2008年08月03日

あの日の指輪を待つ君へ CLOSING THE RING

忘れないでと渡した指輪。

指輪に託されたいくつかの約束。

50年の年月が過ぎても、不器用にその約束を守り続けようとするものたちがいた。

約束が束縛となり、輪が閉じる日は来ない。

亡くしたものへの気持ちを懐に抱きながら、残されたものはその後の人生を歩いていかなくてはいけない。

長い人生を、一人で・・・・


しかしある日、少年が異国の地で指輪が掘り出す。
永遠に閉じない輪のように見えた物語にピリオドを打つ日がやってくる・・・。


男女の間に一瞬の花火のように激しく燃え上がった恋の炎は、やがて子を成し、生活を共にするにつれて、熾火のように静かに長く燃える愛に変わる。

けれど愛に変わる前に関係が断ち切られた恋の炎があったとしたら、それは、いつか燃え尽きてしまうのか。
それとも残された恋人の心の片隅で、死ぬまで燃え続けるのだろうか。


 「CLOSING THE RING (あの日の指輪を待つ君へ)」を見てきました。

jesterのお好み度は ☆☆☆☆+ でございました♪


ぴかぴか(新しい)なんといってもシャーリー・マックレーンがいいんです。黒ハート
もちろん年をとってしわくちゃですけどね。
昔から、こういう意思がしっかりとした、まっすぐで頑固な女性の役をやったらピカイチですわ。
長年連れ添った夫の葬式で、教会の中にも入らず、悲しそうなふりもせずに背筋を伸ばしてる毅然とした姿にあこがれちゃいます。
年とったからって謙虚なんかにならず、愛想笑いもしないで、視線をそらさない生き方は、きっと風当たりも強いでしょうけれど、それを跳ね返すYESがある感じ。

凛とした喪服姿もおしゃれでしたし、地味目のスーツなんかも知性を感じさせて良かったです。
こういう風に背筋の伸びた頑固ばあさんになりたい!


クリスマスもちろん脇を固める俳優さんたちも文句なし。

ジャック役のクリストファー・プラマーはカッコよすぎで、軍服も似合うし、さりげないセーター姿もおしゃれで素敵。
この演技で、彼のアメリカのファンクラブでは「クリストファーにオスカーをとらせよう!」という署名運動が起こったらしいです。
(意外なことにオスカー無冠なんですね〜)
先日見ていたふる〜い「ローマ帝国の滅亡」という映画で、すごく若いクリストファーを見ましたが、あの若き日のフェロモンが年をとっても未だに健在・ダダ漏れなのはすごいことでございます。


犬クィンラン役のピート・ポスルスウエィトは『シャープ』での悪役に代表されるような、あくが強くて、そのほかの映画でもなんとなく一癖ある役が多い人だけど、そこが味があっていいのであります。
結構好きです。彼のような俳優は映画に深みを増しますよね。

笑顔が可愛い、ジミー役のマーティン・マッキャンとのアイリッシュ訛り満載の会話が和みます。
アイリッシュがみんなあんな人ばかりじゃないというのは分かっていても、あのイントネーションと訛りを聞くと、なんともほのぼの〜としてきちゃうんです〜

あと、テディ役のスティーヴン・アメルも素敵でした。
カナダの人なんですね。


****以下、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


人と人の間で交わされた約束を相手が死んだ後も長年守り続けるって、不確実性の時代を生きていると、ちょっとあこがれてしまいますが、そばで一緒に生きている人からすると、とても不器用なことで、人を傷つけてしまうこともあるんですね。

エセル・アンがそのいい例で、テディへの想いが強すぎて、それが家族のものを傷つけているのに気がつかない。
普通だったら、テディへの想いは時間とともに大切に仕舞っておいて、今、現実に一緒に暮らしてくれる人を大切にするようになるんじゃないかと思うのですが、エセル・アンはあくまで頑固です。

(チャックは覚悟の上とはいえ、娘はたまったものではありません。)

というのは、エセル・アンの中では、テディは死んでいないからなんですね。
死体もなく、ただ死んだと知らされただけで奪われてしまった恋人。
だから信じられず、当時も泣けなかったし、ずっと追い続けてしまう。

指輪が見つかることによって、テディの死を現実の事として受け止められるようになり、かたくなだった彼女の心が溶けていくのを見るにつけ、彼女の青春の日々を返せ〜という気になりました。


猫この映画は、戦時中に墜落した飛行機のあとから指輪が出てきたという実話を元にしているらしいです。

その辺をいろいろ脚色して膨らませているわけなんですが、難を申しますと、IRAのテロの事をからめた辺が、比重が大きい分ちょっと中途半端な感じを受けました。
「舞台がアイルランドなんだし、こういうのをいれると現代的になるし、泣かせることができるのでは」なんていう脚本家の意図が透けて見える気がしたのがちょっと残念です。
やはりこういう意図は、巧妙に隠してくださらないと。

そして物語に厚みをもたせるのに使うには、エピソードが深刻すぎちゃって、別の方向性が見えてしまい、なんとなく本来のテーマがぼやけてしまった感じもします。


とはいえ、アイルランドの住民たちのつつましい生活や、戦時中から相変わらず綿々と続き、住民たちを苦しめているIRAの運動の熾烈さなども垣間見えて、ただのラブストーリーじゃなくしようとした脚本家の目論みはある程度成功していたようにも思いました。
posted by jester at 11:10| Comment(4) | TrackBack(2) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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