2007年08月29日

レッスン! TAKE THE LEAD

アメリカの荒れた高校で、居残りクラスの生徒に社交ダンスを教え、子供たちは賞金が出るコンテストを目指す・・・・という実話ベースの映画。

というと、前回書いた「フリーダム・ライターズ」に似てると思われるかもしれませんが、それよりは「サルサ!」とか「ダンシング・ハバナ」とか「Shall we dance?」、「セイブ・ザ・ラストダンス」などなどをミキサーに入れて、が〜〜っと回して造った映画、という感じで、最初からどこかで見たようなお話。
先が読め、そのとおりに話が展開します。


でも、終わった後、単純なjesterは、家の中で歩いていたら家族Bに「なに? その歩き方。Shall we dance?でも見たの?」と聞かれました。(くそ、読まれておる!)

ぴかぴか(新しい)主人公を演じるアントニオ・バンデラスがとにかく素敵でした♪

相変わらずラテン野郎なんだけど、フランスの血が入っているという設定で、かなり優しくてジェントルマン。
ダンスも上手だし〜〜(その割に踊るシーンがないけど)
一人で夕ご飯作って食べているところなんかも、きちんと食べてるところがなんか妙に素敵なんですよ。
女性が通ると、必ず立ってドアを開けてあげるしね。またそれがとても似合ってます。


ぴかぴか(新しい)それと、「小説家を見つけたら」「コーチ・カーター」で印象的なロブ・ブラウンが光ってました。

ま、彼が演じると、
「今は荒れてるけど、きっと頭がいいんだろうな」という風にどうしても見えてしまいます。
きっと現実にも頭のいい子なんでしょうね。



ぴかぴか(新しい)それから、ヤヤ・ダコスタも綺麗だった。
彼女、いつもノートを広げて何かを一生懸命書いているんですよ。
ま、そこが「読み書きお絵かき変態」のつぼだったわけで・・・(殴


雨ただし・・・映画としての出来はいまひとつ・・・。
「フリーダム・ライターズ」と比べると、作り手の愛情が感じられませんでした。

ピエール・デュレインという人間に焦点があるのかと思うと、描き方がたりない。
彼がなんで高校生にダンスを教えたくなったのか、あれじゃ全然つたわりません。

道で車を壊している高校生を見て、「この荒れた心を、社交ダンスで癒してやろう!」(?)と突然思いついた、という設定なんですが、説得力がないんですよね。
変わり者に見えるだけ・・・・
彼自身の生活も妻に先立たれて、ダンス教室の受付の人といい感じ、ぐらいで、特に内部には踏み込んでないし。


かといって、荒れる生徒たち一人ひとりの心の動きに焦点があっているのかというと・・・・、これも細やかな描写がなくて、生徒たちに共感が出来ない、とてもありがちで幼稚な脚本です。

実話といっても、ピエール・デュレインさんが本当に教えたのは小学生だそうです。
それじゃあ映画にならないから無理やり高校に設定したのでしょうね。

小学生に社交ダンスを教えたい、というのなら、ピエール・デュレインさんの気持ち(社交ダンスを広めたい)もわかるのですが。
そしてそれが、子供たちがお互いを思いやる気持ちにつながった、と考えるととても自然です。



それじゃあ、作り手には社交ダンスに愛情があるのか、というと、それもないんですよ。
タンゴのセクシーな踊りを見て、あれほど荒れていた生徒が素直に急にダンスをやりたくなるというのもちょっと説得力がないしなあ・・・。
そしてあのラスト、社交ダンスのコンテストがヒップホップのクラブ状態・・・・
真面目に社交ダンスをやっている人は怒るでしょう・・・。


というわけで、作り手が何を伝えたいのか、焦点が絞れていない脚本だという気がしました。
ストーリーにちゃんとした人間観察の深まりを期待してしまうjesterには期待はずれ。


ただ、ハッピーエンドですし、ダンスシーンは楽しいので、普通に「ヒップホップとかダンスが好き」な人にはいいかもしれませんね。


とにかく、ワルツステップで歩きたくなることは請け合いですだ黒ハート
posted by jester at 09:36| Comment(11) | TrackBack(2) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アントニオ・バンデラス嫌い、学校物嫌いの私が予告を見て珍しく見たいかもと思った作品でした。

・・・が・・・。

やっぱり学校物ってのがネックでねぇ。どうしても映画館に足が向きませんでしたです。

jesterさんのレビューによると、無理に行かなくて正解だったなと思いますが、頭を空っぽにしたい、かつちょっとハッピーな気分になりたいときに見るといいかもですね。
Posted by nouilles-sautees at 2007年08月29日 18:41
>「サルサ!」とか「ダンシング・ハバナ」とか

うきゃきゃ!「ダーティ・ダンシング」も入れてください〜〜♪
やっぱ踊ることは人間の本能ですよね〜
踊るイイ男を見て長生きしたいと思うのもミーハーの本能ですよね〜

で、この映画、海外公式サイトのトレイラーを何度も覗いて楽しみにしていたのに・・・こちらではちっとも上映される気配がありません(涙)
ディエゴ君の「ダンシング・ハバナ」はとうとうこちらでは上映がなかったので、上京して初日に観に行けたのは良い思い出となっています♪
バンちゃんは大好きだけど・・・上京して鑑賞しようと思うほどの愛情はなかったのね〜ワタシ(笑)
というか、10月のマッツ祭りに備えて節約しないと〜
Posted by DD at 2007年08月29日 20:14
こんばんはー。
おお、jesterさんの華麗なシャルウィー歩きを見てみたいぞと!笑
もうバンちゃん見たさだったのですが、ダンスシーンがタンゴを踊ったシーンだけっていうのが物足りない!
「ダンシング・ハバナ」的な作品だったら嬉しかったのに…ブツブツ。バンちゃんにタンゴれっすんしてもらってる夢でも見ますよ…爆
ま、なんだかんだと言いながらも、そこそこ楽しんでしまったのでした。
私、家族には「カニ歩き」だってバカにされるのがオチですわ;
Posted by シャーロット at 2007年08月29日 21:20
ぎゃ〜、さっきの書き込みですが、「ダーティ・ダンシング」じゃなくて、「ダンシング・ヒーロー」って書きたかったのです。←タイトルだけだと、もうワケワカラン状態。
Posted by DD at 2007年08月29日 21:46
こんばんは。
私はとにかく踊るシネマが大好きなので、『ステップアップ』同様にダンスシーン見たさだけで劇場に行っています。
というわけでなかなか楽しい映画でしたー。
にしても、ストーリー的には似たようなものありすぎですよね・・・
中途ハンパに実話を使わなくていいのにって思います。
Posted by かえる at 2007年08月30日 01:22
nouilles-sauteesさん、いらっしゃい♪

>アントニオ・バンデラス嫌い、学校物嫌いの

バンちゃん、嫌いですか?
わたしも、ふつうぐらいで、一番好きなのは長靴を履いたネコの声(殴!!!
でもこの映画のバンちゃんはジェントルでよかったですよん。

>頭を空っぽにしたい、かつちょっとハッピーな気分になりたいときに見るといいかもですね。

うんうん、そんな感じです。
ハッピーな気分になれるかどうかはわかりませんが、頭空っぽでみられると思いますです。
Posted by jester at 2007年08月31日 07:27
DDさん、いらっしゃいませ〜♪

「ダーティ・ダンシング」って、「ハバナ」の原作になったやつですよね。「ハバナ」の原題って「ダーティ・ダンシング2」でしたもんね。

>楽しみにしていたのに・・・こちらではちっとも上映される気配がありません(涙)

あらら・・・・それはかわいそう!
残念でしょうね〜〜〜。
辛口レビューでごめんね。

う〜〜ん、でも、あくまで個人的にですけど「ダンシング・ヒーロー」「サルサ!」「ダンシング・ハバナ」「Shall we dance?」「セイブ・ザ・ラストダンス」などなど同じような映画よりはちょっと格下な映画と思いましたよ。
これらの映画はテーマがストレートでそれなりに「がんばれ〜」とか熱くなれましたけど、この映画では共感できるキャラがあまりいなくて、なので最後の盛り上がりに乗りきれなくて・・・
だからあまりがっかりなさらなくてもいいかもという気もjesterはします。

ま、DVDになると思いますしね。

バンちゃんはどうかな。
ダーク好き(?)なDDさんには物足りないかも? とっても紳士で優男なバンちゃんでっせ。
Posted by jester at 2007年08月31日 07:39
シャーロットさん、いらっしゃい!
TB&コメントありがとうございます♪

終わった後は2〜3日頭の中にあのワルツの曲(何でしたっけ、有名な曲なのに、題を度忘れ! ちゃららら〜ら〜らら〜〜ずんちゃっちゃというやつです)が流れっぱなしで、ステップ踏んでました。
でもこれ、ステップだってわかるのは家族Bだけで、他人が見たら「股関節の具合悪いの?」といわれてしまいますだ。


>「ダンシング・ハバナ」的な作品だったら嬉しかったのに…ブツブツ。バンちゃんにタンゴれっすんしてもらってる夢でも見ますよ…

バンちゃんの踊るシーンが少な過ぎですよねえ!
それと生徒たちも練習と本番の格差が大きすぎだし。練習みてた時は「これでコンテスト???」と思ってたけど、本番はなぜかとっかめちゃくちゃ上手になってましたね・・・

ま、でもそういうお約束でしょうか・・・

流れるようなワルツ、バンちゃんにリードしてもらって踊りたいな♪
タンゴはjesterは体堅いのでだめだわ。
あんなに足開かないし、のけぞれないっす。
Posted by jester at 2007年08月31日 07:46
かえるさん、いらっしゃいませ〜!
TB&コメントありがとうございます♪

>私はとにかく踊るシネマが大好きなので、『ステップアップ』同様にダンスシーン見たさだけで劇場に行っています。

おお!
「読み書きお絵かき変態」のjesterですが、かえるさんは「ダンスシーン・萌え♪」なのですね〜

>にしても、ストーリー的には似たようなものありすぎですよね・・・

「今度コンテストがあり、賞金は・・・」ってバンちゃんが行った途端、ラストのヴァージョンが3個うかび、どれで来るかな・・・と予想しましたが、ばっちりあたりましただ・・・

>中途ハンパに実話を使わなくていいのにって思います。

うんうん、だからいろいろストーリーが破綻しちゃったんだと思います。キャラが生かされてないというか・・・
実話なら実話できっちり使えばいいのに。
実話ベースっていうのがセールスポイントになるのかもしれませんけれどね・・・

でも、jesterでもなんか踊りたくなりましたもん、ダンス好きな方なら、もっとでしょうね♪
Posted by jester at 2007年08月31日 07:51
ダンス、実話ベース、ラテン男、ア〜ンド学校もの!! にゃーんと4つも好きなもの揃ったこの映画〜 観たかったんですがねーもう無理っぽいです。
んでもわざわざ東京へ遠征しなくて正解でしたかしらん?
一昨日WOWで放送されてた「ブロンクス・キッズ〜夢はチェス盤の向こうに」っていう映画を観たんですが、これは小学生でしたけどこれがまた何本かのこういう系の作品を
>ミキサーに入れて、が〜〜っと回して造った映画
みたいでしたけれど、終わってみてなんだかやっぱり気分の良い映画でしたー。
「フリーダム・ライターズ」も観たいですわ〜♪
Posted by マダムS at 2007年08月31日 20:58
マダム〜〜いらっしゃいませ♪

>ダンス、実話ベース、ラテン男、ア〜ンド学校もの!! にゃーんと4つも好きなもの揃ったこの映画〜 観たかったんですがねーもう無理っぽいです。

うきゃきゃきゃ、わたしもこの4つ結構好きかもです。
東京では終わったのかな? 2番館とかでやるかもしれませんね。
ま、DVDもでるでしょう。

>「ブロンクス・キッズ〜夢はチェス盤の向こうに」 終わってみてなんだかやっぱり気分の良い映画でしたー。

水戸黄門みたいに、頭空っぽでみていてもストーリーが追える。「万難を排してコンテストで優勝」「どっちかが遅れて出られないけど達成感」「失敗するけどいい思い出」etc.
どれかのラストに行き着けるとおもい、安心感はありましたです。
ストーリーが大人の鑑賞にたえないぞ〜と思いつつも、み終わると足裁きは知らぬうちに軽やかって感じです。

「フリーダム・ライターズ」は、製作者が作りたくて、すごく愛情があって作ったというのが伝わって来ました。
同じような荒れた高校生を描いていても、全然違うの。一人ひとりの寂しさとか苦しさが立体的に伝わってくる、というか・・・
これ、役者さんのせいじゃなくて、脚本のせいなんですよね。
「レッスン!」のほうは現実の高校生を見ないで、「ま、こんなもんだろう」って適当に書いている感じがして、jester的には満足できませんでした・・・・

「フリーダム・ライターズ」もどこか2番館でやると良いですね〜
早稲田とか、三茶とか、池袋とか・・・・
新文芸座だと、「フリーダム」と「レッスン」が二本立てになりそうな予感・・・
Posted by jester at 2007年09月01日 12:15
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レッスン!
Excerpt: 世界屈指のダンサーの元、社交ダンスで自信を取り戻す居残り組みの生徒達
Weblog: シャーロットの涙
Tracked: 2007-08-29 21:21

『レッスン!』 -TAKE THE LEAD-
Excerpt: 情熱的に紳士淑女たれ。物語はさておき、ダンスに心躍る。 社交ダンス教師ピエールがニューヨークのスラム街の高校の問題児たちに社交ダンスを教えることになる。バンデラスって、こんなに紳士が板につく男だ..
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