2007年06月16日

プレステージ THE PRESTIGE

ネットでトレーラーを見たり、原作を読んで興奮していたのが去年の夏(原作のレビューはこちらです)ですから、それから1年。

やっとの日本公開に待ちわびて、初日にびし!猫っと見に行ってきました。

1326220thumb005.jpg原作を読んでますので、完全にネタばれもいいとこなんですが・・・

jesterの場合英語で読んだものは短期記憶にすら残らないという、とってもお得(涙)な海馬を脳の中に備えておりますので、もうほとんどストーリーを忘れている状態で挑みました。

その上、映画では出だしからかなり原作と変わっている部分があるので、最初は、ああ、全然違うようになったのね〜〜なんて思ってみておりました。

まあ、見進むにつれて、だんだん思い出してきて、中心になるからくりは、あまり変わってないというのが分りました。
(だもんで、原作を読まずにご覧になった方と、視点が違うと思いますので、その辺はご容赦をお願いいたします〜)


しかし・・・

あれ、原作を読まずに突然見た方は、皆様一回見ただけでお分かりになったでしょうか?あせあせ(飛び散る汗)




いや、お分かりになった方も多いと思うのですが・・・

私の後ろに、ヒューのファンらしくで、とっても楽しみにしていて初日に駆けつけたのだな〜という、うら若き女性二人が座っていて、始まるまでわいわいきゃあきゃあとはしゃいでたのですが、終わったらしばらくし〜〜んとして、
 「・・・一回じゃ、わかんないぐらい、・・・深かったね?」
「ね?」

などとつぶやいてましたので・・・。


原作を読んでいても、いまどこの時点で誰が誰の手記を読んでいるのかが混乱したのです。
何度か戻って読み直したぐらいです。

でも、映画なら個別に人間が動く画像があるのだから、もっと分りやすく出来ているはず、と思っていましたが・・・
そうでもなかったですね。

映画ではあれ?と思ったとき戻って読み直したりできないので、より混乱なさった方もいるのではないでしょうか。


その辺は『メメント』のクリストファー・ノーラン監督ですから、見ているものをくらくらさせるような展開にしたかったのでしょうね。
あの作品も見終わったあと「表」を作って確認しながらもう一回見たくなりましたもん。
分らない人はもう一回見てください、というところかな。

でもこの場合は、視点が多すぎるので、一般大衆向けに公開する作品としては、脚本がちょっと意地悪かな、という気もしましたのですが、どうでしょうか・・・。
(パイレーツと違ってこれはさすがに「終わった後にお読みください」の模範解答は入り口で配ってなかったですけどね〜)


ぴかぴか(新しい)クリスチャン・ベイル、ヒュー・ジャックマン、マイケル・ケイン、アンディ・サーキス、デヴィッド・ボウイ、そしてスカーレット・ヨハンソンと、一人でも話題を巻き起こしそうな(当社比)実力派俳優さんをずらっとそろえていて、その点でも迫力充分。

暗くて怪しげな画面作りはまずまず成功です。


クリスチャン・ベイルはどことなく陰があるけど、暖かいところも秘めている、男の可愛さを出すのがうまいです。黒ハート
いろいろ微妙な演じ分けもちゃんとこなしていて、イギリス英語しゃべってるし、さすがの演技力に納得。


ヒュー・ジャックマンの舞台姿はびしっと決まっていて、かっこいい〜。
さすが舞台を何回も踏んでいるミュージカル・スターだけありますよね。
この人も、脱ぐと筋肉モリモリなのに着やせする〜〜パンチ


マイケル・ケインは相変わらず渋くて良かったけど、どうもバットマンの執事!のイメージが強いので、どうしてベイルのサイドにいないのだ??と混乱(爆)しましたが・・・・


そして、「アンディ・サーキスはどうみてもスミーゴで可愛いぞ」だとか、
「デヴィッド・ボウイも年とったけど、訛り英語もいい味だわ」とか、個人的にはとっても楽しみました。


テスラの迫力も画像で見るとバチバチとすごかったし。


もともと幻想文学なんで、リアリティとかは追求せずに、不可思議な世界に漂うのを楽しめばそれでOKなんですよね。


原作を読んでいたときに感じた、どうしようもない「中だるみ」感もなかったと思います。
かなりカットされていたのが良かったのかもしれません。
あの時間内に収めるなら、子孫のエピソードとかはカットしないと無理ですよね。
(でも子孫のエピソードは、それこそ幻想っぽくて好きだったので残念ですが・・・)

究極的に無意味だと自分には思われた『熾烈な復讐の応酬』も、本で読んでいたときよりは乗れたかも。

その辺は『舞台で人が死んじゃう』みたいな衝撃のシーンが盛りだくさんで、目が離せないつくりになっていたというのが大きいですね。


まあ、最初Angierの奥さんが水槽の中で死んじゃうところで、
「泣いてないで、さっさと人工呼吸してやれよ! 心臓マッサージすればまだ間に合うよ!!」などとおせっかいを焼きたくなったり、雪が積もってる林のシーンがチャチイなあなんてため息ついたり、助けようと水槽を割ろうとしてたのに首吊りかい?と突っ込んでではいましたが・・・(爆)

あ、それと、ラストシーンは、原作のほうが「テスラ」についての伏線がほとんど意味不明だっただけに、ショックで怖かったですね。

映画のほうも、もっと伏線を弱くして、最後ど〜〜んと、ずらずらっと見せてほしかったです。
(意味不明ですみません。ネタばれを避けて書くのがむずかしいなあ・・・)



・・・しかし、やはりこういった話は、基本的にネタばれしちゃってると、映画を見るのが『確認作業』になっちゃいますね。たらーっ(汗)


jesterはたいてい映画の前に原作を読んでしまう派です。

本が好きなもんで、原作が出て、評判になった時点で手を出していることが多いので、映画化するころにはどうしても読んじゃってます。

それに映画を見ちゃってネタばれをしているミステリーの原作を読む根性をだすのは苦痛です。

原書が英語なら絶対英語で読みたいけれど、先が分ってしまうと、続けて読もうというモチヴェーションが涌きません。

本を読むときは自分なりに想像しながら読むのが楽しみなので、イメージがくっきりと限定されてしまうのも好きじゃないです。
だから「先に原作」派です。


だって映画なら、先に原作を読んでいても「あの話をどんな風に作ったのかな」
「他の人はどんなイメージであの原作を理解したのだろう」と少しは楽しみに見ることができますもの。

(原作じゃなくて、「映画本体の(画像やオチなどの)ネタばれ」は面白さをそぐので、避けていますが。)

しかし、『ダヴィンチ・コード』にしろ、この映画にしろ、ストーリーに関しては、どうしても「あの話をどう画像にしたのかな」以上の面白みを感じることが出来ませんでした。たらーっ(汗)

ま、それは仕方ないですね。
主役二人の「そこまでしても、そんな目にあっても、まだマジックしたいの??」という執念は鮮やかに描かれててとっても怖かったし、俳優さんの演技と画像を楽しめただけでも見る価値があったな〜ハートたち(複数ハート)
と思っております。



そんなことで、ちょっと冷めてしまったものですから、レビューを書くのが1週間遅れと、いつもにもまして亀のようなjesterでございました・・・(とだらだらと言い訳して去る。)パンチパンチ





posted by jester at 17:35| Comment(8) | TrackBack(3) | は行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは〜。

>パイレーツと違ってこれはさすがに「終わった後にお読みください」の模範解答は入り口で配ってなかったですけどね〜

友人たちに教えてもらったのですが、ムービーウォーカーさんの記事に「ネタバレ徹底紹介」というのがあって、公式サイトでも紹介されてますね。
劇場で配られたステッカーの裏にもそのサイトが紹介されていたとか??
こっちぢゃ、ステッカーなんて配ってなかったですが(汗)。。。
疑問に思っていた点は、そちらの解説を読んですっきりした気はするものの、イマドキの映画っていちいちこんな模範解答まで示さないといけないの?ワタシの思い込みや妄想じゃダメなの?(うん、まるでわかってないしね、自分)・・・とちとフクザツ。。。
まあ、また観に行くと思いますが(爆)。

ニコラ・テスラとエジソンのライバル関係にも驚きました〜。
Posted by DD at 2007年06月16日 21:54
DDさん、こんにちは。コメントありがとうございます♪

>「ネタバレ徹底紹介」というのがあって、  ステッカーの裏にもそのサイトが紹介?

おお!そんなサイトがあるんですか〜
う〜〜むむむ、『模範解答サイト』ですね・・・パイレーツとほとんど同じかあ(汗)
初日に見たのにステッカーは私ももらえなかったなあ・・・ぎりぎりで駆け込んでみたから、忘れられてたのかしら。(ちょっと悲しい。)

>イマドキの映画っていちいちこんな模範解答まで示さないといけないの?ワタシの思い込みや妄想じゃダメなの?

全く同感ですだ〜〜 
そういうところ、友だちと話したり、自分であれこれ表を作ったりして(それはjesterだけか)考えるのが楽しいわけで。

「マニアのための研究本」が後にでるのならまあわかるけど・・
映画鑑賞直後に模範解答やらそれ用のサイトで皆が確認出来るようになっているというのは、親切を通り過ぎてちょっと興ざめかな・・。(監督の意図じゃなくて興業主がやらせてるのでしょうけど)

でもま、それにしても、単館系でなく、たくさんの人に見てもらうことを狙っている割には、この映画はわかり辛い構成だったかもしれないと思いますです。脚本段階であの味を壊さずにもうちょっとすっきりできたのでは?と思いました。

しかし原作ではもっと込み入っていて、二人の手記を読んで、謎解きするのが、現代に存在している二人の子孫なんですよね〜。
「自分には双子の兄弟がいるに違いない」と妄想的に感じている青年などが手記を読むわけで、その辺の謎も絡んでくるので、人間関係図表(またかい)を作って横に置いておかないと頭がこんがらかるのでした・・・

映画はその「子孫」の部分がなくて、本人が読むだけなので、相手のを読んでるんだろうな〜と類推できるんだけど、どこで手に入れたのかとか、時間軸が飛ぶので、話の流れがつかめてないと混乱しますよね。

しかし、原作と違ってテスラの謎が途中で完璧に分ってしまうので、ラストの「えええ!」というショックが小さかったような気がしたのですが・・・、どうだったでしょう?
Posted by jester at 2007年06月17日 09:00
ぼくは昨日観ました。
原作、おもしろそうですね。
いずれ読んでみようと思います。

確かに、ぼくも時系列とか登場人物の関係性などがちょっと混乱いたしました。
あの水槽で死んだのはアンジャーの替え玉さんですよね?
ん?ふたりの繋がりはすでに決裂してたのでは?なんで?
ぼくがいちばんスッキリしないのは、なぜかそこです。

まぁ、二時間程度の尺に収めるには、ある程度バッサリバッサリいかないといけないのは当然ですし、それを補おうと説明的になっちゃってはもっと興ざめですし、こういうバランスって本当に難しいですね〜。

仰るとおり、模範解答なんて、ホントに野暮です。
そんなんが現代人の想像力を萎えさせる素だと思うんですけどねぇ・・・。
間違った解釈してもいいやん!
解答がひとつなら、それをちゃんと観客に理解させられないのは、作り手側の力不足のせいって気がします。
映画だけじゃなく、文学、音楽、絵画などのすべての芸術は、作ってしまえばそれでおしまい、あとは観賞する側の感受性に委ねられるもののはずなのに・・・。
Posted by とーる at 2007年06月17日 10:53
とーるさん、こんにちは。

>解答がひとつなら、それをちゃんと観客に理解させられないのは、作り手側の力不足のせいって気がします。

あ、ほんとにそうですね〜
この映画、その辺の甘さが脚本にあった気がするんですよ。それを『模範解答サイト』でごまかそうとするのは本末顛倒ですよね。

>あの水槽で死んだのはアンジャーの替え玉さんですよね?
ん?ふたりの繋がりはすでに決裂してたのでは?なんで?

きゃあああ、とーるさん、だめですよ、究極のネタばれ発言!(爆)
でもネタばれてないからいいか。

ええと、原作既読者として解説しますと、

あの水槽の中のは(A)です。
そしてなぜそうなったかというと、テスラは(B)だからです。なので、あそこにあった水槽には、あのマジックをした回数の(A)がはいっていたのでした。

問1、(A)、(B)に適当な語句を入れよ。(殴。

答えはネタばれを避けるために、とーるさんのお宅にコメントいたします。うひ〜〜

回答が分った方でも、回答はコメントしちゃ駄目ですよ〜

(警告なしの超ネタばれコメントは削除するかもしれません!)

Posted by jester at 2007年06月17日 14:32
水曜に観たのに、私もやっと今頃感想書きました〜かなりいい加減な記事ですが(汗)
先週から久々に頭を使う仕事を始めたので、頭が疲労していて。。言い訳言い訳。。
jesterさんの以前の記事を読んで楽しみにしていたけれど、な〜〜〜んにも前知識無しでこの映画を鑑賞しましたので、正直全部はワカリマセンでしたっ!! 日記の部分も誰の日記かわからなくなるほど、私の頭は退化しているようで・・なので後からパンフだけ手に入れて読んだらすべて種明かししてありました〜ムービー・ウォーカーも読みましたわ(笑) でもやっぱり映画を観ただけで解らないっていうのが悔しいーー!
Posted by マダムS at 2007年06月17日 15:11
マダム、TB&コメントありがとうございます。

マダムのところが書きかけ記事だったのをみて、「ああ、私も書かなくちゃ・・・」と重い腰を上げてやっと書いたのですだ〜

「先に原作」派ではありますが、やっぱりこの映画は映画が先のほうが楽しめたと思います。
そのほうがビックリ出来ただろうな〜と。

>先週から久々に頭を使う仕事を始めたので、頭が疲労していて。。

新しいお仕事、いかがですか〜
慣れるまでが大変だと思いますが、体に気をつけてくださいませ♪

>私の頭は退化しているようで・・

いやいや、私なんか生まれつき退化しているので(爆)画面をみて「ああ、そんな話だったねえ、ああ、そんな機械だったねえ」なんてぼ〜〜っと思い出してました。
Posted by jester at 2007年06月18日 08:08
どもども。ごぶさたしておりました。

最近あまり人様のところをまわっておりませんでしたが、jesterさん、精力的に色々見てますなあ〜〜〜。
ワタシなんて週に一回試写会で映画見るくらいでさ・・・DVDも見ちょらんです。

さて、プレステージですが・・・ワタシも冒頭は実はよくわからんかったです。
アンジャーの奥さんの手を縛る場面で「奥さんの手を縛ったのはあっちの方だ」とか「あれはほどける結び方だったはずだ」とか、友達と意味のないディスカッション(?)をしたりして・・・結局のっけから目くらましくらったままで、細かい部分の真実をはっきり把握してないんです・・・。
だもんでワタシもDDさんと同じくもう一度見て確認してきます。
ええ、もう一度ベイルとヒューを見るために〜〜〜♪
Posted by dim at 2007年06月19日 00:33
dimさん、いらっしゃいませ〜

>ワタシなんて週に一回試写会で映画見るくらいでさ・

いろいろお忙しいのでしょうね〜
ご家族はお元気ですか? 年とった親を持つ身には、大変なこともありますよね。
でもお互い、がんばりましょう!
映画でストレス発散!いい男を慰めとして〜〜

しかし週一回試写会なんてうらやましいです。dimさん(&お友だち)は応募運が強いんですね〜
jesterはもう3ヶ月以上試写会なんていってません。全然あたりませんわ・・・ま、あまり応募してないから仕方ないか。
あれってあたるときはすごい当たるけど、だめになると全然ですね・・・

プレステージ、私ももう一回は見たいと思ってます。
原作を読むといろいろ細かいことが分りますよ。
アンジャーのバックグラウンドとかね。でもま、お手軽に行くならパンフとかネタばれサイトとかあるみたいですけれど・・・

Posted by jester at 2007年06月19日 06:49
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