今だって中学生や高校生が妊娠したとしたら、周囲は同じような騒ぎになるのでは?

なので、どちらかというとPTA視線で見始めた映画でしたが、セリフの巧妙さと、ジュノのキャラクターが上手く描けていたので、結局気分よく見終えることが出来ました。
jesterのお好み度は ☆☆☆☆− でございました。
****以下、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****
オレンジジュースのガロン瓶(?)をがぶ飲みしながら向かうのは薬局。
どうどうと妊娠検査器を買い、店のトイレでやってみて、出てきて店主の前で「やばい!」と叫ぶ。
う〜〜ん、オープンである。
アメリカというお国柄を考えても、ジュノはオープンですわ。
妊娠検査器にでた横線をふっちゃうのには笑いました。
あれは形が体温計に似てるから、ついふってさげたくなりますよね。
まあふつうならここから「友だちにカンパをつのり」とか「親に誤りを入れて付き添ってもらい」とかいう流れになるのでしょうけれど、ジュノは『生んで、子どもの欲しい夫婦に育ててもらう』という選択をします。
中絶手術してしまえばそれまでのものを、命として生みたい、その命に育って欲しいと考えるのは、人間的な選択ではあると思いました。
こういう選択肢もあっていいと思うのです。
ただ本人は大変ですよね。
10ヶ月間大きなおなかを抱えて学校に通い、苦しんで生んで、そのうえ「あの子は10代で子どもを生んだのだ」というレッテルがはげることは一生ないし。
それでもごく自然に「生む」という選択をしたっていうのが、jesterには嬉しかったです。
ジュノの心のためにも、実は「生む」のが一番いいと思います。
もし手術したら、将来また新たな命を授かった時、それを生み育てることが出来たとしても、その命を慈しめば慈しむほど、過去にしたことは一生心の傷になると思います。
そしてそれを受け止める両親も、母とは血がつながらないとはいえ、よく出来た大人でございました。私じゃとてもあそこまで落ち着いてられません。
ちょっと良くできすぎですかね。(汗)
超音波検査の時、義母がバシッと言い返したのが気持ちよかった。

ジュ二ファー・ガーナーはどうしてもエイリアスの女スパイに見えてしまい(爆)その上少々痩せすぎですが、それでもあふれ出る子どもへの愛を見事に演じてました。
jesterの人生の中で、子どもを生んだということは、とても大きな感動と愛と責任感の嵐のなかの激動の体験だったのですが、その辺も、生みの母と育ての母が違うとはいえ、そつなく表現されていて、ヴァネッサはきっといい子育てをするだろうなと思いました。
例えば
「When you get pregnant, typically, you'll have a baby…」などなど、すっとぼけたセリフの細かいひねりが随所で効いていて、それが笑えました。
それとヴァネッサの夫が「日本に行った時買った漫画だ」といって見せた「スーパーユキ」とかいうコミックの絵柄が、完全にアメコミなのにも苦笑。

まあそういう風に多面的な物事の見方を紹介するという点でも、この作品の価値があるのではないかしら。

妊娠して、あまりに子どもっぽくて無責任な相手の態度にジュノが怒り、男の真の価値に目覚めるのかと思ってみてましたが・・・・(爆)
相手の男の子の外観も、クラスにいてもあまりかっこいいとは思えないような俳優さんだったので、その辺はちょっとしらけていたjesterでございました。
(なんだか三年B組の時の赤ん坊の父になる男の子に、ぼ〜〜っとしてるところが似てる気がしましたが・・・・

この映画,渋谷で観ました。女性の視点から描かれているからかもしれませんが,男の描き方はひどい感じがしました。例えば,ジュノの相手は無責任極まりますし(まあ,最後の方で少しは良くなりましたが),ヴァネッサの夫は「アダルト・チルドレン+ヒモ」でしたし。それにしても,あの高校生,結局のところ,責任は全く感じておらず,その上,彼の両親もそのことを全く知らないのですから,腹がたちました。女子高校生の教育にはいい映画かもしれませんが,男子高校生には,無責任でいいと教えるような映画だと思います。
なお,ジュノの下町風のがさつなしゃべり方(行動もそうですが)に比較して,ヴァネッサの山の手風の穏やかなしゃべり方,私は後者の優雅なしゃべり方には心癒されました。
ラストも子供を産んだ後、いいお母さんになるであろうヴァネッサに任せた後、子供の知らせは要らない、会わないと決心し、まるで何事もなかったかのように笑ってるあっけらかんとしたジュノに、さわやかな感動さえ覚えました。
勝手に作った子を勝手に他人にあげてしまう・・・もしかしたら赤ちゃんからするとこういうお母さんなのかもしれないけれど、ジュノは中絶という形で命を絶つことなく、そして子供が幸せになれそうな人のもとに赤ちゃんを預けることにより、きちんと自分のやったことに責任を取ってますよね。ヴァネッサも幸せになれたわけですし。
細かいところを突き詰めて考えるといろいろと議論もありますが、私はこの映画を見て感じた爽やかさを大事にしたいかなと思いますです。
>「コレでいいのか」
と思った口でございますw
中絶よりも出産を選んだという点は勿論素晴らしいし、あの前向きな姿勢は評価しますが、それにしても…犬や猫の仔じゃないのだから!と思ってしまいます。
重いテーマをさらっと軽く、というのがこの作品の狙いなのかもしれませんが、それにしても軽すぎる!
観終わって思わず憤慨してしまった私でした…
>女性の視点から描かれているからかもしれませんが,男の描き方はひどい感じがしました。
そういえばそうかもしれませんね!
>例えば,ジュノの相手は無責任極まりますし(まあ,最後の方で少しは良くなりましたが),ヴァネッサの夫は「アダルト・チルドレン+ヒモ」でしたし。
ほんとにそうですね!
ヴァネッサの夫も最初は良さそうな人だったのに、途中からがく〜〜っとなりました。
>それにしても,あの高校生,結局のところ,責任は全く感じておらず,その上,彼の両親もそのことを全く知らないのですから,腹がたちました。
うんうん、それもすごくわかります。
子どもを生むということの重さなんかわかってない感じでした。
>女子高校生の教育にはいい映画かもしれませんが,男子高校生には,無責任でいいと教えるような映画だと思います。
わははは・・・
まあ、妊娠したら即中絶っていう道以外にも道はあるっていうのがわかるだけでも女子高校生にはいいかな?
男子高校生には見本にならないですね。
>なお,ジュノの下町風のがさつなしゃべり方(行動もそうですが)に比較して,ヴァネッサの山の手風の穏やかなしゃべり方,私は後者の優雅なしゃべり方には心癒されました。
今回、ジュ二ファー・ガーナーが柔らかいイメージでよかったですよね♪
>私もこの重いはずのテーマをさらっと軽く描いているのに好感を持ちました。何よりジュノとお父さんのキャラが最高でしたね。
なんかじめ〜〜っと重くないところが良かったです。
もちろん妊娠→出産というのはたとえ高校生だったとしても女性にとってもはとっても重いことなんですけれども。
あのお父さん、現実にあんな人いるかよって思いましたが、あんな人いるといいなと思ってみておりました。
>勝手に作った子を勝手に他人にあげてしまう・・・もしかしたら赤ちゃんからするとこういうお母さんなのかもしれないけれど、ジュノは中絶という形で命を絶つことなく、そして子供が幸せになれそうな人のもとに赤ちゃんを預けることにより、きちんと自分のやったことに責任を取ってますよね。ヴァネッサも幸せになれたわけですし。
もしかしてヴァネッサに出会えなかったら、ジュノは自分で育てて、結構しっかり育てられるんじゃないかと思います。
周りの家族もサポートしてくれるし。
>細かいところを突き詰めて考えるといろいろと議論もありますが、私はこの映画を見て感じた爽やかさを大事にしたいかなと思いますです。
わ〜〜い、同感です♪
>>「コレでいいのか」
と思った口でございますw
あ〜〜 zooeyさんは憤慨しちゃったんですね。
matsumoさんと同じですわ。
>中絶よりも出産を選んだという点は勿論素晴らしいし、あの前向きな姿勢は評価しますが、それにしても…犬や猫の仔じゃないのだから!と思ってしまいます。
確かに、そうなんですよね。
そう感じられた気持ちもよくわかります。
妊娠って重いテーマですものね。
たとえ子どもであっても、結婚さえしていればめでたいことである妊娠が(だってほら、日本でも戦国時代とか大昔は子どもでも結婚したでしょ?)、婚外であるというだけで悲劇になってしまう。
jesterの知り合いに、高校時代に妊娠してしまい、中絶した人がいて、その後結婚して子どもができたけれど、その子を愛すれば愛するほど自分を責めていた人がいました。
そんな彼女の苦悩を見ていたので、ああ、周囲があんなだったら、彼女だってジュノみたいにからっと生きられたのに、なんて思いました。
同じく未熟ながら性行為をしたのに、男性に比べ女性が負わされる荷物は重いです。
今まではこっそり隠して、恥ずかしいことのように処理されてしまったことだけれど、こんな風に命を生かす方法もあるのだって、悩んでいる若い女性に教えてあげたい気分にjesterはなりました。