられた幸せ・・・・

というわけで、1作目でそれほど期待してなかったのに、予想外に嬉しかったシーンがたくさんあったので、今回の映画もあれこれ見られるのかと盛り上がる期待を抑えきれずにおりました。

「コルネリウス先生とカスピアンが星を見るシーンは・・・」とか
「リーピチープ!!」「谷あらし!!」「松露取りのおうち〜」とか
「隠れ里の、前足をしゃぶるくせのある、ふくら熊3兄弟とリスの枝渡り!」
「木の食べるチョコレートそっくりの土!」
「バッカスが乳母に飲ませる赤ワイン!!赤スグリの実のように赤く、油のようになめらかで、牛の肉のように強く、お茶のように暖まり、露のようにさわやかな!」

などなど、いっぱいいっぱい期待して待っておりました。
どのシーンも本当に好きで、愛してたんですよ。

だからしょっぱなからでっかいカスピアンがでてきたのには驚いたけど、あの4人兄弟が地下鉄の駅からナルニアに吸い込まれるシーンではうっとり。
これからの展開にわくわくどきどきでした。

でも・・・
1作目でも「戦闘シーンが派手すぎ」と思ったのですが、第二作ではさらに、原作では高々全部で3〜4ページぐらいの戦闘シーンが、映画の80%ぐらいを占めていたように感じられました。
しかもjesterには納得行く根拠が感じられない、必然性のない戦いが。


原作への思い入れと映画への期待が裏切られた思いで、鑑賞後は妙に落ち込みました・・・・たらーっ(汗)


だもんで、jesterのお好み度は、リーピチープと松露取りがみられた感謝を精一杯こめても、
☆☆☆ぐらいでございました・・・・

それでもおまけに釣られていっぱい前売りを買ったおばかなわたくしは、これから通うことになるのね・・・・
いいもん、おまけのエコバック、毎日使っているもん!

何回か見たら、好きなシーンだけ選んで集中できるようになり、もうちょっとショックから立ち直れるかもしれないし。


というわけで、ちょっと辛口気味の、原作との比較を含むバイアスがかかったレビューです。
(この映画本体がお好きなかたはどうぞスルーしてくださいませ)


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


今回びっくりしたのが、エドマンド役のスキャンダー・ケインズ。
前回と比べ、大きくりりしく育ってました。

前回も違和感なしでエドマンドとしてすんなり受け入れられたんですけど、今回も良かった。
役柄としても、「ライオンと魔女」の時よりずっと成長するエドマンドなんですけど、役者としても成長してましたね〜

今後が楽しみです♪


カスピアン役のベン・バーンズは、私のもっていた「カスピアンのイメージ」とは大きく違っていて、予告などで画像を見ても違和感がありました。
私のイメージはそれこそスキャンダー・ケインズみたいな少年っぽいイメージだったのでした。

ベン・バーンズ本人は「スター・ダスト」で見たときは
「え! あの人もうでてこないの? 息子のトリスタン役のチャーリー・コックスより良いのに・・・」
と思っていたぐらいなんで、嫌いじゃないんです。
(が、基本的にペコちゃん顔(ダニエル・ブリュール系)なんで、jester好みの顔だちというわけでもないです。)

しかし前作でも予告を見たとき
「ルーシーのイメージがちがう」
と思ったにもかかわらず、映画を見たあとは
「あれはあれで良いんじゃないの」
と納得してたので今回のカスピアンもそうかなと思っていたのですが、今回は違和感が残ってしまいました。


大体、スーザンとカスピアンがウルウル目で見つめあうんじゃねえ!

最後のチッスにいたっては、え”?!・・・・絶句。


・・・大体、わたくしアナ・ポップルウェルが苦手ですの。(ファンの方、ごめんなさい)
どうしてスーザンにこのキャスティング?と1作目から文句ブーブーです。

そして映画でのスーザンのキャラ自体が原作とは変化していて、物言わぬクマに矢を放つのを迷う人が戦闘に加わり、あんなに軽々と人間をたくさん射殺していいのか?という疑問がむくむくと沸き起こりました。


クリスマスニュージーランドの自然の風景はそれはそれは綺麗でした。
また行きたくなった♪
特に海のシーンは天国的に美しかったのですが、あれもニュージーランドでしょうか。南島かなあ。
今度はあそこにいって、ボートに乗りたいですハートたち(複数ハート)



雪白い魔女のティルダ・スゥイントンは原作では出てこないのに、特別出演って感じででてきましたね。
コレが恐かった〜〜!
ある意味前作の時より、封じ込められてるだけに神秘性と凄みが増してた感じでした。今回は敵があまり恐くないから、それを引き締める意味でも、白い魔女の登場は映画では成功してたと感じました。
今後も白い魔女はティルダにやってほしいな。


CGクリエーチャーのなかで一番がっかりしたのはセントールの谷あらし(グレンストーム)でした。
性格作りはいいんですけどね。

仮にも「カスピアンがあった一番気高いいきもの」の預言者であり星占いの名手の大セントールですもの、もっともっと美しくつくっていただかなくては。
「その馬になっている胴腹はつややかな栗毛で、ひろい胸元をかくすほどゆたかなあごひげは、金茶色でした」なはずなのに・・・・
そうは見えませんでしたわ・・・「貴族より貫禄がある」はずなのに、野卑と申しますか、少々貧相な顔立ちで・・・たらーっ(汗)


猫ストーリーは、大きく変わっていたので細かくいちいち書きませんが、一番残念だったのは、この話で一番好きだった、

『ルーシーがアスランに会い、皆にアスランを見たと言っても、他の人には見えず、それでもルーシーが、
「私一人でも行かなくちゃならないんだもの。」とふるえながら説得する。
前作ではルーシーを裏切ったエドマンドが
「僕はルーシーを信じる」といって賛成し、他の人も不機嫌ながらついていくと、歩いているうちにだんだんにみんなすこしずつ影が見えたり、ちらっと姿の片鱗が見えたりしだして、最後に全員アスランが見えるようになる。
「やっと、あのひとが、見えたわ。ごめんなさい」』


というシーンがなかったことです。

『クォ・ヴァディス』を思い起こさせるかなり宗教的色合いの濃いシーンですが、子供のころはキリスト教的意味などは知らずに、ただただ好きなシーンで、何回も繰り返し読みました。

ルーシーがこの世で一番好きな人に名前を呼ばれた気がして目が覚め、森の中にいってアスランに会うところ、エドマンドが自分には見えなくても、ルーシーがいうのだから行く、と堅く決心しているところ、スーザンが見えていたのに見えない振りをしていたと告白するところ、アスランが皆に話しかけるところ、全部大好きでした。
個人的にですが、この物語でも白眉なシーンなのではないかと思います。

このシーンがもしあったら、もう鳥肌がたって涙…必至ですので、どんなに戦闘シーンが増えていても、見たあと落ち込まなかったかも。


クリスマス原作未読の方で、戦闘シーンがお好きな方だったら、楽しめるのかもしれないのですが・・・
ナルニアは児童文学なんですが、映画として興行成績を上げるために、児童向けに徹しないで、成人や、ゲーム好き、男性、あるタイプのアニメ好きの人向けにも受けを狙って作ったということなんでしょうね。
その辺の狙いは見事的中してる感じです。

でもそこには小さい頃の私がけだるい午後に通いつめた、不思議で幸せで美味しい、あのナルニア国はなく、やけに猛々しい戦闘を繰り返す生き物に満ちた、偽ナルニアがありました。

大規模な軍団やら投石器を使った戦闘シーンや騎馬軍団の突撃シーンはロード・オブ・ザ・リングスの二番煎じのように感じてしまい、新鮮味がなくて、巨額の資金がかかっているのだろうなと思いつつも感動もできず・・・

映画としての出来をどうこう言う前に、まずはそういうところでショックを受けてしまったjesterにとっては、細かい部分を楽しむ余裕がなくて、今後のナルニア・クロニクルの映画化がかなり不安になってきてしまった第2作の鑑賞、初感レビューでございました。


(しかしま、これから4回は劇場で見るでしょうから、jesterのことだし、感想が変わるかも知れませんがねえ・・・・・)


posted by jester at 11:24| Comment(41) | TrackBack(16) | な行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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