ある一定の水準行ってる脚本じゃないとやらないですよね、彼。
だから彼が出ているって言うだけで、ちょっと見る気をそそられるのですが、でもそれは彼が見たいというわけではなく、彼が出ているのだから面白いかなと。
ま、ラッセルに関してはそんな感じのjesterです。
演技は上手な俳優さんですけどね〜
だもんで、ファンの方には失礼ですが、
「え! ラッセルがでるラブストーリーねえ? うむむむ彼は『戦う男』じゃないと・・・」
という感じで、ちょいとばっかり引いていたjesterでございました。
しかも監督がリドリー・スコットだもんね。
これはある意味男のロマンの一種かな?
とりあえず試写会が当たったので先月行きましたが、その後自腹切ってもう一回見てきたので、感じたとおり少々辛口のレビューを書きます。
(以下、ちょっとネタばれありです。ラッセルのファンの方もスルーしてくださいな)
だってね、株の取引で大金を動かして、ちょっと汚いまねもして大もうけしていた中年の男。
腹も出てきて、職場では若い女の子にちょっとセクハラしたり、秘書と深い仲になったり。
夜の街を肩で風を切って遊びまわる独身生活、やめられない・・・
髪型はちょっと長めでべったりした感じ。トマトの丸齧りでシャツにしみを作ったり、コーヒーを捜して台所をめちゃくちゃにしたり・・・・歳はとってるけどだらしなくて、精神的にはすごく子供っぽいオヤジです。
それが、叔父さんの遺産でプロヴァンスのワイン畑つきの家をもらい、即刻売って金に替えようとと思っていたけれど、行ってみたらそこで、スリムで若いラテン系の情熱的美人と出会い、一晩のアヴァンチュールに落ちて、子供のころなんかをほんのり思い出し、『生きるってこれじゃん?』と、都会の生活を捨てようとする・・・・
って、まったくハーレ・キング・ロマンス(男性向け恋愛ロマン小説)(そんなんあるか?)そのものではありませんか!

南仏の古びた館に流れる古いジャズも素敵。
ワインに関する薀蓄も楽しいです。
マックス少年(ハイモア君)とおじさんの想い出シーンもほのぼのしててよろしい。
でべでべの中年男同士で熱血対決するテニスのシーンとかおかしかったし。
性格の悪い犬がまたかわいかったわ。
子供のころサインを真似してて、それで、とか、緑色のインクがなくなってたわよ、なんていうのもしゃれてます。
フレディ・ハイモア君がラッセル・クロウに成長するとはどうしても思えなかったけれどね・・・・

でも、水が入ってないゴミだらけの深いプールの底に誤って落ちてしまい、あがれなくて助けを求めてるときに、水道の栓を開けて中に水を入れるようなことする冷酷な女に惚れるのですかね〜 男っちゅうもんは。
そういう女が好き、って言う人も・・・・・いるのか?
しかも車に轢かれそうになってできたお尻のあざを、衆人のど真ん中で、スカートめくってみせるような気風のよさに・・・惹かれるのですか・・・?
それにしてもファニー(マリオン・コティヤール)がどうしてマックス(ラッセル・クロウ)を好きになったのかが、またぴんと来ませんでした・・・・
混んでるときにお店を手伝ってくれたから・・・? まさかね?
子供のころに会ったことを思い出したから・・・なのかなあ。
ま、恋におちるのに理由は要らない、ただ直感でつっぱしるのみ、なんでしょうけどね〜
少しは「何で惚れたのか」見てるものが共感を持てるような途中描写が欲しかったですわ。
それがあんなにあっさり寝てしまうので、また???です。(汗)
男に懲りてるはずのファニーなのに。
しかも「一晩だけよ」なんてね。都合よすぎ。
あれも男のロマン・・・かい?
女性からの視点では全然描けてないのよね〜
舞台はプロヴァンスとロンドンだけど、ハリウッドの香りのぷんぷんする、どう考えてもヨーロッパ映画じゃないよね、という大味な人物描写に不満が残ります。(リドリー・スコットだから・・・人間関係の繊細さを求めても仕方ないのかな)
いや、マックスのほうはびしびし男の本音が出てましたけどね・・・
主人公の痛みが自分の痛みとして感じられなくて・・・

ワイン好きで、自分の父親にあいたくてアメリカからやってきたという子でした。
三つ編みにキャップを被って爽やかなすらっとした外観と、飄々としてマイペースな感じが良かったです。
一瞬マックスの隠し子なのかと思ったよ。(叔父さんの子にしては若すぎませんか?)
とはいえ、お気楽に見られるし、景色は綺麗だし、食べ物もおいしそうだし、笑えるシーンはあるし、これはこんなもんかな、なんて思いましただ。
最初は試写会とはいえ、2回も見に行ったということはそれなりに楽しんだのでありますね、jesterも。
そうそう「明日へのチケット」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキがでてるというので楽しみにしてましたが、弁護士役でした。
最初にちょこっと出てくるだけで残念でしたが、存在感は相変わらずでございました。
これねー予告で観て「おお〜〜!プロヴァンス美しいやん!」とえらく美しい景色に感動したのですけどね・・・ラッセル・クロウ・・・でそ?
これがジェリーだったら迷わず観るんですけどねー。ほら、300と同じような頭してるし〜〜。顔の美しさは全然違うけど〜〜。
という訳で、未だに観ようかどうしようか迷っておるのでございます。
やっぱりこういう映画は美男美女がいいもんね。
ラッセル・クロウのファンの方々、ごめんちゃい。
dimさん、それでんがな、わいのいいたかったのは〜〜〜
>これがジェリーだったら迷わず観るんですけどねー
ジェリー・バトラーさんだったら、あのストーリーだって今頃jester、映画館に通いつめてますですよ。(結局それかい・・・)
ラッセル、いい味なんですけどね〜
やっぱりラブ・ロマンスならそれなりにフェロモンが出てる方じゃないと・・・
いや、ラッセルももっと汚れてたり、ちょっとmentalな数学者だったりするといいフェロモンが出るんですけど、マックスはあまりにラッセルの等身大すぎちゃって・・・
この人、ホテルで電話なげて怒りそう、なんて思ってみちゃいました(爆)
うきゃああああ〜〜〜
やっぱりラッセルファンの方、ごめんなさいですわ・・・
あ、でも、景色はやたら綺麗です!
それだけでもかなり癒されるかも。
普段からオーストラリアの自分の牧場でスローライフおくってますから、もうプロヴァンスの部分はぴったんこでした(大爆)
なーんか、今回は体当たりのコメディアンぶりも見せてくれたりで良かったゎ〜むふふ。
確かにありがちのストーリーではあるけれど、ほらほら。。jesterさんも文句言いつつ2回もご覧になって!(笑) 気持ち良い映画でしたよねー?(同意を求めています 笑)
こちらでは今週末から公開なんですが・・・
う〜む、うむむむ、DVDでいっか〜(^_^;)と思い始めたところでがす。
ラッセル出演作で楽しみにしてるのが「3: 10 TO YUMA」のリメイク作品。
目当てはクリスチャン・ベイルなんですが♪
予習としてオリジナル作品のDVDを観たんですが、グレン・フォードの役をラッセルがやると思うと、確かにこの方、「作品選ぶのうまい」というか、「役を選ぶのうまい」ですわ。この役、おいしすぎ。負けるな、ベイル〜!!
クロウさんのファンでしたか!
それは苦労がおおそうだ・・・(殴(オヤジ化!自分)
いやいや失礼しました。辛口レビューですんまそん。
dimさんのコメントで目が覚めました。
結局なんだかんだいってストーリーにけちつけてたけど、基本的にラッセルのあのシイタケみたいな髪型の、サラリーマンアップが耐えられなかったのだろう、自分、と。(jesterとしては汗と埃にまみれて汚いほうが素敵です、ラッセル・・・)
だってね、これをジェラルドがやってて・・・監督がショーナ・オーバックで・・・・元彼のDVに傷ついた女性と恋に落ち・・・・その彼女には耳の悪い子供がいる・・・・(違う映画やんけ!!)
だったら通ってましたね、きっと。(殴
実際「Dear フランキー」通ったし。
(しかしさすがオーバック監督は女性ですね。2つの作品を比較してみると、視点が女性から描かれているのと、男性から描かれているのとの違いがわかりますです)
・・・失礼しました。フォローになってないです。
とにかく・・ラッセルのファンには嬉しい作品だったと思います。
ラッセルの独り舞台ってかんじでしたもの。幅の広い演技力のある方なんですね。
>今回は体当たりのコメディアンぶりも見せてくれたりで良かったゎ
テニスのシーンとか、プールのシーンとか、笑えましたよね。
あれも普段のラッセルの男っぷり(別の映画の)があって初めて笑えるって気がしましたが。
でも、なんか痛々しい気持ちもちょいとして・・・しかしま、ラッセルがとにかく楽しそうにやっていたからいいですよね!
とてもかわいく見えましたわ。
>気持ち良い映画でしたよねー
はいはい、jesterもそうじゃなかったら2回目は姉に誘われても見ないです。
自分が見て嫌だったら、すごくマスコミがほめていても、「見ないほうがいい」とか姉には言いますもの。
(でも1回目は結構よかったなと思って、2回目を少し醒めて見たからレビューが辛口になった気もします・・・続けて2回見たのが敗因?)
とにかく笑えたし、景色も綺麗だし、気持ちが楽になりますよね。
ちなみに姉は「すごくよかった!」と申しておりました。
コメントありがとうございます。
朝早いですね〜 ご出勤まえでしょうか?
お休みかな?
>DVDでいっか〜(^_^;)と思い始めたところでがす。
うきゃ〜 いやいや、jesterのレビュー、とっても個人的な気分で凝り固まってるので、もしお気になられているなら、映画館へGo!かもです。新聞とかの評は高いらしいし、とにかく見て損はないかもですよん。(汗)
>ラッセル出演作で楽しみにしてるのが「3: 10 TO YUMA」のリメイク作品。
うんうんうん!
わたしもすごく楽しみなんです。前に、ずうう〜と前にこちらでもご紹介したことがあるのですが、やっと見られるなんて嬉しいです。
>目当てはクリスチャン・ベイルなんですが♪
わははは。右に同じですだ。しかしラッセル先生に食われそうな気もしますが・・・
頑張れ、クリスチャン!(殴
>確かにこの方、「作品選ぶのうまい」というか、「役を選ぶのうまい」ですわ。この役、おいしすぎ。
あ、そうですね!「役を選ぶの」も上手ですよね。
脚本がよく出てきていて、しかも自分が引き立つような役を選んでるとおもいます。
そういうのを選べる立場にあるというのは、彼の演技力のおかげですよね。それでも次々仕事がくるんだからすごいです。
もっとも原作では少年時代も叔父さん(A.フィニー?)との交流もほとんど描かれていないから、これは映画の脚色としての見所かもしれません。酷暑を忘れに観にいきたいと思います。
コメントありがとうございます。
>もっと若い、もっと華奢、もっと軽佻浮薄な現代都会風のキャラクターだから、
JaJaさんは原作を読まれたのですね。
私はエッセイは2冊読んだのですが、これの原作は読んでいません。
>個人的にはジュード・ローあたりに演じてほしかったな
ふ〜〜ん、そんな感じなんですか〜
たしかにラッセルは独身者としてのラブコメにでるにはちょっと年齢が・・・という気がしますね。
ジュードねえ・・・(脳内変換してます)
全く違う感じでしょうね・・・
>もっとも原作では少年時代も叔父さん(A.フィニー?)との交流もほとんど描かれていないから、これは映画の脚色としての見所かもしれません
少年時代の叔父さんとの交流のシーンはかなり良かったです。
叔父さんが少年を子ども扱いしてないのがいいの。同じ目線で話してるのがいいです。
酷暑を忘れるにはいいかも。
というか、酷暑すら楽しんじゃう精神って感じかな。
あんな美しい景色の中なら、酷暑でも厳寒でもなんでもそれなりに楽しめそうですが・・・。
今回の感想、珍しくも私と似ていますね。この映画、恋愛が納得行く形で、描かれていないと言うことにも大賛成です。
プールの場面は、罰を兼ねて助けたと言うことなのでしょうね。水を満たせば、次第に上の方に浮いて来くるので、脱出できますから。
さて、私の場合は、基本的に女優さんで映画を観るので、ラッセル・クロウの出演作を観たのは今回で2作目で、1作目は「L.A.コンヒデンシャル」でした。これは勿論、キム・ベイシンガーで観たので、刑事役だったクロウは何だか、暗くて地味な役者さんだなあと思っただけです。
それにしても、この映画、主題は「虚業から実業」かと思ったのですが、考えてみると、あの終わり方ではそうではないようで、「若い内は汚く稼ぎ、後は悠々自適」と言うことでしょうか。
>今回の感想、珍しくも私と似ていますね。
わははは!! そうです、そうです!
私たちが似た感想を持つのって、珍しいですよね。
わたしもレビューを書いた後matsumoさんところにいってレビューを読まさせていただいて「今回は同じ感想だ〜」と嬉しかったです。
matsumoさんはカメラマン目線(?)を持ってらっしゃるので、女優さんが美しいか、というのがかなり大事な映画鑑賞ポイントですものね。
>この映画、恋愛が納得行く形で、描かれていないと言うことにも大賛成です。
もしかすると恋愛を描いた映画ではないのかもという気がします。
>プールの場面は、罰を兼ねて助けたと言うことなのでしょうね
水道栓ひねる前に「泳げる?」って一応聞いてたので、そうなんでしょうね。
でもかなりいぢわるですよね。よく言えば勝気、っていうところかな。でもjesterはやりすぎだと思いましたけど・・・。
>主題は「虚業から実業」かと思ったのですが、考えてみると、あの終わり方ではそうではないようで
そう!マックスはワイン造らないんですよね。ただ飲むだけ(爆)造るのはクリスティーなの。
マックスは仕事しないで若妻といちゃいちゃワイン飲みつつフランス語の勉強してるだけ。(爆)
>「若い内は汚く稼ぎ、後は悠々自適」と言うことでしょうか。
あのですね、これって最近の風潮ですよね。虚業でお金もうけて逮捕される人は氷山の一部で、こういう人、たくさんいるのでしょう。
売れているビジネス書(のようにみえて、実はナンチャッテ本だけど)なんかでも、こういうことをえらそうに書いてあるんですよ。汚い手段でも、まず儲けて、それから引退して儲けの一部を発展途上国に学校を寄付すればいい、とかね。
金がなくちゃ何も出来ないんだから、まず他人を出し抜いて金を儲けろ、みたいなことを自称「カリスマ○○」が高いお金をとって『セミナー』とか開いてたりして・・・・
そういうのを「おかしい」と思えなくなっている人がいるのが怖い。気持ちワリイです。
わ、話がまったく映画からそれました・・・(殴
なので強制終了しますだ・・・・・
まさにこれを危惧したのと、ラッセル・クロウってのに全く魅力を感じずスルーしました。
原作ピーター・メイルってのもなんかうんざりというか・・・。
マリオン・コティヤールにちょっとだけ惹かれたけど、この映画、それだけの興味で見に行くには長いし、私にとってのマイナス要素が多すぎて(笑)。
日本ではまだプロバンスブームは少しはあるんでしょうか?
コメントありがとうございます。
はいはい、とってもアメリカ的な映画だと感じました。フランス人はあまり見ないかもね、と。
スコットさんはイギリス出身だけど、もうハリウッドに染まって、完全にアメリカ人の思考ですかね。
フランスの文化や生活や女性にあこがれているアメリカ人のオヤジがつくったという感じ・・・(殴
ま、まさにそれがテーマで、忙しい生活に疲れてて、共感を持つ人々がいるのでしょう・・・・
フランス人が作ったらああはつくらないでしょう。もっと見えない自信に満ちている、粋なもんをつくりますよね。
>原作ピーター・メイルってのもなんかうんざりというか・・・。
うんうん、わかります。 わたしも最初の2冊しか読んでいませんが、彼の作品、あまり好きじゃないのです。
>日本ではまだプロバンスブームは少しはあるんでしょうか?
どうなんでしょう?
ピーター・メイルさんの本はもうOut of dateかもしれないけれど、根本的にフランス(西洋)への憧れと、といってもパリだけじゃないんだぞっていうのはあるかもしれません。でもまだまだイメージだけで、実際プロヴァンスを旅したことがある人は少ないって感じかな。
今回の邦題は、その辺の「あこがれ」+「甘い恋愛映画希望」層の集客を狙ってると思うんですが、そうすると後者が映画のテーマからは外れちゃってるんですよね。
あいかわらずですが・・・。
jesterは映画を見て「これって、まさにA good yearそのものじゃんか。ラッセル・クロウ(マックス=中年男性)にとってのgood yearがテーマだね」って思いました。
しかし・・・「プロヴァンスの贈り物」って、シャーロットじゃないんだから・・・・(汗)