2008年02月07日

アメリカン・ギャングスター  AMERICAN GANGSTER

頑固で真面目な男が、孤独に耐えながらこつこつと悪を追い詰めていく・・・

よくあるパターンでありながら、実話ベースのリアルさと脚本の巧妙さ、そして演技達者な役者さんたちのおかげで、飽きさせないエンタティメントに仕上がっておりました♪

☆☆☆☆− でございました!



ぴかぴか(新しい)なんといってもデンゼル・ワシントンでしょう。

「インサイド・マン」では「首の辺がだぶついてる〜!」と文句を垂れましたが、大分しまってすっきり。

ストイックなマフィアという役柄に合わせて搾ったのでしょうか。
貧しい、「善悪」の常識などない世界で育ち、生き抜いてきた男が、手段をかまわず金を手に入れ、家族を幸せにしようと努力する。
「SomebodyかNobodyか」という世界で、頭を使ってのしていく生き様を渋く演じています。

それにしても
「I ain't go nowhere」なんてチンピラぶって2重否定でしゃべってみても、頭のいい弁護士か刑事に見えてしまう・・・
まあその辺を狙ってのキャスティングなんでしょうけどね〜
セリフのニュアンスを伝えていないヘタクソ字幕で鑑賞したらなおさら
「どこがマフィアなの?」と思われる方も多いでしょうが、そういうフランクだからこそ、捜査が難航したというわけなんですね。


猫それに対するラッセル・クロウは全然搾ってません。(爆)
「グラディエイター」などなどの最盛期のきりりとした男らしさと比べると、「プロバンスの贈り物」から相変わらず○○なわけですが、やっぱり上手いんですよね〜(殴パンチ(ファンの方、ごめんなさい!)

本当にこの人作品&役柄を選ぶのが上手いです。
決して安売りしないというか・・・・商売成功の秘訣ですよね。

私生活はだらしないけれど、社会的な正義感は人一倍強い。
そのために、職場でも家庭でも孤立するけれど、そういう場所での繁殖(?)を求めず、とにかく社会的秩序のためにならすべてを投げ打つ。

こういう人間がいないと社会って保っていけないのかもしれません。
私生活では聖人じゃないからこそ、ヒーローのきざな決めせりふに素直に「かっこいい!」と思えるのかも。

しかも法廷では上がり症なくせに、陰ではお勉強もしっかりしてて、司法試験に挑んだり・・・・
外観のカッコよさじゃなくて、内面のカッコよさみたいなもんがにじみ出てる感じでした。


前半では断然フランク役のデンゼルが主役のオーラを発しているわけなんですが、それが次第に変化して、後半二人で話すシーンの
「Then, Frank, you should wait in the line・・・」
の辺では完全にラッセル扮するリッチーが主導権をとっているわけで、それがちゃんと演技だけで伝わってくる、ラッセルのほうがオーラをだしていて人間的にもでかく見えてくる、その分脅したり収賄しようとするフランクはチンピラに見えてくる、っていうのがすごいと思いました。

Amazing Graceが流れる教会前のシーンはしびれました・・・・


ぴかぴか(新しい)脇役も芸達者な俳優さんをそろえていて安心してみてられます。

「堕天使のパスポート」「ラブ・アクチュアリー」「キンキーブーツ」「トゥモーロー・ワールド」「インサイド・マン」とオカマから悪役まで、映画ごとに違った顔を見せてくれるキウェテル・イジョフォーは兄にひたすら従う弟役を好演してますし、リッチーの下で働く麻薬特捜班の面々も良かった♪


クリスマスでも・・・・、二人の人間関係や生活を丁寧に描くのはいいのだけれど、前半は少しテンポが遅かったと思いました。

2時間37分という長さを観客に耐えさせるなら、不要な部分はなるべく削って、脚本のテンポはなるべく上げて欲しい。
(アメリカでは176分バージョンの公開もあるらしいし・・・日本でもそのうちDVDで出るんだろうなあ)


特に日本人から見ると、アフリカン・アメリカンの区別ってつきにくいし、マフィア側も特別捜査班側も地味な人がぞろぞろ出てくるのだから、ちょっとでも寝たらわかりにくくなるのではと、2つ隣の席の人のあくびを見て、余計な心配をしてしまいました・・・。

それと、「バベル」で気分が悪くなった人たち、この映画のチカチカシーンでは大丈夫だったんでしょうかね・・・
かなり光がチカチカするシーンがありました。
これも余計な心配ですが。



猫「That's either one of two things. Either you're somebody, or you ain't nobody.」
なんてセリフにしびれちゃった2時間37分でございました。

しかしエンドロールの後の画面の意味はなんだったんでしょう。
「おめーら、あまいんだよ!」と観客を撃ったような・・・??


posted by jester at 11:22| Comment(14) | TrackBack(10) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
jesterさん、TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
おっとjesterさんキウェテル・イジョフォー、好演と感じましたか? 僕はイマイチ使い片不満でした。ちなみにキューバ・グッディングJrも(笑) 二人の主役の陰で彼もアカデミー助演男優賞を獲っていたんですもんね^^
ラストのワンショットは謎です(笑)
Posted by cyaz at 2008年02月08日 08:46
コメントどうもでした
TBも届いてましたです!嬉しい。
評価同じなのも何か嬉しいです・・
デンゼルとラッセルの演技も見応えありましたし、緊張感も持続していたとは思いますが、過去の名作には惜しくも及ばなかったです、何が足りなかったのか?
ラストシーンが語っている気もします。
Posted by くまんちゅう at 2008年02月08日 20:52
cyazさん、いらっしゃいませ〜 ご訪問うれしいです♪

>キウェテル・イジョフォー、好演と感じましたか

なんか自信なさげな弟にちゃんと見えたので、さすがね〜と思いました。
キンキーの時はオカマに見えたし、トゥモーロー・ワールドのときの一見味方、実は敵役もこわかったし。
その時々でちゃんと演じてる気がしました。
まあ今回、主役が大きすぎですかね。

>ラストのワンショットは謎です(笑)

意味のないカットなのか、何でワザワザ入れたんでしょう・・?
Posted by jester at 2008年02月08日 21:44
くまんちゅうさん、コメントありがとうございます! 嬉しいですわ♪

しかもTBが〜〜!
いつも4〜5回はチャレンジするのに全然つかなかったのに、今回は3回でついたみたいです!朝早くにトライしたからかしら・・・?

でも今回ついたなら、今まではなんなんでしょう・・・・

>過去の名作には惜しくも及ばなかったです、何が足りなかったのか?

やはり実話ベースだと一ひねり、っていうのがないですよね。
私は前半がだらだらしてた気がして、マイナスをつけました。
でも全体的にはおもしろかったけど。
Posted by jester at 2008年02月08日 21:48
ドモドモ〜〜〜ン♪
お久し振りでござります〜〜〜!

ワタシも★4つでありました!
>よくあるパターンでありながら、実話ベースのリアルさと脚本の巧妙さ
ですよねー
昔ながらのオーソドックスな作りなんだけれど、
リアリティがあってエンターテイメント性もありそこそこ見せてくれましたよね。
さすがリドリー・スコット。
今回もまた手堅い職人技を見せてくれました・・・♪

カメラの視点が何となく中立的な位置にあるので、
二人の主人公どちらの立場も分かるような気がしました。
フランクは実際はかなり大悪人なんだろうけれど、
家族思い面や確固たる信条を持っている為、それほど嫌な奴には見えませんでしたよねん・・・
どちらかと言うと汚職警官たちに腹が立って仕方有りませんでした。フ
Posted by Puff at 2008年02月09日 17:18
Puffさん!いらっしゃいませ〜

>ワタシも★4つでありました!

実はこれを書いた後、Puffさんのところにうかがって、わ〜〜いPuffさんも☆四つだ〜と思っていたのでした。

カメラが両方を追っていますよね〜
だから両方の視点から見られました。

>それほど嫌な奴には見えませんでしたよねん・

やはりデンゼルがやっているせいもあるのではないでしょうか。
彼がやると極悪人でも「きっと育ちが・・」とか同情したくなっちゃうの。

>どちらかと言うと汚職警官たちに腹が立って仕方有りませんでした。フ

はいはい、あの犬小屋のシーンではほんとにはらがたって、「フランク!やってしまえ!ゴルゴサーティーンを導入しろ!」とかね、思わず心の叫びを上げてました。
あの汚職警官たちはフランクより舘が悪い気がしました。
Posted by jester at 2008年02月09日 22:39
こんにちは〜♪
うわ〜ん!昨日午後一のコレを観に勇んで出かけたらもう満席で観れませんでしたー!後は20時からと言われ・・すごすごと引き上げて参りました!
jesterさんの評価が高いのでまたまた期待大ですぅ〜! また仕切りなおして近日中に観て参りますねっ
ところで「色戒」観ましたわ♪ 感想やっと書きました^^
香港のレパレスベイホテルのあのレストランが出てきましたよぉー!(セットかもしれませんけど;)
Posted by マダムS at 2008年02月10日 17:33
こんにちは〜
早々にTB&コメントありがとうございましたぁ。
中盤についつい失神してしまっただけあって、キウェテル・イジョフォーさんに気づけなくて後で悲しくなりました。彼は、カメレオンなんですよね、きっと。だから気づかなかったんだ(という事に・・・)

そうそう、私もリッチーが法廷に立つ前に緊張して心臓バクバクしている姿が印象的でした。鑑賞中は、ブログに書こうと思ってたのに、ついうっかり忘れてしまいまいたわん。
Puffさんも書いているように、私も汚職警官がムカつきました。
正直に正義を貫くリッチーを馬鹿にするとはどういうことよ!みたいな感じで。
警察さんは、正義感に溢れていないと困りますー
その分、ジョシュ・ブローリンのいかつい存在感が光って見えました。『ノーカントリー』がとっても楽しみです。
Posted by となひょう at 2008年02月10日 20:53
マダム〜〜コメントありがとうございます! 嬉しいですわ♪

>うわ〜ん!昨日午後一のコレを観に勇んで出かけたらもう満席で観れませんでしたー!後は20時からと言われ・・すごすごと引き上げて参りました!

あらら〜 やはり連休、映画館は混んでるのですね!
しかし満席ってすごい〜

>jesterさんの評価が高いのでまたまた期待大ですぅ〜! また仕切りなおして近日中に観て参りますねっ

きゃ〜ん、期待はしないでくださいませ!
(期待するとこけるjesterなので、他の方にも期待してこけさせてはいけないと必死)
でも、ご覧になったらまたおしゃべりしましょう〜

>ところで「色戒」観ましたわ♪ 感想やっと書きました^^

うぎゃあ〜
もうご覧になったのですね!
わたしも先週、見に行こうと思っていて、結局「ヒトラーの贋札」を見てしまい、こちらが見られませんでした。(混んでいたのでめげたのもあります)
来週には見に行きたいと思っているので、そうしたらうかがいます!
Posted by jester at 2008年02月11日 09:11
となひょうさん♪ いらっしゃいませ! いつもご訪問、ありがとうございます!

>中盤についつい失神してしまっただけあって、キウェテル・イジョフォーさんに気づけなくて後で悲しくなりました。彼は、カメレオンなんですよね、きっと。だから気づかなかったんだ(という事に・・・)

ほんとに彼はカメレオンですわ。
脇役に徹して、兄のいうなりの主体性のない弟にちゃんとみえてました!

>そうそう、私もリッチーが法廷に立つ前に緊張して心臓バクバクしている姿が印象的でした。

フランクと一緒の時はあんなに余裕かましてたのに、法廷に立つ前はどきまぎしてましたよね♪
あの辺の描き方も上手いなと思いました。

>Puffさんも書いているように、私も汚職警官がムカつきました。

そうそう、フランクに対しても敵なんですよね〜
というわけで、観客がフランクに対しても共感できる敵役になってましたね〜

>その分、ジョシュ・ブローリンのいかつい存在感が光って見えました。

『ノーカントリー』わたしも楽しみにしてます♪
アカデミーはどうなるかしらん・・・・
Posted by jester at 2008年02月11日 09:16
見てきました〜〜。

ちょっと中だるみがありましたが、結構楽しめたと思います。
しかしアメリカにおけるドラッグ問題は・・・解決しそうにないですね、あれじゃー。
しまいには汚職刑事を捕まえる刑事なんて誰もいない・・・ってなことになるんじゃないでしょうか???

デンゼルファンとしては、色々な顔が見れて嬉しかったですわ♪
あの毛皮はどーよって思いましたけど、スーツ姿はやっぱりステキですね〜〜♪むふふ。
インサイドマンの時は「ふ・・・太った?」と思ってあせりましたけど、デジャヴでは少し元にもどっていたし、今回も結構締まっていたので、一安心なのでした。
Posted by dim at 2008年02月17日 18:30
dimしゃん、こんにちは。毎度コメントとっても励みになります。

>ちょっと中だるみがありましたが、結構楽しめたと思います。

うんうん、最初の辺、しょっとテンポが遅かったですよね。
でもわたしも結構楽しめました。

>しかしアメリカにおけるドラッグ問題は・・・解決しそうにないですね、あれじゃー。

ドラッグを売るやつらはもちろんすんごく悪くて、殺人を犯してるのと同じなんだけど、買うやつらがいるから売るやつもいるのですよね〜
日本もあんなになったら、と思うと恐いです。

>インサイドマンの時は「ふ・・・太った?」と思ってあせりましたけど、デジャヴでは少し元にもどっていたし、

そうそう、インサイドマンのとき、Yシャツの襟からたぷたぷがはみ出してましたよね〜
デジャブの時はYシャツ着てないせいかなと思ってたけど、今回はスーツが似合ってよかったわ〜

これをキープしてください。(って人に言えるのか?!!!)
Posted by jester at 2008年02月17日 19:20
お邪魔します〜♪
これは結構見応えのある映画でしたね〜
デンゼル・ワシントンがカッコイイ!!
でも・・・よく考えたら悪い人のはずなのに、デンゼルが演じると素敵過ぎて、、、そこが困りました(笑)
最後の展開も実話だから仕方ありませんが、そんなに仲良く慣れ合いになっていいのかしらん・・・なんて思いました。
そうそうラッセルですが・・・ちょっと贅肉が気になりましたね(汗)
Posted by 由香 at 2008年03月19日 09:31
由香さん、こちらにもコメントありがとうございます!すんごく嬉しいです♪

>でも・・・よく考えたら悪い人のはずなのに、デンゼルが演じると素敵過ぎて、、、そこが困りました(笑)

なんかどう考えても「マフィア」に見えないのが難でしたね〜
なんか知的で品があるのよね。

>最後の展開も実話だから仕方ありませんが、そんなに仲良く慣れ合いになっていいのかしらん・・・なんて思いました。

法律上の取引あってのこととは思いますが、長年戦ってるうちに愛情がわいたとか?(爆)

>そうそうラッセルですが・・・ちょっと贅肉が気になりましたね(汗)

あのほっぺたと首ですよ!
いや、もう何もいわないことにしておきますけど・・・・(汗)
Posted by jester at 2008年03月20日 10:32
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