
などというと浦沢直樹さんの「プルート」の感想みたいですね。
アトムの流す涙にもらい泣きしちゃうjesterでございます。
アトムみたいに高等なロボットじゃなくても、ずっと使い続けてきた道具としての電化製品とかパソコンとかに、なんか気持ちが通じてるみたいな気がするときがあります。
だから捨てるとき、悲しいの。
洗面所から出されてトラックに積まれている洗濯機を見ると、つい「お世話になったね〜 よく洗ってくれたね。」とか・・・

多分にメランコリーっぽいですが・・・

さて、ゴミお片づけのロボット、WAll・E。
人間と一緒に働いていたわけではなく、ゴミだらけの廃墟の地球で、なぜか一体だけ残り、やたらと人間臭い生活を送っている。
「淋しい」って気がついてないかもしれないけど、君のやってることは淋しい人間のやることに酷似してるなあ・・・・
その辺が哀れなんですね。
そしてテーマとしては、文明の目標を「便利に生活すること」だけに絞っていったとき人間がたどる道というものを批判しております。
ピクサーのCG画面の完成度は高く、美しくて、全く違和感がありません。
しかし・・・
なんだか期待していたほどには感動しなかった・・・・
というわけで、jesterのお好み度は ☆☆☆ ぐらいでした。
(ちなみに、一緒にみた家族Bは「ナルニアの1作目より良かった!」といっておりました。)
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では「子どもに飽きられてしまったおもちゃの切なさ」に泣いたんです。
ピクサーの作品はそれから欠かさず見ておりまして、「ファインディング・ニモ」なんかも好きだったんです。
でも、「カーズ」「レミーのおいしいレストラン」
ぐらいからなんかだめになってきました。
今回も、「レミー」よりは良くって、最後ちょっぴり泣けたんですけど、・・でも何となく素直になれない・・・
「ぐふ〜〜 えがった〜〜」みたいなのがなくて。
どうしてなのかな?と考えてみると、ピクサーのあの画像の美しさに、ついに見慣れてきてしまったというのもあるのかもしれませんが・・・
多分WALL・Eが可愛すぎたんですかね・・・・?
どうもへそ曲がりなので、しょっぱなから「どうよ、可愛いでしょう!!」と出されると、素直に「かわいい〜〜」と言えなくなっちゃうところがあるもので(汗)
今回も、私が可愛いなと思う前に「可愛いでしょ!!!」といわれちゃった感があり、その後、サンリオ的な計算された可愛さを見せられるたびに、ちょっとしらけてしまいました。
「可愛い」と感じる気持ちはわたくしの個人的な感情なので、押し売りされたくないのでありました。
(とはいいつつ、自分で買わないけど、誰かがWALL・Eのフィギュアをくれたら喜ぶかも。)(←誰にもおねだりしてません。つか、ここでねだっても誰もくれないことはよおく存じております)
しかも人間と行動を共にしているアトムが感情に近いものを持ってしまうのはわかるんだけど、WALL・Eとかイヴァとかが、あまりに人間的に描かれていると、それはないでしょう・・?と突っ込みたくなる。
あくまでも『ロボットの人間臭さ』は、最初から有ったものではないのだし、人間のみならず、ロボット自身がそれを否定しているのにもかかわらず、長く存在し、人間のさまざまな気を受け止めるうちに、しらずしらず漏れて出てきてロボットを困惑させるものでなくては。
ピクサーのスタッフ、ぜひ「プルート」を読んで欲しいなあ・・・。
そして、テーマとなっている、文明批判とかコンピューターの反乱なども、あまりに使い古された寄せ集めエピソードばかりで、既視感が強かったです。
「子どもにも大人にも楽しめるファンタジー」ではありますが、一歩進んで「大人も感動できるファンタジー」であるためには、脚本のほうにもう一頑張りして欲しかったです。
全体的には好感を持っただけに、その辺が残念。
ところで、あのゴキブリは、メタルで出来てるのでしょうか?
踏まれても蹴られてもやたらぴんぴんして最強でしたが。
アルマゲドンでも最後まで生き残るだろうといわれているゴキブリですが、それにしても不死身。
しかしもし人工物だとしたら、何のために作ったのだろう・・・?