「NO RESERVATIONS(幸せのレシピ)」の評価って、元になるドイツ映画「マーサの幸せレシピ」を見ている人と見てない人(か、元の映画への思い入れがあるかないか)で分かれるのかもしれないな〜って思います。
マーサの幸せレシピ

jesterは「マーサの幸せレシピ」が大好きだったので、どうしても比べてしまうという例の「リメイク現象」にはまりました。
リメイクは「シャイン」のスコット・ヒックス監督だったので、期待してしまったのも悪かったかもしれない・・・
でも、もし「マーサの幸せレシピ」を見てないでこれを見たらどう思うかを冷静に考えてみると(どうしても冷静になれないんだけど)結構好きな部類の映画なんじゃないかと思うのです。
見終わったとき、気持ちが明るくなってるのがいいし。
でも、見ちゃったものを見てない振りは出来ないので・・・
というわけで、2つの作品を比べてのレビューになってしまいます。
お許しください・・・・
基本的に、二つの映画はとってもそっくりに作られているんですよね。
セリフも、衣装も、脇役の顔までよく似た感じだったりします。
よく似すぎているので、どうしても違う部分が目立つのよね・・・
そう、舞台がドイツじゃなくて、ニューヨーク。
これが大きい違いなんだなと思います。
ニューヨークはイタリアと地続きじゃない! 車で行き来できない!
したがって、姪っ子のイタリア人の父親探しができない!
だから、姪っ子がイタリア人の副シェフに親近感を持ったり、パスタだったら食べたりする心理描写が出来ない!
で、預かったヒロインも「父親を捜してその元に送り届けるまで預かるだけの関係」からスタートできない!
それから、イタリア人気質とドイツ人気質の大きな違いと、両国間の心理的反発が、アメリカ人同士だとないから、単に性格が違うだけに見えておかしさが半減しちゃいます。
(jesterの知る限りですが、両国民は仲があまり良くなくてイタリア人はドイツ人を嫌いな人がよくいる。ドイツ人はイタリア人を馬鹿にしているときもある。
もうイタリア人の子どもたちなんか、インターナショナルスクールに来月ドイツ人が転校してくるっていうと、眉の間にしわを寄せて「ドイツ人には注意したほうがいいのよ」なんてほかの国の子供たちを洗脳しだすほど(爆)ライバル心みたいなもの?があるみたいです。)
この辺が、リメイクの限界部分かな・・・。
それなのに、セリフとか心理描写をそっくり同じにしようとするから、どうしても脚本に無理がでる・・・・
というわけで、ゾーイがケイトとニックをくっつけようとしているように見える行動とか、レストランに来ちゃだめといわれて、自動車に轢かれそうになりつつ走るほど動揺するとか、それまで人に心を開けなかったケイトが、初めから母性本能があるように見えちゃったりとか、なんか不自然な感じがしてしまったのだと思います。
大体、アーロン・エッカートがシェフに見えないんだ〜
(キャサリン・ゼタ=ジョーンズだって、普段からお料理している人に見えないんだけど・・・)
あの無精ひげとぼさぼさの髪型からして、お願いだからお料理を仕事にするなら、帽子ぐらいかぶって欲しい、って思う・・・
いくらオペラが好きでも、生のウズラを片手につかんで振り回しつつ、厨房で大声で熱唱、なんて、笑えないじゃないですか・・・
だからというわけじゃないけど彼の「おばあちゃん秘伝」のパスタがおいしそうに見えないの。
(「マーサの幸せレシピ」のマリオの「マンマのパスタ」じゃなくて、グランマの、になっているところがまたそれらしくなくて説得力がないし)
そして、ゾーイが食べるバジリコとポモドーロのパスタも、麺が伸びて張りがなくて曲がってくっついちゃってるし、トマトソースはどろどろだし、バジルなんか、さっきフレッシュな葉っぱをちぎってたのに、パスタに載せるときはみじん切り(?)になって、塩もみしてるみたいに黒く変色して見えて、全くおいしそうじゃない・・・
(食いしんぼのjesterにとって、食べ物の恨みは大きいです・・・子供が厨房に入って料理を手伝うのもすごく気になったし。)
彼はイタリア人じゃなくて、高校卒業後イタリアで修行したアメリカ人、っていう設定なんだけど、ゾーイの父親がイタリア人じゃないんだから、「イタリア料理」の必然性がなくなっちゃってるのよね。
対する「マーサ・・・」のほうのマリオは、お調子者で陽気でいつも歌を歌ってる感じがまさにjesterのイタリア男のイメージにぴったり。
こういうイタリア人って多いんだもん。
リナがまだ見ぬ父のイメージをマリオに投影してしまうのがわかります。
そんで、黒髪+浅黒い皮膚+背は低め、のもろラテン系で、マーサがガッチリ体型の色白ゲルマン系っていうのと正反対なところも、外観からして二人の相性が悪いのがわかって笑えるのです。
ヒロインは料理は天才的だけど、柔軟性に欠けていて人間関係を構築するのが苦手、精神的に追い詰められると冷凍庫(リメイクでは卵なんかも入っていたから冷蔵庫かな?)に閉じこもるっていう精神的症状があるんだけど、ゼタ=ジョーンズは自信にあふれている感じで、「心が開けない」と悩むタイプに見えないのよね〜
だから、ただ姉が死んで、悲しくて泣く場所がないから冷蔵庫に入っているみたいに見えてしまう。
(ただしリメイクのほうが、息が白く見えて、気温が低いのがよくわかったけど・・・)
「マーサ」で印象に残った、マーサの
「イセエビを料理するとき、暑いお湯に入れるなんて残酷だ。一息に首を刺してやらなくては。」
「何を入れたかはわからないけれど、何を入れなかったかはわかるの」とか、マリオの
「太陽の輝くイタリアに残りたいはずがないさ。暗くて寒いドイツで暮らせるのだから」
なんていうセリフもなかったし・・・。
ラストにいたっては、まるで「レミーのおいしいレストラン」!!
アメリカ人ってほんとにああいう単純な終わり方が好きなのね・・・
ま、リメイクでゾーイ役のアビゲイルちゃんはさすがに演技が上手で、大きな目にうるうると涙がたまるところなんか、もらい泣き。
「かわいい女の子」のイメージじゃないんだけど、それがまたいいのよね。
それにしても、「リトル・ミス・サンシャイン」を見たのはお正月だったのに、少しの間にアビゲイルちゃんがすっかり成長しててビックリしました・・・。
でも、もし「マーサの幸せレシピ」を見てなくて、この作品をみたら、きっと全然違うレビューを書いたんだろうな〜と思いますので、未見の方にはあまり参考にならないレビューだったと思います。



「マーサの幸せレシピ」を見ていなかったので、これを読んで何故ゾーイがパスタだと食べたのか、あの副シェフになついたのかの謎が解けました! ありがとうございます、って感じです。
これはチャンスがあれば(いつも利用するレンタル屋さんに置いてあれば)元の映画も見てみなければ・・・
じゃあね
>これを読んで何故ゾーイがパスタだと食べたのか、あの副シェフになついたのかの謎が解けました!
おお!
やはり疑問に思っていらっしゃいましたか?
さすがこりさんです!
初めてこれを見る人は、注意深く見ていたらきっとこの辺のよく意味がわからないだろうな〜と思ってたのでした。
父親は不明、で通しちゃってたのに、なぜイタリアンのシェフか、って言うへんがそのままだったから、脚本を重視する人には動機付けが甘く感じられるだろうなと思っていたのです。
単に寂しいからなついた、というと、今度は「なかなか人に心を開けない」という姪とおばの共通点がなくなっちゃうんですよ〜
>これはチャンスがあれば(いつも利用するレンタル屋さんに置いてあれば)元の映画も見てみなければ・・・
ぜひぜひ!
きっとあるのではないかと思いますよ〜
それと、時々CSとかBSなんかでやることもあるみたいです。
私も「マーサ」は観ていませんので、あの場面、何でスパゲッティだと食べるのか不思議に思っていたのですが(主人公の作るのは高級レストラン料理だが、あの副シェフが作ったのは庶民的な料理だからからかと思っていました)、jesterさんの解説で納得が行きました。
私はこの映画、全体から言えば「佳作」だと思いました。特に、クラシック音楽好きの私には、プッチーニをはじめとしたイタリア歌劇のアリアが沢山出てきたのが良かったです。
>主人公の作るのは高級レストラン料理だが、あの副シェフが作ったのは庶民的な料理だからからかと思っていました
たしかケイトが冷凍のフィッシュフライとフレンチフライかなんかを「これなら食べるか」と作るシーンがありましたよね。
でもそれでも食べなかったのに、パスタなら食べる、っていう辺が、母を亡くし、父は居場所がわからないという不安のなかで、少しでも肉親につながりのあるものを求めているのかな、なんて思いました。
それに、父親がイタリア人だったら、母親もパスタが上手だったり、イタリア料理が得意だったりしたかもしれないし。
>プッチーニをはじめとしたイタリア歌劇のアリアが沢山出てきたのが良かったです
そうそう、それには私もすごく反応してしまいました。
私もイタリア歌劇のアリア、大好きです。
アレだけで画面が優雅になると思います。
使い方が上手でしたよね。
副シェフが登場するシーンでは、元の映画では「ボーラレ」がかかっているのです。(音量はリメイクのように大きくなく、常識的な音ですけど)
それがパヴァロッティでしたから、すごく嬉しかったです。
それにつけてもパヴァロッティはもうちょっと長生きして欲しかった、なんて考えてしまいました・・・
賄い食のパスタも美味しそうでしたよねぇ♪ マリオ役はイタリアでは有名な俳優さんのセルジオ・カステリットでした。自分で監督もされる多才な方なんですよね〜。マーサ役は今を思えばあの「善き人のためのソナタ」のマルティナ・ゲデックでしたよねー!
お忙しそうだし、しばらくお見えにならないかしら? なんて思ってました。
感激〜〜 うれしいですわ〜
いらっしゃいませ♪
>私も「マーサ〜」が大好きだったので、このゼタ姉さん映画観るのなんだか怖くてシブっているうちに終わっちゃいそうですね
私も結構シブってたのですが(爆)、どうしても比べてしまって・・・
「インファナル」とかとおなじでしたわ・・・
>賄い食のパスタも美味しそうでしたよねぇ♪
そうなんですよ!
リメイクは「パスタがまずそう」。
もうこれが致命的でした、jesterには。
伸びてくっついて団子になってるんだもん。あんなの許せん!
>マリオ役はイタリアでは有名な俳優さんのセルジオ・カステリットでした。自分で監督もされる多才な方なんですよね〜。マーサ役は今を思えばあの「善き人のためのソナタ」のマルティナ・ゲデックでしたよねー!
そうなんですよね!
「よき人」を見たとき、どこかで見た人だな〜と思っていたのですが、こないだマーサを見直して、「あ、そやそや」と思いました!
絶対に見るぞーーー
じゃあね
情報ありがとうございました!
そうそう、3月のBShiはいい映画をたくさんやってくれるんですよね!
チェックしておかなくちゃ!
またご覧になったらレビューを楽しみにしてますわ♪
なんとインフルエンザになっちゃって録画したのを見たのがやっと昨日の晩。
よかったー、本当に見ることが出来て。
本当、舞台がドイツで、リナのお父さんがイタリア人だとしっくりきますねぇ。
リメイク版、本当に頑張って似せて作ってあるんだなぁと思いつつ、リナがお父さんを探してと言うシーンや、その後の展開はニューヨークではムリ。 どんな話になってたっけ?リメイクのほうは。マーサ見たらもう思い出せなくなってしまったです(笑)ラストは違ってましたね。 でもそれはそれでどっちにも合っていてよかったのかも。
この映画の存在を教えてくださったjesterさんに感謝、感謝です!
じゃあね
>なんとインフルエンザになっちゃって録画したのを見たのがやっと昨日の晩。
あらら、お大事にしてくださいませ。
>本当、舞台がドイツで、リナのお父さんがイタリア人だとしっくりきますねぇ。
パスタの意味とか、マーサの気持ちとかいろいろ分かって来ますよね♪
>リメイク版、本当に頑張って似せて作ってあるんだなぁと思いつつ、
似せてある分無理がでてますよね〜
舞台をNYにするならその辺を変えたほうがよかったのかも。
>どんな話になってたっけ?リメイクのほうは。マーサ見たらもう思い出せなくなってしまったです(笑)
DVDもでたみたいですけど、リメイクのほうはま、いいか、って感じです。
>この映画の存在を教えてくださったjesterさんに感謝、感謝です!
とんでもない!!
私のほうこそ、またいろいろ教えてくださいね!