I am the captain of my soul.
ネルソン・マンデラさんをモーガン・フリーマンがやって、監督がクリント・イーストウッドで、助演にラグビーのキャプテン役でマット・デイモン・・・・・
と、こう聞いただけで、大体どんな映画かわかります。(きっぱり)
そして、その通りの映画でした。(きっぱり)
それでも感動しました。(きっぱり)
作り手の伝えたいことがはっきりしていて、それが見る人にストレートに伝わるように作られ、ズ〜ンとくる、意図が成功している映画でした。
以前、『マンデラの名もなき看守』で24のデニス・ヘイスバードがマンデラをやったとき、
「デニスも良かったけど、モーガン・フリーマンを出せ!」
とわめきましたが、まさにそのとおりになったわけで、ま、ちょっと背が高めだけど、やっぱりマンデラを演じさせるならモーガン・フリーマンだな〜 と思ってみておりました。
I am the master of my fate
I am the captain of my soul
というのは、William Ernest Henley の詩ですが、マンデラさんは27年間の刑務所暮らしで、この詩によって、勇気付けられ、頑張ってきたのだそうです。(全文を一番下に引用しておきますね)
これをモーガン・フリーマンが、あの声で、あの口調で、ゆっくりと朗読するのですから、それだけでもう心にしみてきちゃうのですわ。
ストーリーは実話ベースで、95年のワールドカップでのお話なんですが、『スポ根物』ではありません。
テーマは 赦しと始まり とでもいえるかな。
つまりはマンデラさんの生き方に感動しちゃうのですね。
すごい人だなあ・・・・
自分の主張が通って選挙に勝ったとき、今まで圧制に苦しみ、差別と戦ってきた人たちに、
「今までの恨みをあげつらって仕返ししても、なにも始まらない。今は被差別者も差別者もない。国民として心を合わせて、新しい自分たちの国を作っていこう」
と説いていくシーンにはいろいろ考えさせられました。
(日本にはこういう政治家はいないのか??? 国会中継をみていると憂鬱になりまする・・・・)
マンデラさんの日常のエピソードや、それに感動して変わっていく人間関係なども盛り込まれて、あれがリアルだとすれば、まことにマンデラさんは尊敬に値する人物です。
というわけで、マンデラさんに敬意を表して ☆☆☆☆− です。
映画の後半はほとんどラグビーの試合で、満員のスタンド、プレイしている選手、喜んでるマンデラさんや国民たちが映るだけなんですが、そこまでで感情移入しているので、試合の経過には気合が入ってしまいます。
スポーツをツールとして人の心をまとめるというのは、マンデラさんだけじゃなくて、ヒットラーなど歴史の中で為政者たちがやってきたこと。
国対国の試合になれば、愛国心が涌き、いがみ合っていた人たちも心を一つにし、和解することができる。
それは確かなんだけど、その時の高揚感はひと時の事。
その後にどう舵取りするのかが、政治家としての手腕なんじゃないか。
コミュニケーションが薄くなっている現代で、サポーターといわれる人たちがチームの勝敗で盛り上がれるのも確かに楽しいだろうし、集団への帰属意識が味わえて、幸せになるかもしれない。
けれど、自分は苦しいトレーニングを経るわけでもなく、比較的簡単にハッピーになれる分、現実逃避の部分もあって、その帰属意識は冷静になって現実を見つめれば、結構もろいものかもしれない。
フーリガンまで行かないにしても、熱烈なサポーターの言動を見ていると、jesterは少々懐疑的なスタンスなんでございます。
まあ、マンデラさんだってそんなことは充分承知で、それでも、あの歴史的選挙の後の分裂した国をまとめるのに、一つの手がかりとしてスポーツを使い、それに成功したということなのでしょう。
その後の南アフリカを見ていると、まだまだ問題は山積しているようですが、非力なわたくしは、なんとかあの国の人たちが問題を乗り越えて、幸せになってくれるように祈るのみです。
(あと、個人的にはNZのハカが好きなので、試合前のハカのシーンで喜んでました。)
OUT of the night that covers me,
Black as the Pit from pole to pole,
I thank whatever gods may be
For my unconquerable soul.
In the fell clutch of circumstance
I have not winced nor cried aloud.
Under the bludgeonings of chance
My head is bloody, but unbowed.
Beyond this place of wrath and tears
Looms but the Horror of the shade,
And yet the menace of the years
Finds, and shall find, me unafraid.
It matters not how strait the gate,
How charged with punishments the scroll,
I am the master of my fate:
I am the captain of my soul.
(Invictus by William Ernest Henley)
ラグビーっていうと「スクール・ウォーズ」が大好きなので、それより感動できたらな!なんて思いました。私のはあまり好意的な感想ではないんですがTBさせてください〜。
ハカはほんとに迫力あるんですよ〜
目の前で見ると、全身の毛が逆立つ感じがします。
LOTRの特典でもありましたね!
これはラグビーが主役じゃなくて、あくまでマンデラさんの生き方を淡々と描きたかった映画かなとおもうので、ラグビーで感動したいと思ってみると、ちょっと肩透かしかもしれませんね。
実は、この映画を観に行った前の晩に、「グラントリノ」をDVDで再見したのですが、やはり劇場で観たときと同じように胸の奥で何かが慟哭しているような、風邪が悪化したときに鼻の奥で膿が溜まって顔全体が痛いときのような重い感じ(例えがむずかしい)があって、単に感動では済まされない何かがありました。
でも、こちらは後味さわやかでしたね。音楽も心地良かった。
あと、「マンデラの名もなき看守」を観ていたのが予習になって良かったと思いました。。。
I am the master of my fate
I am the captain of my soul
勇気付けられますね〜。
落ち込んだときのために、書いてデスクマットに挿んでおこうと思ったのに、既に忘れておりました。。。
後半の試合シーンは、マンデラさん映画だったことも忘れるくらい熱中して、血管切れそうでした。。。
ガタイがいいののぶつかり合いって良いですわ〜♪
見に行ってよかったーと思いました。この映画。
モーガン・フリーマン、本当にいいですよね〜
ハカも好きなの。今はアムロちゃんのCM(コカ・コーラ?)でもちらっと見ることができますよね〜
じゃあね
>実は、この映画を観に行った前の晩に、「グラントリノ」をDVDで再見したのですが、やはり劇場で観たときと同じように胸の奥で何かが慟哭しているような、風邪が悪化したときに鼻の奥で膿が溜まって顔全体が痛いときのような重い感じ(例えがむずかしい)があって、単に感動では済まされない何かがありました。
ああ、そうだったんですね。
実はわたくし、グラントリノは映画館で見たとき、「いいたいことはわかるけど・・・」という感じだったのです。
なんかディティルで気になる部分があって、ちょっと無理やりな展開かなと思ったりして・・・・
多分期待度が高すぎで見たからかもしれないです。
もう一度DVDで見てみようと思います。
また違った目でみられるかも。
その点こちらは、グラントリノでイーストウッドへの期待度が下がった(爆)せいもあってか、初めから「もう内容はわかったぜ」と思いつつ見たせいか、逆に平常心でマンデラさんの日常を見せてもらった感じで、素直にいろいろ学ばせてもらいました。
>あと、「マンデラの名もなき看守」を観ていたのが予習になって良かったと思いました。。。
わたしもこれも復習に見ようと思います!
>落ち込んだときのために、書いてデスクマットに挿んでおこうと思ったのに、既に忘れておりました。。。
わたしも、手帳に書いてます!
背筋が伸びますよね。
付け加えて
I am the captain of my body.
っていうなどなどのも。
エスカレイターを使おうとしたとき、キャプテンが出てきて「階段を登れ」、甘いものを無性に食べたくなった時なども、「そんなに食べちゃいかん」とかいうわけです。(殴
>後半の試合シーンは、マンデラさん映画だったことも忘れるくらい熱中して、血管切れそうでした。。。
ガタイがいいののぶつかり合いって良いですわ〜♪
あの、「うおっほ、うおっほ!」といううめき声がすごかったですね。
思わず最近ARYさんが送ってくれて一気読みしたスラムダンクを思い出したりして。(違うか)
スポーツシーンって、中学校の徒競走みてても泣けるjesterなんで、思わずこぶしを握ってしまっておりました。
>見に行ってよかったーと思いました。この映画。
わたしも同感です!
お金を払った価値がありました〜
>モーガン・フリーマン、本当にいいですよね〜
いつも同じ、とおもいつつも、あの目つき、あの声にやられます・・・
名優ですよね。
>ハカも好きなの。今はアムロちゃんのCM(コカ・コーラ?)でもちらっと見ることができますよね〜
あれは、すごい迫力です!
実際に目の前で見ると、波動みたいなものが体を突き抜ける感じがしますよん。
ご無沙汰しました、お久しぶりです〜!!
また宜しくお願いしますねっ♪
赦す…
とても難しく複雑なことだと思います。
この映画はスポーツの背景はあるけど、私はこの赦すという人間が本来持つべきテーマを強く感じました。
イーストウッドの新たな作風で、ストレートな感動物語に仕上がったた秀作だと思いました。
私てっきりそうだと思って、避けてましたわ・・・。
どうもスポーツがテーマのって苦手なんですよねぇ。あ、けどかなり昔に意外に「ヒーローインタビュー」(真田広之とか鈴木保奈美とかが出てて、テーマ曲がチャゲアスだった)には感動したんですが(笑)。
いやー、やっぱり見ておきたいですね、「インビクタス」。けれどそろそろもう映画館ではやってないかも・・・。
>赦す…
とても難しく複雑なことだと思います。
なんでもさらっと赦せる人間になりたいと思い、日々忘却に勤めるわたくしですが、ふとしたときに、昔の傷の痛みを思い出し、思わず傷口を探ってなめてしまいます。
難しいですね〜
>この映画はスポーツの背景はあるけど、私はこの赦すという人間が本来持つべきテーマを強く感じました。
私も、前に進むには、赦す(というか、忘れる)ことが必要なのよね、と思いましたわ〜
>イーストウッドの新たな作風で、ストレートな感動物語に仕上がったた秀作だと思いました。
すごく臭いけど、そこはマンデラさんの人物像が持つ力も加わって、感動的でしたね♪
>え?スポ根ものじゃないんですか?
私てっきりそうだと思って、避けてましたわ・・・。
日本でもポスターの写真がスポコンものッぽかったんで、私もそうだと思ってましたの。
でもスポコンじゃないです。
そこに期待していったひとはがっかりしたかも。
>どうもスポーツがテーマのって苦手なんですよねぇ。
わははは。わたくしもですわ。
その時は力が入って応援して感動するんだけど、その後しばらくたって醒めてみるとしらじら〜〜っとしてしまうことがあるのです。
一番しらけるのは、自分が見てないのに、夫が野球などを見て大騒ぎしてる時(爆)
あ、もしかして幼少期に父が野球で好みのチームが負けた時、周囲に当り散らしてたのがトラウマになってるのかも・・・?(爆)
よかったです…
感動したのはなんといってもマンデラの人徳によるものでしょうが
本筋と関係ないところでも結構楽しめました。
冒頭のワゴン車が急接近して来るところとか、
飛行機が競技場に低空飛行して来るところとか
まるでサスペンス仕立てで
あれはイーストウッドの遊び心のなせる業でしょうかw
先月観ましたよ〜! 感想は先ほどやっと書きましたが(汗)
「Invictus」の詩の全文掲載 有難うございました! 良かったですよねぇ〜この作品。さすが、イーストウッド。 ただのスポ根ものではなかったですね!!
わお〜jesterさんは”ハカ”を生で御覧になったことがあるのですか? 私はTVでしか観た事ありませんが、ちょっとコウフンしますよねぇ! 映画に出て来た実際の試合は知らないので、ハカのあと南アのチームも何かやるのかと期待しちゃいました(笑)
>感動したのはなんといってもマンデラの人徳によるものでしょうが
わたしも全く同感です。
偉い人ですね〜 大統領就任後にいろいろスキャンダルがあったりして、ちょっと心が離れてましたが、また感動してしまいました。
>冒頭のワゴン車が急接近して来るところとか、
あれぐらい緊張の日々なんでしょうねえ。
暗殺計画とかすごそうです。
>飛行機が競技場に低空飛行して来るところとかまるでサスペンス仕立てで
あれはイーストウッドの遊び心のなせる業でしょうかw
あの飛行機のエピソードは作り話でしょうか?
機体の下にメッセージを書くなんて、手が込み入りすぎてて、簡単には出来ないし、機長の一存でできることじゃないでしょうって思いましたが・・・・
>良かったですよねぇ〜この作品。さすが、イーストウッド。 ただのスポ根ものではなかったですね!!
予告とかポスターがはずしてたのは、いつもながらでしたが(爆)
スポコンをイメージしてみた人は肩透かしだったでしょうね。
>”ハカ”を生で御覧になったことがあるのですか? 私はTVでしか観た事ありませんが、ちょっとコウフンしますよねぇ!
NZに行った時に見たのですが、すんごい迫力でしたよ〜〜
周りの壁がびりびりしちゃうほど。
>映画に出て来た実際の試合は知らないので、ハカのあと南アのチームも何かやるのかと期待しちゃいました(笑)
わははは!
わたしも同じこと考えてました!!