2011年04月08日

英国王のスピーチ THE KING'S SPEECH

お久しぶりです。

震災後の東京の街は電気が消えてほの暗く、まるでヨーロッパの街のよう。
デパートも暗くて、パリのデパートみたいです。

そんななか、自粛な気分で地震の後は映画もあまり行ってませんでしたが、4月に入って、桜に誘われて、THE KING'S SPEECH(英国王のスピーチ)に行って来ました。

こういう時節柄に見るのにはふさわしく、ほのぼのと勇気付けられる内容 + 芸達者な俳優さんたちの熱演で、心癒されるひと時を過ごしてまいりました。

ほの暗いロンドンの建物がひときわまた、今の日本の節電ムードにそぐい、やっぱりこういうのも落ち着いていいなあ、なんて思ったりして。

jesterのお好み度は文句なく ☆☆☆☆☆ でございました。

舞台は英国王室と派手ですが、内容は地味。
一人の劣等感を抱えた人間が、絶対なりたくない地位に無理やり押し上げられ、周囲の人に支えられてそれを克服していく人間ドラマ。

でも俳優陣はそうそうたるメンバーです。


コリン・ファースがはまり役でしょう。アカデミー賞、納得の演技です。

今までも数多く英国の貴族の役をこなしてきたお方。
どちらかというと可愛い系の顔立ちなので、うりざね顔の実際のジョージ6世にはあまり似てない感じですが、実直で真面目な性格を良く演じていました。

子供のころの悲しい虐待の思い出を語るときなんか、まるで少年のようで抱きしめたくなりまする。(やめれ)

ペンギンのお話のエピソードなど、よき父であったというジョージ6世の私生活も暖かく伝わってきて、The Queen に引き続き、英国王室に親近感を持ってしまったjesterです。


エリザベス役のヘレナ・ボナム=カーターは、最近怖い役が多く(ハリポタの魔女は最高に怖いし、スウィニー・トッドとかね〜〜)そのイメージが定着しかけてましたが、元はといえば伯爵令嬢ですから、知的で典雅な女王さまにピッタリです。

ハリポタといえば、イギリスの俳優さんを集めたせいか、ハリポタの校長先生(マイケル・ガンボン)も父王で登場。威厳があります。


そしてビックリしたのが、ウィンストン・チャーチル役のティモシー・スポール!!
最初見ていて、「ふ〜〜ん、鼠男のティモシー・スポールに似てるけど・・・・」
と思って、それからは釘付け!
2〜3シーン凝視して「やっぱりティモシー・スポールじゃん!」とガッツポーズ(なぜ)

なんかハリポタ、エンチャンテッド、スウィニートッドと、悪役&道化的な役が多くて、こういうシリアスなティモシー・スポールは新鮮でした!

それに修道士カドフェルだったデレク・ジャコビさんは大司教に栄転してるし(違う)

エドワード8世役のガイ・ピアーズは王室系ではないかなと思っていたけど、どうして雰囲気が良く出ていました。


さてさて、英国俳優軍のなかでただ一人(?)息を吐いていたのがジェフリー・ラッシュ。
キャプテン・バルボッサのイメージが大きい人もいるかもですが、jester的には「シャイン」の天才ピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドが彼のイメージです。

本人もオーストラリア出身ですが、役柄もオーストラリア出身の言語療法士。
発音でイギリス人から笑われることが多いオーストラリア出身者が、King's Englishの吃音症を治療するなんて、なんて面白い設定・・・・ではなくて、事実なんですね〜〜
まさに事実は『小説より奇なり』でございます。

その『対等な立場にたって、信頼関係を築き、患者の心を開く』治療方法が、いまだに心の中に傷ついた少年がいる一人の男を救っていく過程は、まさに感動的でした。


以下****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


ビー玉を口に入れてしゃべらせる、とか、面白い治療法があるんですね。(効果があるのでしょうか?)

王様がおうちに来るのに「妻はブリッジに出かけてまして・・・」と奥様不在。(ブリッジにいってるというのが、ブリッジ大好きjesterには親近感♪)
カードゲームをして帰ってきた奥様は、King and Queenがうちでお茶を飲んでいるのに驚愕。

そりゃあ驚愕するでしょうねえ・・・・・

しかし王様の叫ぶ「ののしり言葉」の数々には爆笑でした。
ののしり言葉は吃音しないなんて不思議です。

最後の息の詰まるスピーチのシーンでもライオネルが口パクでFワードを連呼してましたね。

立場も出身も階級も全く違う2人の男性の間で、次第に友情が育っていく様子に、ほのぼのとさせられました♪

音楽もよかったです! ブラームス、ベートーベン、モーツアルト、とシーンごとにそうくるか〜の絶妙な選択でございました。




最後に、「脚本家はポール・ベタニをイメージして書いた」という噂を聞きました。

ああ〜〜〜〜 そりゃあ、ポール・ベタニで見たかったなあ・・・・・あの娘に見せるペンギンのまねとか〜(殴


posted by jester at 11:01| Comment(4) | TrackBack(1) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月31日

インセプション INCEPTION

7月からこんなに暑くてどうするんでしょうかね・・・東京。
その上、jesterは身辺がとてもあわただしくて、映画を見てもレビューを書く暇がなかったり。
暑くて怠けたり・・・・(汗)

そんな中、INCEPTION(インセプション)を見て来ました。

入り組んだ夢の多重構造もさることながら、脇役の豊さにビックリでした。

jesterのお好み度は ☆☆☆+ です。


しょっぱなから、日本語が飛び出し、
「ああ!間違えて吹き替え版を見ているのかしら???」と焦りましたが、そのショックも過ぎると、あれ?? これ誰だっけ??と首をかしげて検索を脳にかけること数分。
あら〜〜「(500)日のサマー」でぱっとしない男の子役だったジョセフ・ゴードン=レヴィット君が、めちゃくちゃアクション・キャラで登場するし。
しかも似合ってるじゃありませんか。


エレン・ペイジは妊娠していた高校生&ローラーでぶっ飛ばしていた高校生からちょっと大人になって、唇ふっくらの可愛さ、でも相変わらず頭は良さそうな大学生で登場。


キリアン・マーフィのおとっつあんはピート・ポスルスウェイト・・・・うくく、アイリッシュ系の会社なんだな?
(その割りにキリアンは訛ってなかった。アメリカ育ちか。ピートは訛ろうにも「disappointed・・・・」しかセリフがないしね。)


そのほかにもマリオン・コティヤールでしょ〜〜 
マイケル・ケインでしょ〜〜 
トム・ハーディでしょ〜〜
渡辺の謙さん以外にも、短館系の映画なら主役を張れる演技派がそろいブミ。

これって出演料が高いだろうなあ。
なにしろデカプリオも出動してるんだし。

その上、CGもガンガン使って、お金がたっぷりかかっておりまする。
(とまあ、そろばん勘定がいやしいですね・・・)


さて、お話のほうは、よくこんなこと思いついたね、きっと夢でみたのがネタだね?という感じでした。


途中からjesterはジェットコースター気分。
といっても、はらはらどきどきのそれじゃなくて、
「もう理解がついて行けん。どうにでもしてくれや」という諦めのそれ。

夢の2層目ぐらいまでは何とか頭の中でチャートを組み立てて理解に勤めていたけれど、3層目ぐらいから疲れてきて、
「いいや。見てれば最後にはなんとか判るだろう。ハリウッドだし。」
などと投げやりになって見てました。

隣で途中いびきをかいていたおばあさんは、多分起きてから、全く話がわからなかっただろうなあ・・・・
後半ずっともじもじしてて、終わった途端に席を立ってましたしね。


日本でのロケもあったみたいで、京都に行く新幹線ってコンパートメントがあっただろうか、とか、ホテルのテーブルの上にあった「キリスト教」っていう雑誌はなんなんだとか、細かく反応しつつも見てました。

渡辺謙さんの英語も、バットマンのときよりもさらに危なげなくて、あちらで暮らしていると発音も良くなるのね、とほっとしました。
(でもインタビューされてる時の英語はめちゃくちゃなんだよね、謙さん・・・・)
観光客として参加したのに、大活躍だったし。


全体的に、とっても聞き取りやすい英語でした。
子音がきっちり発音されていて、ゆっくりと、スラングもないセリフが多くて。
デカプリオもとってもきちんと発音していて、快かった。
外国人相手のプレゼンシーンが多かったせいかなあ。


しかし、最後、あのトーテムのコマがたおれる〜〜たおれろ〜〜と思ってみてたけど、ずっとまわってて倒れなかったのよね。

結局謙さんとデカプリオはまだ夢に閉じ込められるって暗喩したかったのかなあ???

そんな終わり方も、未消化な気分だけど、しゃれてるといえるかも。




posted by jester at 08:05| Comment(8) | TrackBack(11) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月18日

インビクタス/負けざる者たち INVICTUS

I am the master of my fate.

I am the captain of my soul.

 

ネルソン・マンデラさんをモーガン・フリーマンがやって、監督がクリント・イーストウッドで、助演にラグビーのキャプテン役でマット・デイモン・・・・・

と、こう聞いただけで、大体どんな映画かわかります。(きっぱり)

そして、その通りの映画でした。(きっぱり)

それでも感動しました。(きっぱり)

作り手の伝えたいことがはっきりしていて、それが見る人にストレートに伝わるように作られ、ズ〜ンとくる、意図が成功している映画でした。


以前、『マンデラの名もなき看守』で24のデニス・ヘイスバードがマンデラをやったとき、
「デニスも良かったけど、モーガン・フリーマンを出せ!」
とわめきましたが、まさにそのとおりになったわけで、ま、ちょっと背が高めだけど、やっぱりマンデラを演じさせるならモーガン・フリーマンだな〜 と思ってみておりました。


I am the master of my fate
I am the captain of my soul

というのは、William Ernest Henley の詩ですが、マンデラさんは27年間の刑務所暮らしで、この詩によって、勇気付けられ、頑張ってきたのだそうです。(全文を一番下に引用しておきますね)

これをモーガン・フリーマンが、あの声で、あの口調で、ゆっくりと朗読するのですから、それだけでもう心にしみてきちゃうのですわ。


ストーリーは実話ベースで、95年のワールドカップでのお話なんですが、『スポ根物』ではありません。

テーマは 赦しと始まり とでもいえるかな。

つまりはマンデラさんの生き方に感動しちゃうのですね。
すごい人だなあ・・・・

自分の主張が通って選挙に勝ったとき、今まで圧制に苦しみ、差別と戦ってきた人たちに、

「今までの恨みをあげつらって仕返ししても、なにも始まらない。今は被差別者も差別者もない。国民として心を合わせて、新しい自分たちの国を作っていこう」
と説いていくシーンにはいろいろ考えさせられました。

(日本にはこういう政治家はいないのか??? 国会中継をみていると憂鬱になりまする・・・・)

マンデラさんの日常のエピソードや、それに感動して変わっていく人間関係なども盛り込まれて、あれがリアルだとすれば、まことにマンデラさんは尊敬に値する人物です。


というわけで、マンデラさんに敬意を表して ☆☆☆☆− です。


映画の後半はほとんどラグビーの試合で、満員のスタンド、プレイしている選手、喜んでるマンデラさんや国民たちが映るだけなんですが、そこまでで感情移入しているので、試合の経過には気合が入ってしまいます。


スポーツをツールとして人の心をまとめるというのは、マンデラさんだけじゃなくて、ヒットラーなど歴史の中で為政者たちがやってきたこと。

国対国の試合になれば、愛国心が涌き、いがみ合っていた人たちも心を一つにし、和解することができる。

それは確かなんだけど、その時の高揚感はひと時の事。
その後にどう舵取りするのかが、政治家としての手腕なんじゃないか。


コミュニケーションが薄くなっている現代で、サポーターといわれる人たちがチームの勝敗で盛り上がれるのも確かに楽しいだろうし、集団への帰属意識が味わえて、幸せになるかもしれない。

けれど、自分は苦しいトレーニングを経るわけでもなく、比較的簡単にハッピーになれる分、現実逃避の部分もあって、その帰属意識は冷静になって現実を見つめれば、結構もろいものかもしれない。

フーリガンまで行かないにしても、熱烈なサポーターの言動を見ていると、jesterは少々懐疑的なスタンスなんでございます。

まあ、マンデラさんだってそんなことは充分承知で、それでも、あの歴史的選挙の後の分裂した国をまとめるのに、一つの手がかりとしてスポーツを使い、それに成功したということなのでしょう。


その後の南アフリカを見ていると、まだまだ問題は山積しているようですが、非力なわたくしは、なんとかあの国の人たちが問題を乗り越えて、幸せになってくれるように祈るのみです。


(あと、個人的にはNZのハカが好きなので、試合前のハカのシーンで喜んでました。)




OUT of the night that covers me,
Black as the Pit from pole to pole,
I thank whatever gods may be
For my unconquerable soul.

In the fell clutch of circumstance
I have not winced nor cried aloud.
Under the bludgeonings of chance
My head is bloody, but unbowed.

Beyond this place of wrath and tears
Looms but the Horror of the shade,
And yet the menace of the years
Finds, and shall find, me unafraid.

It matters not how strait the gate,
How charged with punishments the scroll,
I am the master of my fate:
I am the captain of my soul.

(Invictus by William Ernest Henley)




posted by jester at 11:26| Comment(14) | TrackBack(6) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月13日

アバター Avatar

パンチパンチパンチ 去年はいろいろあってすっかりブログの更新をさぼってしまいましたが、映画はみてましたの。

怠けていたjesterにも関わらず、時々覗いてくださっていた方々、御心配や催促のメールを下さった方々、本当に申し訳ありません。
アクセスカウンターを見て、冷や汗と反省のjesterでございます。あせあせ(飛び散る汗)


映画の感想はいったん書き出すとあれもこれも書きたくなって、あっという間に時間が経ってしまうので、書きたいな〜とおもいつつも、なかなかパソコンの前に座るチャンスを逸しておりました。

いざパソコンの前に座ると猫はじゃまするし。
(猫のせいにしておこう)

(しかし今も猫にパソコン画面の前に座り込まれ、ぷよぷよのハラの横から画面を見つつ打っております猫)


でも、今年はぽちぽち更新していこうかなと思っております。
もちろんjesterのことですから、あてにはなりません・・・。
以前よりペースが遅くなると思いますが(あれ以上??)、どうぞ宜しくお付き合いください。

(コメントのお返事が遅くなったりするかもしれませんが、大歓迎です。皆様のコメントで「ああ読んでくれてる人がいるんだ・・・」と、自転車操業を続けられるわたくしでございます。)
(あ、あいかわらず、コメントなきTBへの自動的なお義理のTBのお返しはしないかもしれません。ごめんなさい。)


でもって、今年の第一弾はいまさらと思われるかもしれませんが、Avatar(邦題:アバター)でございます。

とにかくCGとパフォーマンス・キャプチャー(ゴラムのころはモーション・キャプチャーといっていたような覚えが・・・)の素晴らしさには、ちょっとのことじゃ驚かなくなっているjesterも「おおおお〜〜」と声がでました。

それをこれまた最新の3D技術で見せてくれるのだから、300円高の料金やら3D眼鏡の重さやら、見終わった後に鼻の付け根に残る眼鏡のあと(これは鼻が低いjesterならではの悲しみ)にも耐えて鑑賞する価値があるというものです。

字幕が浮いて見えて、その奥に奥行きのある画面があるのが新鮮で不思議。
そしていろいろ画面から飛び出してきます。
かなりリアルです。
虫が飛んでたり、火の粉が飛んでくると、思わずよけてましたもん。

(そうそう3Dでご覧になる場合、大画面の劇場で、いつもより前よりの席でご覧になるのがお勧めです。
3Dって目の端に画面の端っこが見えると、突然立体的じゃなくなっちゃうんですね。いろんなスクリーンで見てみて、例えば六本木ヒルズのTOHOシネマズのスクリーン1なんかの、定位置(Hの真ん中辺)でみると、首などは楽なんですが、立体視という点では迫力に欠けると思いました。)

(それから全く役に立たない情報ですが、目と目の間、鼻の前の辺に水筒などを置くと、突然3Dじゃなくなって、画面が2重に見えるのが面白くて何回かやってみたりして遊んでました)


イメージ、画像の作り方、そしてストーリーの展開など、「アラビアのロレンス」+「Dance with Wolves」+ジブリのアニメいろいろという感じで、いろんな映画を思い起こさせるシーンがありましたが、jesterとしてはよくまとめてあると思いました。


眼鏡ジム・ワーシントンはターミネイター4についで、またハリウッドの大作で見事決めた!という感じです。

アメリカの監督(というか、アメリカ人がなのかなあ)は彼のようなジャガイモっぽい感じの男優さんが好きですよね。

jesterも嫌いじゃないです。

今回も、頭は双子の兄ほど良くないけど、元気のいい元海兵隊ってピッタリでした。(あくまで誉めてます)
これからあまりちやほやされずに、地道に俳優道を歩み続け、もうちょっと人間的な陰りなんかが表情に出てくると、期待できる俳優さんだと思います。


クリスマスシガニー・ウィバーの起用はどうなんでしょう。

上手いし、はまり役ではあるけれど、やはり彼女は『エイリアン』や『愛は霧の彼方に』のイメージが強くて、こういう役柄には新鮮味がない感じです。

おいしい役なのに、どうも堅くて共感できず、終わった後「あれを他の女優ががやったらどうなのさ」などなどといろいろ頭内で変換してみましたが、jester的にはケイト・ブランシェットなんかにやらせたら、かなり泣けたかも。



でも充分ビックリさせてもらえたし、何回見ても発見があって面白くて、jester的には

☆☆☆☆☆でございました。


****以下、ひどいネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****



自然と調和して生きる原始的な民族(生物?)に、最新兵器で侵略をする欲深で自己中心的な人間という構図は、歴史的に繰り返されてきたことで、そのほとんどが現実では侵略者の勝利に終わるんですよね。

なので、ある程度史実に基づいて作られた「アラビアのロレンス」やら「Dance with Wolves」なんかは、ヒーローは活躍するけれど、最後は悲しい終わり方です。
見てスカッとするというより、しんみりする感じ。

その辺がこの物語は娯楽大作で御伽噺ですから、安心してみていられるわけで、それを可と見るか不可と見るかは、個人的な好みだと思われますが、jesterはファンタジーとしてはいいのではないかと思います。


しかし例えばスター・ウォーズなんかでも思った、「最新鋭の兵器、弱すぎ!!」な感じとか、「なぜそこで空気マスクをつけてあげるのだ??」なんていう疑問は少々浮かんでまいります。

例えばすごい磁気の嵐があるのだったら、それで最新鋭の機器が狂うとかをもっと前面に出すとか、なんかもうちょっと工夫があったら、もっと良かったかも、なんて思ったりもします。

ネイティリとジェイクの人間版が出会うシーン
(Beaty and The Beastの「It is you!!」を思い起こさせるシーンでした)でも、ネイティリが人間はマスクをしなくてはいけないのだという知識を持っているのが前半で出て来ると、あそこでしらけない。
(グレースの最後なんかで気がついていたのか、それとも知識として知っていたのか、その辺があいまいだった感じ)


しかし、海の中にいる生物を思わせるような植物とか、発光する植物、そのほかいろいろ、リチャード・テイラーやWETA、そして他のSFXの会社スタッフが力を合わせた画像の美しさにはやられました。

いったい、いくらお金がかかったんだろう・・・・

いやしかし、お金だけじゃあの画像は作れない。
映画作りへの愛とこだわりが感じられました。

ピーター・ジャクソンはこれ見て悔しかっただろうなあ・・・



などなど、書きたいことはつきませんが、パソコン画面の前に座って邪魔していた猫が、これじゃだめだと悟り、今は肩によじ登って、尻とシッポでjesterの目隠しするという高等手段にでたので、今日はこの辺で終わりにしておきまする。(お、重い・・・)


というわけで、今年もよろしくお願いいたします黒ハート

posted by jester at 18:56| Comment(25) | TrackBack(4) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月26日

ウォーリー WALL・E

たった一体でも、700年も動き続けていたら、ロボットにも感情が涌くのだろうか・・・・


などというと浦沢直樹さんの「プルート」の感想みたいですね。

アトムの流す涙にもらい泣きしちゃうjesterでございます。

アトムみたいに高等なロボットじゃなくても、ずっと使い続けてきた道具としての電化製品とかパソコンとかに、なんか気持ちが通じてるみたいな気がするときがあります。
だから捨てるとき、悲しいの。
洗面所から出されてトラックに積まれている洗濯機を見ると、つい「お世話になったね〜 よく洗ってくれたね。」とか・・・たらーっ(汗)

多分にメランコリーっぽいですが・・・猫


さて、ゴミお片づけのロボット、WAll・E。
人間と一緒に働いていたわけではなく、ゴミだらけの廃墟の地球で、なぜか一体だけ残り、やたらと人間臭い生活を送っている。

「淋しい」って気がついてないかもしれないけど、君のやってることは淋しい人間のやることに酷似してるなあ・・・・

その辺が哀れなんですね。

そしてテーマとしては、文明の目標を「便利に生活すること」だけに絞っていったとき人間がたどる道というものを批判しております。


ピクサーのCG画面の完成度は高く、美しくて、全く違和感がありません。


しかし・・・
なんだか期待していたほどには感動しなかった・・・・

というわけで、jesterのお好み度は ☆☆☆ ぐらいでした。

(ちなみに、一緒にみた家族Bは「ナルニアの1作目より良かった!」といっておりました。)


トイ・ストーリー [DVD]
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では「子どもに飽きられてしまったおもちゃの切なさ」に泣いたんです。
ピクサーの作品はそれから欠かさず見ておりまして、「ファインディング・ニモ」なんかも好きだったんです。

でも、「カーズ」「レミーのおいしいレストラン」
ぐらいからなんかだめになってきました。

今回も、「レミー」よりは良くって、最後ちょっぴり泣けたんですけど、・・でも何となく素直になれない・・・

「ぐふ〜〜 えがった〜〜」みたいなのがなくて。

どうしてなのかな?と考えてみると、ピクサーのあの画像の美しさに、ついに見慣れてきてしまったというのもあるのかもしれませんが・・・

多分WALL・Eが可愛すぎたんですかね・・・・?

どうもへそ曲がりなので、しょっぱなから「どうよ、可愛いでしょう!!」と出されると、素直に「かわいい〜〜」と言えなくなっちゃうところがあるもので(汗)

今回も、私が可愛いなと思う前に「可愛いでしょ!!!」といわれちゃった感があり、その後、サンリオ的な計算された可愛さを見せられるたびに、ちょっとしらけてしまいました。

「可愛い」と感じる気持ちはわたくしの個人的な感情なので、押し売りされたくないのでありました。

(とはいいつつ、自分で買わないけど、誰かがWALL・Eのフィギュアをくれたら喜ぶかも。)(←誰にもおねだりしてません。つか、ここでねだっても誰もくれないことはよおく存じております)


しかも人間と行動を共にしているアトムが感情に近いものを持ってしまうのはわかるんだけど、WALL・Eとかイヴァとかが、あまりに人間的に描かれていると、それはないでしょう・・?と突っ込みたくなる。

あくまでも『ロボットの人間臭さ』は、最初から有ったものではないのだし、人間のみならず、ロボット自身がそれを否定しているのにもかかわらず、長く存在し、人間のさまざまな気を受け止めるうちに、しらずしらず漏れて出てきてロボットを困惑させるものでなくては。


ピクサーのスタッフ、ぜひ「プルート」を読んで欲しいなあ・・・。


そして、テーマとなっている、文明批判とかコンピューターの反乱なども、あまりに使い古された寄せ集めエピソードばかりで、既視感が強かったです。

「子どもにも大人にも楽しめるファンタジー」ではありますが、一歩進んで「大人も感動できるファンタジー」であるためには、脚本のほうにもう一頑張りして欲しかったです。
全体的には好感を持っただけに、その辺が残念。


ところで、あのゴキブリは、メタルで出来てるのでしょうか?
踏まれても蹴られてもやたらぴんぴんして最強でしたが。
アルマゲドンでも最後まで生き残るだろうといわれているゴキブリですが、それにしても不死身。

しかしもし人工物だとしたら、何のために作ったのだろう・・・?


posted by jester at 22:12| Comment(13) | TrackBack(5) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月18日

アラトリステ Alatriste

ご無沙汰してました〜(汗)

やっとこの世に戻ってまいりました・・・(?)
留守の間もコメントなどいただき、ありがとうございました!!
(お返事もこれから書きまする。)


ご無沙汰中、映画はいくつか見ておりますが、とりあえず「アラトリステ」から。

jesterはヴィゴ・モーテンセンのファンでありますので、大分腐った目でのレビューでございます。

「映画に行ってくる」
「何の映画?」
「Alatriste」
「あのヒゲの?? 今頃やってるの??
ずいぶん前に本を読んでたじゃない?」


というわけで、やっとやっとの日本公開。
カンヌにおひげマタドール姿で登場した日も今は昔。

ま、海外での評なんかを聞いておりましたので、脚本に関しての期待はなく、どちらかといえば、公開が危ぶまれていたのに日本で劇場で見られることに感謝しつつ、ラテンなヴィゴ目当てで見てきました。

公開すぐだったので、最前列3列ぐらいがあいているという、まあまあの入りでした。


Alatriste.bmpうふふふ。
ま、入浴シーンなどいろいろなサービスショットありで、ヴィゴファンなら喜ぶよね♪
どの画像も絵葉書か写真集にしていただきたいほど、カッコよく撮れてました黒ハート

ヴィゴがスペイン語をしゃべっているのも感動だし、こないだロシア人マフィアだと思ったのに、今回はスペイン人の兵隊さんになりきっているのを見るのも嬉しかったです。

ギターなどの切ないスペイン風の音楽も綺麗で、セピア色の映像もいかにもヨーロッパ映画で、とっても絵画的で良かったし。


アラトリステ (1)

原作は6冊からなるベストセラーで、jesterも読んだのですが、正直言うと(英語で読んだので英語訳が良くなかったのか)(元はスペイン語)どうもイマイチ楽しめませんでした。

(日本語訳が後日でて、それを読んだ友達たちは楽しんでいた様子なので、日本語訳はいいのかも?)



ただし、映画の作りというか、脚本は・・・

覚悟してましたが・・・
それにしても、ダイジェスト版みたいで、原作読んでないと話がつながらないのでは?と思いました。

ヴィゴのほかにもいい俳優さんをたくさん使っているのになあ・・・・たらーっ(汗)

シーンはどれもいいのに、相互のつながりが希薄に思えました。


いや〜〜 
jesterが温泉につかっている頃に、ヴィゴが忙しいスケジュールで来日して宣伝していることだし、スペイン映画では破格の予算で作ったらしいし、一生懸命の気持ちが伝わるだけに、レビューをかくのが難しいのですが〜(汗)

正直・・・映画自体は、主演が他の俳優さんだったら、jesterは途中で飽きていたかもしれない・・・・パンチ(殴パンチ

老若男女、映画館ほとんど満員の人たち、2時間20分の長丁場をみんな最後まで見ててえらいと思った。
(ほとんどヴィゴのファン?)
(シャンテの席は横の人が座ってると立ち辛いというのはあるか)
(いや、歴史物がお好きなら、面白く感じる方もいらっしゃるかも!)


猫ラテンなヴィゴが見たい方、スペインの17世紀の雰囲気を知りたい方は・・・どうぞ見てみてくださいませ。


すみませぬ。
今作、星の評価はナシです〜〜あせあせ(飛び散る汗)
posted by jester at 09:22| Comment(18) | TrackBack(7) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月16日

ウオンテッド WANTED

普段なら進んで見に行くタイプの映画ではないのですが、ジェームズ・マカヴォイさんが出ているので見てきました。

なので、マカヴォイさんが出ている、という確認をしたことだけを書いてレビューを終わりにしたいと思います。


パンチ   パンチ   パンチ   パンチ   パンチ


・・・・というわけにも行きませんかねえ・・・あせあせ(飛び散る汗)
マカヴォイさんの初主演作だし・・・
(『ラストキング・オブ・スコットランド』とか『つぐない』『ペネロピ』は彼が主演という見方もあるみたいですけど、あれは違うとjesterは思ってます。)


多分、アクションとかカーチェイスとかストップモーションのCGとかピストル撃ちまくりで脳みそ飛び散りとかナイフでズバ!血がドバ!・・・・などなどがお好きな方は「ちょ〜〜かっこいい〜〜〜〜!」などと思われる映画でありましょう。


そういうものにはあまり興味のないjesterのお好み度は ☆☆ ぐらいでした。
(というわけで辛口です。お好きな方は以下スルーしてくださいね)



マカヴォイさんって、身長が自称170センチですが、実際には今までの映画で背が低いな〜と感じたことはあまりありませんでした。

でも今回はモーガン・フリーマンが相手のせいか、とてもちっこくみえ、そのせいか、jesterにはホビットに見えて仕方ない。

ま、彼の英語の訛りがメリピピを連想させたのもあると思いますけど。

なので(きっとこう思ったのはjesterだけだと思われますが)、能力があるといわれてお調子に乗るところとか、運命に翻弄されちゃうところとか、手をガシ!「離さないで〜」シーンとか、糸が張り巡らされてシェロブ登場(してないし)とか、なんか全然関係ないLOTRを思い出したりしてました。

ラッセル・クロウ似を再認しましたが、それにしてもどうやったらあんなにおでこに血管が浮くんでしょう?
あれも演技力ですよね。
(個人的には血管が切れそうで怖くてあまりアップで見たくないけど。)

俳優としてハリウッドでもキャリアを積んで、いろんな映画に出て行く過程の1作かな、と思いましたが、これが初主演作と銘打たれるのはちょっと寂しい気がします。
いい役者さんだと思うからこそ、もうちょっと脚本を選んで欲しいなあ。


というか、マスコミではアンジー主演みたいな扱いでしたけどね・・・


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****

その、脚本のせいだと思われますが、jesterは、どうもヒーローを始め、出てくる人にあまり共感できず、乗れずに最後まで行ってしまいました。

なので、白猫のアナベルちゃんにはちゃんと元ガールフレンドがエサをあげてるのかしら・・・とか、ネズミってほんとにピーナツバターであんなに釣れて、大量にごみ収集車に乗り込んじゃうんだろうかとか、つまんないことばかり気になったりして・・・(殴


ぴかぴか(新しい)唯一、最初の辺で出てくるだけですぐに死んじゃうのかと思ったトーマス・クレッチマンが最後まで出てくれたのが嬉しかったです。
役どころも設定に疑問は残るにしろ、いろいろお得な役だったし。

マカヴォイさんにはあまり似てないけどね・・・・


猫画像的には「こんなに無駄金かけちゃって・・・」とため息が出るほど(爆)いろいろ工夫をしてあったと思います。


あ、あと、回復風呂、便利ね〜と思いましたが、見かけがロウソク風呂みたいで奇異なだけで、ちっとも気持ち良さそうに見えないところが残念でした。
じゃなかったら家で真似っこして遊ぶのにな。たらーっ(汗)


モーガン・フリーマンは、貧乏な役や補佐的なキャラだととことんいい人、どこかのトップの役をやると実は悪でした〜っていうのが多いですね。



ところで、マカヴォイさんといえば、BS2で始まったドラマ「ステート・オブ・プレイ」の昨日の第二話にダンの役で出てました。
(どうもこの映画の後でみるとホビットに見える〜)

二ヶ国語の英語で音声を出して、字幕をつけてみてます。こういうときデジタル放送って便利ですね。

でも英字の字幕がついてるシーンでは、画面のど真ん中に日本語字幕が出ちゃうんですよね。しかも黒字のバックにどでかい字で・・・
あれ、とっても見辛いです〜〜(汗)
posted by jester at 12:02| Comment(9) | TrackBack(2) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月04日

アイアンマン IRON MAN

アメコミ原作のヒーロー物で、ロバート・ダウニー・Jrが主役??

なぜじゃ〜〜姫様〜〜!(jester心の叫び@ナウシカのミト爺)

ウィル・スミスが「ハンコック」というのはわかる。
クリスチャン・ベールの「バットマン」はカッコよすぎだし、「スパイダーマン」のトビー・マグワイアだって、最初はかなりいい線いっていたと思う。

でもねえ・・・ ロバート・ダウニー・Jrかあ・・・
しかも兵器産業の若き天才CEO・・・・?

そりゃあ、ロバート・ダウニー・Jrだってブランドン・ラウス君みたいにつるつるの、めんこい頃がございましたよ。

それにしたって、その頃からドラッグ問題を引きずって、アリー・マックビルの恋人役を降板させられたり、最近は新聞記者だったのに落ちぶれて、真昼間から酒びたりのアルコール中毒で、おなかぶよぶよのヒゲ面のおっさんだしねえ・・・・
(それは『ゾディアック』の中のお話でしょう!)パンチパンチ


しかもヒロインがグゥイネス・パルトロウ・・・・?

う〜〜む。


とまあ、一見謎の配役に見えた今回の『アイアンマン』ですが・・・

見てみたら、テンポが良くて楽しめたので、
jester的お好み度は ☆☆☆+ でした。


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****



細かい突っ込みはアメコミ原作ですからこの際無視するとして、洞窟で鉄くずからアイアン・アーマーを作り出しちゃったり、コンピューターでロボットを立体的に設計したり、よろよろと飛ぶ練習をしたり、テロリストをやっつけたり、かなり楽しかったデス。

普通の身体能力の人間が、スーパーヒーローになるというと、なんといっても「バットマン」ですけれど、バットマンがかなりダークにリアルに進化したのに対して、こちらはとっても明るくてあくまでも脳天気。

気軽にスカッとしたい時に見るにはちょうど良く、どちらかというと「スーパーマン・リターンズ」の乗りっていう気がしました。


猫ロバート・ダウニー・Jrはかなり体を絞っていたとはいえ、やっぱりどう見ても、金まみれの酒漬けのスケベなおっさんに見えましたが・・・(殴
まあ役柄には合っていたかも。(爆)
ああいうヒーロー像は今まであまりなくて新鮮な気がしました。


ぴかぴか(新しい)アメコミのヒロインにはちょっとトウが立ってるし、華があるのだろうかと不安だったグゥイネス・パルトロウも、jester的には問題なかったです。

彼女が出てくると、画面が妙に落ち着く感じで、色気むんむんの若いお姉さんが出てくるよりも、安心してみてられるし。
ロバート・ダウニー・Jrとの年齢的釣り合いを考えても、ちょうど良かったかも。
しかも2人のラブシーンはチッスすらなかったですしね・・・・


ジェフ・ブリッジズの悪役ぶりもよかったけど、jesterが気に入ったのは、ロボットアームの「不器用」君

飛行訓練で、消火器を持って火が出たら消す役なんだけど、じっと消火器をロバート・ダウニー・Jrに向けてるひたむきな姿が可愛くて。

全編にでてくる、二人(?)の会話もおかしかった。
アーマーを装着している時のロバート・ダウニー・Jrのセリフでも、「Please be gentle, this is my first time...」
(「初めてなんだから優しくしてね」)とかね、真剣にロボットアームに言ってるのが爆笑でした。
それに答える「不器用」君の、R2-D2みたいな鳴き声(?)も可愛い。


それと忘れちゃいけないのは、ショーン・トーブさん。
テロリストにつかまってるYinsenの役をやってましたが、『クラッシュ』以降、『マリア』やら『君のためなら千回でも』やら、いい味を出していて、アラブとか中東系の役柄のバイ・プレイヤーとしてかなり定着してきた感じがありますね。


それと、IMDBを見てたらポール・ベタニが出てたって書いてあったけど、全然気がつきませんでした・・・
Jarvis???
私としたことが・・・・・ベタニさんを見のがすなんて!
どこに出ていたか、ご存知の方は教えてくださいませ。

最後のエンドロールの後のシーンかなあ・・・?
あそこはサミエル・ジャクソンしかいなかったよねえ・・・・

追記;コメント欄でDDさんに教えていただきました。DDさん、いつもありがとうございます♪

Jarvisはあのおうちの執事役のコンピュータだそうで、ベタニさんはその声をやってたんですね〜
アイアンマンになってるときも、いろいろアドヴァイスしてくれる心強いコンピュータさんでしたわ。
そっか・・・・ あの声が・・・(涙)
・・・いい声だとは思ったのですが(負け惜しみ)

どうもjesterは耳が悪くて、それにしてもベタニさんの声に気がつかないなんて、口惜しいです〜
(しかし2作目にも本人が出るって言うことはなさそうだなあ・・・)

IMDBに声の出演で出る時って普通は役柄名のあとに (voice) がつくので、体も出てたのかと必死でベタニさんの姿を追い求め脳内検索をかけてましたが、全然わかりませんでした。
DDさんに教えてもらってよかったです♪
じゃなかったら気になって気になって、もう一回見に行かなくては気がすまないところでした。

ちゃんと出演するなら、いっくら見る前に情報シャットのわたくしでも気がついてるはずでしたわ・・・。

あ〜 私って思ってたよりずっと、ベタニさんがかなり好きなんだわ。
(「見のがしたか?」と思いあまりにどきどきしたのでやっと自覚した)




ま、テンポが良くて脚本がよく練られていたと思います。
アメコミそのもので、人間の苦悩とかは無関係。
リアルにはできてなかったけれど、それなりに楽しめるように考えられていて、大人でもOK。
すっきり、後には何にも残らないけど、とりあえず楽しかったね〜 という出来上がりでした。

そして、ラストシーン。

『エンドロールの後に続きがあります』と字幕が出たおかげで、誰も最後まで席を立たず、頑張ってみてましたね〜

もちろん続編を作る気なんですよね。


jesterは見に行くかわからないけど・・・・(汗)
posted by jester at 12:31| Comment(17) | TrackBack(11) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月27日

イントゥ・ザ・ワイルド Into the wlid

また心の宝物になるような映画に出会えました!

映画を見る側にとっては、見終わったあと、心の中に切ない痛みを伴う何かが残る。
映画を作る人にとっては、きっと「こんな映画が作りたい!」と思わせるような。

ショーン・ペンが伝えたいと思ったことがダイレクトに伝わってきて心のピンポイントにビシ!っと納まるような映画でございました。

jesterのお好み度、☆☆☆☆☆+ でございました。

(一旦書いたのに、なぜかぜ〜〜〜んぶ消えてしまったので、かなりショック・・・・
本日、気を取り直して再挑戦してみます。はあ・・・・あせあせ(飛び散る汗)

intothewild_bigreleaseposter.jpg


『欲しいのはそれじゃないよ、父さん』

優秀な成績で大学を卒業し、将来を約束されていた若者が旅に出る。

旅の途中で若者が体験する出会いと別れ。

それでも若者は荒野を目指す。

たった一人で。



実話がベースになっているので、『めでたし、めでたし』では終わりません。

でも見終わったあとに重い気分にならないですむのは、主人公のみならず、登場人物たちが何らかの形で成長しているからかな。

年端のいかぬものも、年老いたものも、みな1歩を踏み出している。


主人公クリスの旅立ちは、純粋さゆえの無知から生じた、若さゆえの冒険といえるかもしれない。
けれど、その無謀さと傲慢さで成された行動は、別の角度から見れば逃避であるし、ある意味『自傷行為』にも見える。
そして、本人は意図していないかのようだが、実は緩慢な『自殺行為』でもあったのではといいたくなる。
ただの「自分探し」の旅じゃないのは確か。

どこにでもあるような家庭不和。
ホームドラマを絵に書いたような幸せな家庭なんてそうはないし、考えてみれば彼なんかかなり恵まれた環境なのに・・・

若いって、自分の痛みにばかり敏感で・・・(汗)

けれど、かつて同じような自分勝手な痛みを抱えた青春時代を送ったものには、身に覚えのある衝動であり、その通過儀礼をこなして何とか生きながらえた身から見れば、その砌を自分は偶然にも踏み外さずに、良くここまで来られたと感慨を持ってしまう。

そして、現在その痛みの真っ只中にいるものには、ある意味指標となり、視点を変えることが出来、受容し感謝する道へ進む指針となるかもしれないと思いました。

まあ実際に深刻な喪失体験をしなくては、なかなか受容+感謝って受け入れがたいのかも知れないけれど・・・


貯金を捨て、カードを切り、お金を燃やし・・・
そんな青臭い姿がやけにすがすがしくて、いつの間にか軽やかじゃなくなっている自分を思いっきり笑い飛ばしたくなります。

(家族Bがデートで『20世紀少年』を見るというので、デートで見るならこっちがお勧め、といっておきました。わははは。見終わったあとの2人の会話を知りたいです。盛り下がるかしら・・・?(汗))


本ソロー、トルストイ、ボリス・ パステルナーク、ジャック・ロンドンなどの本を何度も読み返しつつ、レフトハンドライティングでノートにメモを取りながら、旅をする・・・ この辺もjesterにはつぼでした。


ぴかぴか(新しい)主人公クリスを演じたエミール・ハーシュは素晴らしかった。
その繊細な視線、はにかんだピュアな微笑み、そして最後の壮絶な演技・・・・(CGも使われていたのかもしれないけれど、それにしても18キロ減はすごい。ショーンにビシバシしごかれて、走らされたのかな?)
いい役者さんです。
そして、俳優さんを伸ばしてくれるいい作品に出会えて、ラッキーでしたね。


『モーターサイクル・ダイアリーズ』を連想してしまうな〜と思いつつ見ていたのですが、それは若者を主題にしたロード・ムービーだからというだけでなく、なんと撮影監督がエリック・ゴーティエなんですね!
アメリカの大自然の美しさを堪能しました。
彼の画面があったからこそ、実話の過酷さが救われた部分があったと思います。


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


人と人のふれあいが人間の内部に変化を呼び、年に関係なく目覚めさせることもある。

クリスが旅の途中で出会う人たちが、素晴らしい俳優さんたちで固められていて、キャラクターも鋭く深い人間観察によって作り上げられており、ありがちな安っぽいものでなかったのが良かった。

なかでも年老いたヒッピー夫婦の奥さん、ジャン(キャサリン・キーナー)が良かった。
女性の美しさって若さだけじゃないよなの証明であります。
クリスと海で泳ぐシーンが綺麗で感動しました。

ぴかぴか(新しい)それと、孤独な老人、ロンを演じたハル・ホルブルックはこの演技でアカデミーの助演男優賞にノミネートされたのですね。
うるんだ青い目から伝わってくる、戸惑いと愛情にしびれました。
彼にクリスを止めて欲しかった。


そしてクリスに思いを寄せるトレーシー。
『パニック・ルーム』の女の子なんですよね〜

この二人のエピソードは切なくて、jesterは好きなんですけれど、23歳の青年として、トレーシーに取った態度は自然なんですかね? まるで聖者のようにストイックに見えましたが。

その理由としては
1、同じぐらいの妹を持つ兄としての気持ちが強かった。
2、これから冒険の旅に自分を探して出かけるのに、想いを残したくなかった。
3、女性に興味がなかった。(殴

なんて考えてしまいましたが、・・・まあ、そんなことはどうでもいいのです。(汗)


ウィリアム・ハートの「父の慟哭」も胸を衝かれました。
朦朧とした目に映る苦悩に、思わずクリスを責めたくなったです。
お父さんだって人間なんだよ。間違ってることだってあるけれど、だからこそ生涯学んでいくもんなんだから。
「子どもは親に厳しい」って本当です。
ショーンの父としての心がこのシーンを入れたのだろうなと思われました。

残された家族への配慮で、きっと映画では書かれなかった、もっと複雑な家庭の事情などもあったのでは? とも思いますが、それにしても、子どもをなくす親の気持ちは、思って余りあります。


残してきた妹はもちろん、旅の間にも、彼に差し伸べられた手はたくさんあったのに、彼はアレクサンダーのままで、なかなか本当の名前のクリストファーに戻れなかった。

手が差し伸べられたのは、彼が純でいい人間だったからだろう。

それでも彼は北へと旅立つ。
彼にとっては、自分の中に筋を通すためにも、何を置いてもいつかは行かなくてはいけない場所だったのだろうか・・・・

それが青春ってもの、っすかね。ああ、まぶしい。


ショーン・ペン、良かったです。
『インディアン・ランナー』で表現されていた深遠な人間描写がなお研ぎ澄まされてきた感じがします。
メッセージはシンプルだけど、迷いがなくて、何が伝えたかったのかが心に直接響いてきます。
ラストシーンには彼の願いがこめられてると思いました。
ショーンは思っていたより、割とポジティブなんですね。

ま、反逆児のショーン・ペンとしては、荒廃したアメリカの精神を描くのが流行りの今だからこそ、こういった爽やかな、まっすぐなものを作りたかったのかもしれないとも思います。


そして最後の本物のクリスの写真の笑顔に息を呑みました・・・。

帰れたらよかったのに。
河を渡って帰ろうとしていたのに。

「気づいた」のにね。

残念です。


(あのバスの近くには食料を蓄えておく小屋があったらしく、地図さえ持っていたらそんな情報も手に入って、助かったかもしれなかったらしいです・・・)


Into the Wild

原作本は話題になっていたので『jesterの読む本リスト』にはずいぶん前から載っていたのですが、未読でした。
映画をみて即急に読む必要を感じました。
テアトル・タイムズ・スクエアでみて、即、隣の紀伊国屋の洋書売り場に直行したものの、すでに売り切れでした。

なので帰宅して、アマゾンで注文。

少し安いけど、ページ数が少ないペーパーバックがあったりして、どれを買おうか迷っているうちに、どんどん在庫数が減り、売り切れたり、取り寄せに8週間かかるという表示が、在庫ありになったり、どんどん動くんですね。
今、この本は日本で売れているんだな〜と感じました。

映画の一場面が表紙になっているものもありましたが、結局、実際に彼が乗っていたバスが表紙になっている、1997年に出たペーパーバックを買いました。
(が、いまこれを書いていてみたら、3日前に買った時より200円安くなっていた。またかよ、アマゾン。)
(元値が同じだから為替のせいばかりとは思えないんだけど)


jesterにも放浪願望がありますが、心身ともに実力不足で、ソローのように、クリスのように、「森の生活」を始める自信はありません。

せめて一人で海外旅行に出かけるぐらい。

一人旅は、持てる能力を極限まで酷使するし自分というものの真の実力が試されることがままあります。

耳を済ませて目を凝らして情報を収集し、自己管理しつつ、新しいものに心を開き、美しきものに感受性を震わせられるまたとない機会です。

そして帰った来た時、日常の平凡な生活の幸せさを実感できるチャンスでもあります。

また旅に出たくなりました・・・・Alex Supertrampになって。

でも今度は、旅の幸せを誰かと分かち合いたい気もする。
「Happiness only real when shared.(幸せは、誰かと分かち合った時にだけ現実になる)」んですもんね。


鑑賞後に、「深夜特急」を書いた沢木耕太郎さんが朝日新聞に書かれたこの映画のレビューを拝読しましたが、なんとなく、照れくさげに書かれていた気がしました。
ある年代以降は、きっと若い日の自分を思ってしまうのよね。



(しかし、あのバス、どうやってあそこにあったのだろう・・・・?)

後記;ただいま原作を読んでおりますが、理解がすすみます!
読み終わったら、ゆきてかえりしひびのほうにレビューは詳しく書きますが、バスについてだけ。

あのバスは、1961年にYutan Constructionという会社が持ち込んだ3台のうちの1台で、作業員の休憩所だったらしいです。
だからストーブがあったり、寝るための棚があったりしたのですね。
posted by jester at 12:39| Comment(21) | TrackBack(18) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月03日

あの日の指輪を待つ君へ CLOSING THE RING

忘れないでと渡した指輪。

指輪に託されたいくつかの約束。

50年の年月が過ぎても、不器用にその約束を守り続けようとするものたちがいた。

約束が束縛となり、輪が閉じる日は来ない。

亡くしたものへの気持ちを懐に抱きながら、残されたものはその後の人生を歩いていかなくてはいけない。

長い人生を、一人で・・・・


しかしある日、少年が異国の地で指輪が掘り出す。
永遠に閉じない輪のように見えた物語にピリオドを打つ日がやってくる・・・。


男女の間に一瞬の花火のように激しく燃え上がった恋の炎は、やがて子を成し、生活を共にするにつれて、熾火のように静かに長く燃える愛に変わる。

けれど愛に変わる前に関係が断ち切られた恋の炎があったとしたら、それは、いつか燃え尽きてしまうのか。
それとも残された恋人の心の片隅で、死ぬまで燃え続けるのだろうか。


 「CLOSING THE RING (あの日の指輪を待つ君へ)」を見てきました。

jesterのお好み度は ☆☆☆☆+ でございました♪


ぴかぴか(新しい)なんといってもシャーリー・マックレーンがいいんです。黒ハート
もちろん年をとってしわくちゃですけどね。
昔から、こういう意思がしっかりとした、まっすぐで頑固な女性の役をやったらピカイチですわ。
長年連れ添った夫の葬式で、教会の中にも入らず、悲しそうなふりもせずに背筋を伸ばしてる毅然とした姿にあこがれちゃいます。
年とったからって謙虚なんかにならず、愛想笑いもしないで、視線をそらさない生き方は、きっと風当たりも強いでしょうけれど、それを跳ね返すYESがある感じ。

凛とした喪服姿もおしゃれでしたし、地味目のスーツなんかも知性を感じさせて良かったです。
こういう風に背筋の伸びた頑固ばあさんになりたい!


クリスマスもちろん脇を固める俳優さんたちも文句なし。

ジャック役のクリストファー・プラマーはカッコよすぎで、軍服も似合うし、さりげないセーター姿もおしゃれで素敵。
この演技で、彼のアメリカのファンクラブでは「クリストファーにオスカーをとらせよう!」という署名運動が起こったらしいです。
(意外なことにオスカー無冠なんですね〜)
先日見ていたふる〜い「ローマ帝国の滅亡」という映画で、すごく若いクリストファーを見ましたが、あの若き日のフェロモンが年をとっても未だに健在・ダダ漏れなのはすごいことでございます。


犬クィンラン役のピート・ポスルスウエィトは『シャープ』での悪役に代表されるような、あくが強くて、そのほかの映画でもなんとなく一癖ある役が多い人だけど、そこが味があっていいのであります。
結構好きです。彼のような俳優は映画に深みを増しますよね。

笑顔が可愛い、ジミー役のマーティン・マッキャンとのアイリッシュ訛り満載の会話が和みます。
アイリッシュがみんなあんな人ばかりじゃないというのは分かっていても、あのイントネーションと訛りを聞くと、なんともほのぼの〜としてきちゃうんです〜

あと、テディ役のスティーヴン・アメルも素敵でした。
カナダの人なんですね。


****以下、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


人と人の間で交わされた約束を相手が死んだ後も長年守り続けるって、不確実性の時代を生きていると、ちょっとあこがれてしまいますが、そばで一緒に生きている人からすると、とても不器用なことで、人を傷つけてしまうこともあるんですね。

エセル・アンがそのいい例で、テディへの想いが強すぎて、それが家族のものを傷つけているのに気がつかない。
普通だったら、テディへの想いは時間とともに大切に仕舞っておいて、今、現実に一緒に暮らしてくれる人を大切にするようになるんじゃないかと思うのですが、エセル・アンはあくまで頑固です。

(チャックは覚悟の上とはいえ、娘はたまったものではありません。)

というのは、エセル・アンの中では、テディは死んでいないからなんですね。
死体もなく、ただ死んだと知らされただけで奪われてしまった恋人。
だから信じられず、当時も泣けなかったし、ずっと追い続けてしまう。

指輪が見つかることによって、テディの死を現実の事として受け止められるようになり、かたくなだった彼女の心が溶けていくのを見るにつけ、彼女の青春の日々を返せ〜という気になりました。


猫この映画は、戦時中に墜落した飛行機のあとから指輪が出てきたという実話を元にしているらしいです。

その辺をいろいろ脚色して膨らませているわけなんですが、難を申しますと、IRAのテロの事をからめた辺が、比重が大きい分ちょっと中途半端な感じを受けました。
「舞台がアイルランドなんだし、こういうのをいれると現代的になるし、泣かせることができるのでは」なんていう脚本家の意図が透けて見える気がしたのがちょっと残念です。
やはりこういう意図は、巧妙に隠してくださらないと。

そして物語に厚みをもたせるのに使うには、エピソードが深刻すぎちゃって、別の方向性が見えてしまい、なんとなく本来のテーマがぼやけてしまった感じもします。


とはいえ、アイルランドの住民たちのつつましい生活や、戦時中から相変わらず綿々と続き、住民たちを苦しめているIRAの運動の熾烈さなども垣間見えて、ただのラブストーリーじゃなくしようとした脚本家の目論みはある程度成功していたようにも思いました。
posted by jester at 11:10| Comment(4) | TrackBack(2) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月25日

アウェイ・フロム・ハー 君を想う AWAY FROM HER

凍った湖の上の降り積もった雪に2本のトレイルを残しながら、クロスカントリースキーでゆっくりと進んでいく2つの影。

そのトレイルが別の方向に進み始める。

カナダの美しい大自然の中、肩を寄せ、寄りそって暮らしていた夫婦が病で別れていく時、長年連れ添った二人の想いが交錯してやがて離れていく・・・

人生の最後に「悪い人生じゃなかった」というのは、いつも男よ。

んだなや!パンチ

julie_christie1.jpg

静かな映画でしたが、しみじみと心に響き、考えさせられるものでした。

jesterのお好み度、☆☆☆☆でした♪


あらすじ: 結婚して44年になるグラント(ゴードン・ピンセント)とフィオーナ(ジュリー・クリスティ)の夫婦は、お互いを深く愛し、満ち足りた生活を送っていた。しかしある日、アルツハイマー型認知症の影がフィオーナの身に忍び寄る。物忘れが激しくなり、挙動に支障をきたしてきた妻を、グラントは辛抱強く見守るが……。(シネマトゥデイより)

ぴかぴか(新しい)とにかくジェリー・クリスティが美しくて
ああ〜〜美人は得ですわ〜 
もちろん、日常それなりの努力をなさってるんでしょうけど、70歳間近でもあれほどきりりと美しいなんて。

知的であった自分が会話も楽しめなくなり、記憶がどんどん薄れていく不安を、華奢で華麗で哀切を帯びた演技で見事にあらわしていて、ゴールデン・グローブ主演女優賞受賞もうなずけます。

上の写真でもわかるように、パジャマの襟まで立てて着るようなおしゃれさん(あれ?これは偶然立っちゃったのか? でもそう見えなかったし。)ですので、ファッションにも注目しました。

さりげない後れ毛が素敵。(jesterが真似すると、間違いなく乱れ髪になる・・・)


サラ・ポーリー監督は20代と若いのに、年輩の人の気持ちがよおく分かるんですね。感心しました。


****以下、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


仲良くよりそって暮らしてきた老夫婦。
夫は妻に満足し、深く愛している。
妻は年取っても美しく、英知にあふれている。
けれど、そんな妻にかげりが。
洗ったフライパンを冷凍庫にしまってしまう。
言葉が出てこない。

やがて妻が、自ら率先してアルツハイマー患者用施設に入ることを決意するが、その前に車の中で夫にいう言葉は、甘くないです
若い頃に彼が繰り返した『浮気』を責めるのです。
「私は気づいてたのよ。あの時も、あの時も・・・」

彼女がその当時、『浮気』を指摘し、彼を責めていたら、結婚生活は続かなかったかもしれない。
彼女がひたすら耐えたからこそ続いた結婚。

最近の事は忘れる彼女も、若い頃の痛みは鮮烈に思い起こせるのです。

ああ〜〜わかる!たらーっ(汗)

いろんな結婚があり、男も女もそれぞれ我慢してる部分がある結婚が大半だと思うけれど、客観的に見ても、女が我慢している部分が大きいと思うのはjesterだけではないはず。

jesterだって・・・
ここだけの話、夫から投げつけられた言葉のナイフの数々、忘れてませんわ。(こわ〜〜)
たとえ彼はとっくに忘れていて、多分それほど悪意はなかったのだとしても。
まあ恨んでいるとまではいきませんです、お互い様ですから。
でもきっと彼は忘れているんだろうなあと思うと、ちょっと悔しいです。
きっとぼけたら、責めるかも。(覚悟しておいてくれ、夫。)


そして施設にはいったあと、夫の事は忘れ、患者で気のあった男性オーブリーと仲良くなるフィオーナ。

「もしかして昔の事の仕返しをするために、わざとやってるんじゃないか」
疑う夫に、介護士がいう言葉が、上に書いた「人生の最後に「悪い人生じゃなかった」というのは、いつも男よ。」

うんうん。

大体、彼女が施設に入るという決意をすること自体、夫に介護されることに気を使っているのですよ。
逆の立場だったら、きっと彼女は自宅で夫を看取ると思います。

それなのに、けなげにも「ホテルにいるみたいに、毎日ドレスアップするわ」なんて自宅を出る前に玄関で鏡を見つついう彼女が哀れです。

まあそういいつつも、彼女が入るのは、まさにホテルみたいに綺麗で広々とした素晴らしい設備の施設で、私も今すぐ入りたいぐらいですが(爆)、多分入るのに莫大なお金がかかりそうなので、庶民には無理なんでしょうね・・・


しかしその施設で、患者たちがコントラクト・ブリッジ(jesterが愛するカードゲーム)をやってるシーンがあって、ビックリ。
アルツハイマーになっても、コントラクト・ブリッジはできるのか〜

ぴかぴか(新しい)希望がふつふつと涌いてきている)


猫なんか字幕がぼろぼろで、「そんなふうに訳しちゃっていいのかしら・・・」と思うのがたくさんありました。

いっぱいあったと思う割に、jester自身アルツなのであまり思い出せないんですが・・・

例えば、彼女が新しく出来た彼氏のオーブリーが退院しちゃったのをすごく悲しんでいるシーンで、夫が相談すると、看護師が
「Short of memory is not always bad」
(記憶力がないっていうのも、そう悪いことばかりじゃないわ、(悲しいことも忘れられるから))みたいなことをいうのの字幕に、
「自力で努力しないと回復しないわ」とかなんとか出ていたような気がしました。


あとね、エンドロールにかかるのが「Helpless」。
確かにHelplessかもしれないけど、
Helpless、Helpless、He〜lpless♪って何回も繰り返されると、むむむ〜とうなって苦笑いしてしまったjesterです。


ラストの持っていき方は、日本ではありえないだろうって納得いかない人もいるかもしれないけれど、jesterにはリアルな感じがして、そういう展開もあるだろうなあと思いました。
だって人間は命ある限り、なんとか生きていかなくてはいけないしね。(そうなのか?)


密かに夫の過去の横暴さを恨んでいる妻は、この際、知らん顔して映画館に連れて行って、この映画を夫に見せたらいいかもしれません。(爆)(鬼か)

いや〜jesterはそんなことしませんけどね。はい。

しかしうちの夫に見せたら
「ほらな〜 男の愛は女の愛なんかより大きくて深いんだぞ!」とかいいそうあせあせ(飛び散る汗)



ぴかぴか(新しい)広大なカナダの美しい雪景色と、素敵な湖畔の家(雪かきなど手入れが大変そうだけど)、そして品があっておしゃれなジュリー・クリスティの演じるフィオーナの、いつまでも瑞々しい女心に酔いしれる110分でした。



posted by jester at 18:09| Comment(6) | TrackBack(4) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月15日

イースタン・プロミス EASTERN PROMISES

viggo_mortensen3.jpg

雨が降る陰鬱なロンドンの闇世界。
かつては貧しくとも普通の世界に生きていたウクライナの少女が
この暗黒に飲まれ、傷ついた体で必死で救いを求める。

この少女を偶然看護することになる看護婦がいた。
やはり普通の生活を営んでいた彼女だったが、
少女の日記を読み解くにつれ、底知れない暗い世界を垣間見ることになる。

そこに光はもたらされるのだろうか・・・


うううう・・・良かったです!!
傑作でございました!!

6月10日の朝日新聞に、私の好きな作家である沢木耕太郎氏がこの映画のレビューを載せていらして、

「久しぶりに震えるような映画を見た。陰鬱で残酷だが、すべてが黒光りするように輝いている。」
「いったいこれはどのような映画なのだろう? 
しかしそんな疑問を差し挟む暇も与えられないまま、私たちは一気にロンドンの闇の世界に連れ去られていくことになる。」


とかかれてましたが、まさにその通りでした!

傑作の噂があってもなくても、俳優さんのファン心理としては、お気に入りの俳優さんが出ている映画は見にいってしまうものですが、この映画は本当に待った甲斐がありました。

ヴィゴ・モーテンセンの演技もすばらしく、この映画の演技でアカデミー主演男優賞ではノミネートに終わりましたが、賞をとらせてあげたかった熱演でした。

ネタバレを厳禁していたので、衝撃も大きかったし、感動も深かったです。

実は先月、試写会でも見ていたので、14日の初日は2回目の鑑賞でしたが、2回目は2回目でじっくり俳優さんの演技を見られて、また感激ひとしおでした。

クローネンバーグ監督の作品ですし、今回はR18指定を受けてますので、かなり厳しいシーンがありますが、その辺は半眼になりつつも、最後には感動でジワ〜〜っと。

同監督の前作、「A History of Violence 」は出だしが明るく、次第に暗くなり主人公が追い詰められていく感じでしたが、今回はそれと逆のパターンです。
どちらでも主人公をやったヴィゴは、トムを演じた人と同じ人間とは思えないほど、前回の主人公とはっきりと演じ分けていて、ロシアン・マフィアに見えました!

☆☆☆☆☆ でございました♪


共演のヴァンサン・カッセルがまたこれ絶妙の演技で、気弱で傲慢でいろいろなコンプレックスを抱える男性を好演してました。

その父の役のアーミン・ミューラー=スタールがまた重厚でよかったです。
表の顔と裏の顔の差がすごくて、じわ〜〜っと恐怖に襲われました。

viggo_mortensen7.jpg
そして、ナオミ・ワッツが素晴らしかった!
いい女優さんだとは思ってましたが、いまいち作品に恵まれない感がありました。
でも「イースタン・プロミス」では、彼女のキャラクターに共感できたし、子どもを見る目になんともいえない情感があり、きりりとした知的な美しさが際立っていて、この作品は彼女の代表作といえることになるのではないかしら。


るんるんハワード・ショアさんのスラブ風の民族音楽っぽい音楽がまた哀切を帯びていて、とても気に入りました。


猫この映画、公開されたばかりですし、まったく予備知識なく見たほうが絶対面白いとおもいますので、今回ネタバレを避けてこれ以上の言及は避けますが、またいつか、もうちょっと皆さんが見た頃にゆっくりおしゃべりをしたいと思ってます。
posted by jester at 21:29| Comment(32) | TrackBack(13) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月27日

L change the WorLd

Lのファンのお友だちに誘ってもらって、映画自体よりどちらかというとその前後のおしゃべり目当てで見た映画(殴)ですが、もう見てからずいぶん経ってしまいました。(ふと気がつくと1ヶ月以上もだ・・・)
忘れないうちにレビューをアップしなくちゃ(汗)

「デスノート」原作は貸してもらって読んだし、映画のほうも見ました。

今回はそのスピンオフということで、Lが主役です。
「デスノート」を見て、Lというキャラクターが気に入った方が見る映画ですね。


子役の福田麻由子ちゃんがとても上手で可愛かった!

いろいろテレビドラマなどにもでているらしいので、jesterは今頃認識して遅すぎなんですけど、これから妙に早く色っぽくなったりしないで、自然に育っていって欲しいなあ〜

それと、タイ人の子どもの役だった福田響志くんという男の子も可愛かった。

子供が登場する映画で子役が下手だと救われませんから、この辺のキャスティングは成功してたと思います。


猫ストーリーについては、元が少年漫画ですから(といってもこれは原作が小説らしいけど)それなりの展開でして、ネタバレしてもなんだしここではあまり書きません。
しかも低予算で作られているので、ハリウッドみたいに巨額のドルをかけた画像で驚かすとかできませんからね。

まあそういう中では一生懸命つくっていた感じです。

タイでロケとかしたらしいし。
タイ人の村人の演技には笑いましたが。(だってこんなすっくり立ってて、なにか重要な役なのか?と思ったら、ぜんぜんただの通行人だったり(笑))


このタイロケで、生き残りの男の子を助ける役だった人(KかF?? 終わった後友人に見せてもらったパンフレットには名前が載っていたのに、忘れてしまった・・・)が英語が結構上手で、日本人じゃないのかと思っていたら日本の方でしたわ〜〜
なんていう人だったかしら。いま調べてみたけどわからん。


犬あとは、Lが背筋を伸ばして歩いたり、苦手な子供とどう仲良くしようかと悩んで、お菓子を串刺しにして人にあげたりするのをみてファンが「かわい〜〜!」って喜んでたって感じですかね。
(jesterも喜んでましたけど)


クリスマスそれと、私、工藤由紀が苦手だったんですよ。

だから映画が始まって彼女が出ているのを見たときは「ああ〜〜この人がでてるの〜」とちょっと引いたんですね。

「お湯をかける少女」のCMのとき(何年前??)は「可愛い」と思って、そののち井沢八郎の娘と聞いて驚愕しましたが、その後、映画などに出ているのを見るとあまりにヘタクソで・・・・

はっきりいって、避けてました。

英語のインタビュー見たときも、英語はあまりお上手じゃないし、話している内容も感心しませんでした。

私の好きな「世界ふれあい街歩き」というBS−hiの番組があるのですが、これのナレーターを彼女がやっていた時も、音声だけ消したいぐらい、日本語の発音が悪い。無駄な感情表現がはいりすぎて気持ち悪い。

でも今回、改めてみてみると昔よりずいぶんよくなりましたね。
演技もまあまあだし、とても綺麗に見えました。

すこし苦手意識が減った感じです。


クリスマスしかしこうして振り返ってみるとなぜか「デスノート」より好きかも知れない気がしてきました。

比較すると全体的にこじんまり地味ですが、まとまっていた気がします。
「デスノート」は筋を追うのに必死、という感じだったけど、こちらは人間描写にも時間を割いていたし。


ただし、ウッチャンナンチャンの南原くんは余計でした。
演技は下手だし、彼のことをよく知らないわたくしは、なんなの?この人は、という感じで・・・


猫え〜〜まあ日本映画ですし、jesterの守備範囲外の映画なので、評価するのもなんなんですが・・・・

もう公開も終了に近づいてるし、ここは素直にいってしまうと、映画自体のできは客観的に見て
☆☆(お暇なら)、ぐらいでしょうか・・・・

ま、それなりに楽しんでは見られました。

posted by jester at 09:50| Comment(4) | TrackBack(2) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月07日

俺たちフィギュアスケーター   BLADES OF GLORY

劇場に来てる人全員が「今日は笑うぞ〜〜」 どんっ(衝撃) ごおおお!と燃えてる感じでした(爆)

だからウィル・フェレルがほんのちょっと変なことしても、ジョン・ヘダーが目を伏せただけで、客席は大爆笑!

あとはその波に揺られてラストまで・・・・・

jesterは ☆☆ (お暇なら)ですけど、とにかく笑いたい!! という具合に笑いを緊急に必要としてる人だったらもっと星がいっぱいつくかも・・・?

☆☆=(お暇なら&笑いが必要ならもっと☆・・・)でした!


ストーリーとかは考えないほうがいい、生粋の「笑いを取ることにすべてをかけた」おばか映画でございます。

その狙いはちゃんと当たっていて、鑑賞中は周囲の爆笑とともに
「いやあああ! やめてくれ〜〜」と心置きなく叫べたし、終わった後は
「ああ〜〜ありえなくてくだらなくて笑えた〜〜」とにこにこして映画館を出られました。


だって、ジョン・ヘダーとウィル・フェレルがフィギュアスケーターという時点で、そのキャスティングがすでにギャグですよね!

でもでも、スケートシーンが馬鹿に出来ないんですよ。
ジャンプなんかはCGとか吹き替えは使ってるのでしょうけど、二人とも結構スケートが上手いの。
すごく練習したんでしょうねえ・・・

まあもちろんスケートが見せ場なわけじゃなくて、ウィルのぶよぶよのおなかからずり落ちそうな(いや、実際ずり落ちてたといってもいいぐらいの)バスタオルとか刺青、北朝鮮で使われた幻の必殺ワザとか、二人のリフトシーンとか・・・・
全編で炸裂するくだらなくて下品でくどくてばっちくておばかな爆笑ポイントこそが見せ場なんですけどね。
(一応ほめてる・・・つもりです・・・・)


それにしても華麗な衣装に身を包んだ二人のスケートには結構真剣に感動しちゃいました♪
本物のフィギュア選手もたくさん出ていましたし。

出だしウィリアム・フィクナーが出てきたときには「ええ!こんな映画に??」とビックリ。
『クラッシュ』で認識して以来テレビの「インヴェイジョン」とか「プリズン・ブレイク」なんかでも見慣れたお顔。
なんとなくシリアスなイメージがあって・・・
でも結構好きなので嬉しかったですけど。
毛皮のコートがなんとなくゲイっぽくて笑えました。

それとジョン・ヘダーの子供時代の子役がすごく可愛かったわ♪
スケートもシスターもビックリの上手さだったし。



猫笑いの種類はあくまでアメリカ的。
『ビーン』とか『モンティ・パイソン』みたいなイギリスのギャグとは違って、もっと判りやすいというか、直接的でございます。

ま、もうちょっと時間的に短くても良かったかも。
途中ちょっとしつこいし、と思った部分もありました。

同じウィル主演の作品なら『プロデューサーズ』とか『主人公は僕だった』の笑いのほうが本来jesterの好みなんですけど、とりあえずその日は笑いたかったもんで・・・・


猫実はこの映画はレビューは書かなくてもいいか、なんて思っていたのですが、いまさら書いているのは、2007年ベストを書こうと思って考えているうちに、あまりにレビューを書いてない作品が多すぎだ〜と反省して、今年はなるべく真面目に書きましょうと、今月初めに多分3日坊主になる予定(自信あり)の決心をした事がひとつ。
わはははは。

それと、前に「ヴァレンタインに恋人とみたい映画」っていうのを書いた時にコメントでmatsumoさんがこの映画をあげてらっしゃったので、その時は「えええ? あのシモネタ満載の映画をヴァレンタインに??」と思ったのですが、よおく考えてみると、結構カップルで見に来ている人もいたな〜なんて思いました。

みなさんはどう思われます?

わたくしは、本命の彼にヴァレンタインにこの映画に誘われたら・・・・
かなり複雑ですね。
脈はないなと思うかも。

だってあの後にチョコ渡して告白なんてできないです〜〜

男の人ってすごくシャイ、ってことなんでしょうか?


でもって、jesterはなぜこの映画を見たかというと、「ラスト、コーション」の後だったからでした・・・・(殴



晴れしかし、こうなってくると未公開だった、ウィル主演の「俺たちニュースキャスター」や「タラデガ・ナイト」、ジョンの「バス男」も見てもいいかもな〜なんて思った春の一日でございました。


posted by jester at 08:34| Comment(12) | TrackBack(5) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月06日

エリザベス:ゴールデン・エイジ ELIZABETH: THE GOLDEN AGE

嵐に襲われた時、あるものは凍りつき、あるものは逃げ惑う。

しかしあるものは風を受け、Eagle(鷲)のように翼を広げて飛び立つのだ・・・!
 

とにかくケイト・ブランシェットがいい!
彼女の演技にオスカーをあげたかった・・・・たらーっ(汗)

☆☆☆☆+でした♪

前作の「エリザベス」はなんか感情移入するほどには入り込めなかったおぼえがありましたが
(9年前海外にすんでいた頃で字幕なしで見て、まだ英語に耳がなれていなかったからなのか? それでストーリーを追うのに必死だったのかも??)
今回は抵抗なく感情移入できました。

それもこれも、ケイト・ブランシェットの演技力ですよ〜黒ハート
なんて上手い女優さんなんでしょう・・・!

その孤独さ、不安、重圧、高慢、嫉妬、知恵、etc.・・・・すぐれた表現力にただただ感嘆してみちゃいました。

(以下、ストーリーについて語っています。未見の方はご注意ください!)


クリスマス   クリスマス   クリスマス   クリスマス   




リゾート例えばですが、ローリー(クライヴ・オーウェン)に惹かれるシーン。

ローリーが「 Pure, naked, fragile 」な Hope について語っているのを聞いているケイトの表情がすばらしいんです。
彼女が彼の言葉を聞くうちに、海の風を感じ、水平線や新大陸を見ているのが伝わってくるんですよ。

自分にない自由に強く憧れ、そんな風に生きてみたいと、所詮かなわぬ思いを持ち、もっと話を聞きたい、もっと聞かせて欲しいと切望する。
そしてそんなものをもたらしてくれるこの男についてもっと知りたい、近くにいたい、と願う。
それを表情だけで、もっというと『視線だけ』でみごとに表してました。

『いつか眠りにつく前に』で、ハリスとアンが恋に落ちる過程が描けてないって書きましたが、まさにあの映画に必要だったのはこういう微妙な人間の心の揺れの表現だったと思うのであります。

暖炉の前で言い出しにくそうにローリーにキスを所望し、
「I die・・・」なんて・・・・
なんて切なくてロマンティックなラブシーンなんでしょう・・・
『国を背負って、国と結婚した』エリザベスの孤独な心を思うと泣けました・・

でもそういうものだけじゃ甘すぎて、しらけてしまうのだけれど、『エリザベス;ゴールデンエイジ』ではハードな部分もしっかりしているので、ただべたべたしているんじゃないんですよ。

二人で馬に乗って追いつ追われつの美しいシーンやらキスシーンなんてのは実はほんの少しだけ。

映画の大半は、スコットランド女王メアリー・スチュアートの王位継承権の主張とエリザベスの暗殺計画&処刑、そしてその裏に潜むさらに深い陰謀や、やがて無敵艦隊とのアルマダ海戦につながっていく、イギリス(プロテスタント)とスペイン(カトリック)の宗教対立がきっちり描かれているので、緊張感があり、見ていて飽きません。

当時は大国の王が「この国をとって娘を女王にしよう」と思えば感嘆にひねりつぶされる弱小国であったイギリス。

それを背負っている『女王』とはいえ、実父は実母を『魔女』として殺し、それ以来ロンドン塔に幽閉されたりしながら常に「正当な王位継承者ではない」と後ろ指指され、正当な王位継承者であるとされる従姉妹のメアリーとの絶え間ない軋轢やら暗殺の恐怖に苦しみながら、「やるしかないでしょう」と必死に背筋を伸ばしているエリザベスの苦悩が痛いほど伝わってきました。

だからこそ、最後で、よろいを脱いで女王の印の指輪を再度指に嵌め、はだしで岸壁に立ち尽くすシーンで、その歓びを一緒に味わえたんだな〜と思います。

もしイギリス国民だったら、愛国心を喚起させられますよ!逆にスペイン人は嫌〜〜な気分になったでしょうねえ・・ この後うちの国は制海権を奪われて落ちぶれたんだ〜って思って。)


リゾート映像も素晴らしかったです。

映画館で見ようと思い立ったひとつの要因は『神風』が吹いちゃう、無敵艦隊とのアマルダ海戦を迫力ある画面と音で見たい、というのがあったのですが、これが期待していたのとは違いました。

『マスター&コマンダー』みたいに、こっちも身を沈めて砲撃を避けたくなるほどの音響かなと思っていたのですが、まるで遠くから見ているように音が小さく、逆に被っている音楽のチェロの音なんかのほうが砲弾の音より大きかったりするんですよ。

つまり狙いが全然違うんでしょうねえ。
そういうのが好きな人はがっかりしたかもしれませんが、jesterはこれはこれで良かったです。

あの水中から炎の出ている船やら、落ちて泳いでる人や馬(白馬がかわいそう・・・と思ってみていたら、ちゃんと海で泳いでましたね。)を撮る画像も夜の透明な海から見てる感じが絵画的で芸術を感じさせられ、秀逸でした。

戦闘シーンを迫力出して撮るのではなくて、少し離れたところから突き放して見るような感じが、今時の戦闘シーンが売り物の映画と違って「美しく」見られた感じが致しました。

どこでも言われてますが、衣装の素晴らしさはさすがにオスカー級ですね!
お城の中のセットも素敵でした。


ぴかぴか(新しい)しかし、ケイト・ブランシェットには本当に脱帽です。

というか、以前から脱帽していたし、最近の『あるスキャンダルの覚え書き』の華奢な危うさにも帽子を脱ぎっぱなし一緒にカツラまで(?)状態だったのですが・・・

『アビエーター』の時は、「上手いし、キャサリン・ヘプバーンに似てるけど、声帯模写じゃないんだから、声まで無理することないんじゃないの?」なんて密かに思ってました。普段は低い声なのに無理して出してるので、ちょっと鼻にかかった高い声になっているのが耳障りに感じられて。

だもんで、この映画のトレーラーで彼女がほえているのを見たときは、もしかしてまた『アビエーター』系の演技かなあ・・?と思っていたのですが、今回はそれを大きく超えてたと思いました〜

鎧に身を包み髪も(カツラだけど)振り乱して白馬に乗っての兵士に演説では
「ガラドリエル様!ついに御身自ら戦いに・・・・」と映画を勘違いしつつ感涙。パンチ

最後の聖母子像のような輝きにもひたっちゃいました。


ぴかぴか(新しい)その他の俳優さんも♪

クライブ・オーエン、きちゃない海賊が板についてて、やばいです。
『キング・アーサー』で見たときは「首のたるみが〜」とかぶちぶち文句言っていたのに、だんだんにいろいろ見てるうちにちょっとカッコよく見えてきてしまったぞ・・・あせあせ(飛び散る汗)

ローリー卿にドレイク提督のイメージをプラスして作られた役柄かなと思うのですが、なかなか野性味が感じられて良かったです。

ベスと踊るシーンでは「こら、おめえはどこ持って持ち上げてるんじゃ〜」と突っ込んでましたが、もちろん、あれはエリザベスが「ほれ、このように」と手を取って指導したとおりに踊ってたんですがねパンチ


それと、『プロヴァンスの贈り物』では「マリオン・コティヤールより綺麗じゃん」と思っていたアビー・コーニッシュが御付の侍女べス役で、とても綺麗でした。
『プロヴァンス』の時の、Gパンにタンクトップのカリフォルニア娘も良かったけど、やっぱりこの人好きです。

最近見た誰かに似てると思ったら、ライラのコールター夫人(二コール・キッドマン)だわ(爆)


そうそう、その『プロヴァンスの贈り物』にもでてたトム・ホランダー
『カリブ』とか『プライドと偏見』など、どちらかというと道化方のコミカルな役が多かったのに、今回はメアリの監視役というシリアスな役でした。
さいしょあららと思ったけど、冷酷な目つきが結構良かったのでは。


他にもウォルシンガム役の、ジェフリー・ラッシュは前作同様、演技達者。
今回は思いっきりケイト・ブランシェットに張り倒されてて笑えましたが、あいかわらず腹に一物ありそうな重厚な演技でした。

それから『グッド・シェパード』でマット・ディモンのエキセントリックな息子役だったエディ・レッドメイニーが、暗殺者の重要な役でドアップで出てましたね♪
あいかわらずエキセントリックな雰囲気で、替えがたい味わいをもつ役者さんです。

陰謀に振り回され処刑されちゃう(処刑シーンは恐かったけど)サマンサ・モートンの「戸惑いと恐怖と硬直」の演技も上手だった!

それとフェリペ2世をやったジョルディ・モリャも良かったです♪
しょっぱな、髪型とヒゲ面で一瞬ジェラルド・バトラーかと騙され(最近目が悪いので)それ以降、何となく注目してみちゃいました。


猫実はこの映画、見る前に「どうしようか」と迷ってました。

9年前にみた「エリザベス」には、上にも書きましたが、その頃はそれほど感激もせず、「普通」だったし。
ケイト・ブランシェットは気になるから見たいけど、ヘレン・ミレンのテレビシリーズの「エリザベス」も2本とも見たし、今さらエリザベスでもないかもなあ・・・なんて後回しにしていたのでした。
ただただ政治抗争や戦闘シーンが続く重いだけの歴史物も気が向かないな〜なんて思って。

だけど見に行って良かったです。
一人の女性の内面が繊細なタッチで描かれていて、単なる歴史物以上でした。

全然期待しないで行ったので、かえって拾い物をしたっていう気分でした。
やっているうちにもう一回見に行こうと思ってます♪
posted by jester at 11:48| Comment(22) | TrackBack(10) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月04日

いつか眠りにつく前に  EVENING

映画が終わった後、目を真っ赤にしてトイレに駆け込んでいる中年女性がたくさんいらっしゃいました。
多分「マディソン郡の橋」系の話とか韓流のラブストーリーがお好きな方は御好きかも知れませんです。

両方とも苦手なjesterは、残念ながらのめりこめなかったです。

「死に際しての環境」については考えちゃいました。この映画のテーマとはずれちゃってるかもしれませんが。


☆☆1/2でした。


(以下、ネタバレあります・・・・未見の方ご注意ください!
そしてけっこう辛口です・・・この映画、お好きな方はごめんなさいです〜〜  どうぞスルーしてくださいませ!)


リゾート   リゾート   リゾート   リゾート


死を間近にした老女の日々。
病院でなく、自宅で二人の娘が着いていてくれて、夜は専用の看護師が見ていてくれる。

広々とした清潔で上質な寝心地良さそうなベッド。
窓を開けて外の風と光をいれておいてもうるさくない環境。
自分好みにしつらえたインテリアの中で自分が食べたいものを食べて、最愛の家族に囲まれて最期の時を迎える・・・・

病院で管につながれて死んで行く人が多い日本ではなかなか出来ない人生の終わり方です。

自分や周りの人が次第に年をとってきた今日この頃、主人公のアンの最期の日々はかなり理想的な死に方だな〜と思いました。


猫まあ、お金がなくちゃ、ああいう風に看護師を雇ったり出来ないし、自分だけで暮らす大きな家があってこそなんですけどね。

それにしても、看取る二人の娘の金銭負担とか肉体的・精神的な疲労なんかはないみたいなんですね。
昼間も看護師さんがいるのでしょうか。
お掃除とか、オムツ換えとか誰がしているのか、結構気になったりして。



クリスマスさて、映画そのものについては、なんでございますが。

ヴァネッサ・レッドグレーヴとメリル・ストリープについてはさすがです!
いままでに何回も見たことのあるような、メロドラマなんかで使いまわされているようなテーマなんですが、この二人が入ると重さが全然違います。

だども、わしゃあ、大口・クレア・デインズが苦手ですだ・・・
「スター・ダスト」の時も思ったけど、今回は決定打を撃たれました。

かえるみたいに大口なのは仕方ない。仕方ないけど・・・

首を縦や横に小刻みに振らないでセリフをいえんのか!
もう眉間にシワを寄せないでくれ〜

とお願いしながら見てました。(爆)
というか、途中から彼女のアップがつらくて視線をあわせられなかったっす・・・


それじゃあ、ライラをやったメイミー・ガマーがいいかというと、演技力はまあいいとして、いかんせん魅力に欠けていて、やはり親の七光りなのか・・・?と思ってしまう。
いや、彼女がオーデションで受かったので、あとでメリル・ストリープがでることになったという話ですけど、それにしても、これほど重要な役を取れたのは、メリルの娘という話題性があったんじゃないのかな???

この2人に共感を持てないので、まずつまずいちゃいました。


クリスマスそして現在のシーンに戻ると、アンの二人の娘。

長女のコンスタンスはヴァネッサ・レッドグレーヴの娘のナターシャ・リチャードソンがやってます。
ナターシャは結構好きなんですよ。
(「メイド・イン・マンハッタン」ではレイフ・ファインズに振られる役でしたが、その後「上海の伯爵夫人」をやった時には見事レイフと結ばれてた人で、落ち着いた話し方が好きです♪)

でもコンスタンスは話の中ではあまり重要な役ではなく、次女のニナ(トニー・コレット)がいろいろな悩みを抱えて暮らしているのですが、その悩みっちゅうのが・・・・なんとも痛いお人

もう30代後半か40代(?)なのに、仕事もなにがしたいのかわからず、3年暮らした彼氏も結婚するほどの自信はなく、子供が出来ても生んでいいかわからず・・・いらいらして、お姉さまに八つ当たり。

コンスタンスじゃないけど、jesterもニナには共感できず。
「人に八つ当たりしてないで、いい加減大人になって自分の人生にきっちり責任もったらどうなのさ!」と思ってみてました。


海辺のリッチな別荘生活シーンはとても綺麗で良かったし、男優さんは良かったんですけどね〜

ぴかぴか(新しい)まず、ちょい役ですが、ニナの彼氏役のエボン・モス=バクラックが好きなんです。
前に「イルマーレ」でキアヌの弟をやった時も、密かに(キアヌよりいいじゃん・・・)などと思っていたのですが、(あ〜〜!キアヌファンの人、許して〜〜)今回も、なんでニナが迷うのか訳わかりません。
いい人だよ! 結婚したらどうなの!(爆)


それと、パトリック・ウィルソン演じるハリス。
大金持ち一家の使用人の息子として育ち、苦学して医者になった人徳も高い青年です。

ま、その割りには、子供のころからずっと彼だけを思い続け、結婚式の前にやっと告白したライラをあっさり振ったのに、その結婚式で出会ったばかりのアンをスケベな視線でじろじろ見て、「二人の星」とかいってチューを迫ったり、動揺している彼女を速攻で自分の隠れ家などにエスコートしてしまう辺、
真面目そうに見えて実はかなりもてるんでしょう、君は! プレイボーイだね?
・・・と、突っ込みたくなるjesterでしたが、笑顔が可愛かったので許すことにします。
ほんと笑うと可愛いのよね、この人。

「オペラ座の怪人」の頃よりずいぶん老けましたが、役柄としては去年の『試験をすっぽらかして不倫旅行&駆け落ちをすっぽかしてスケボー男』だった「リトル・チルドレン」の時よりはいいキャラクターだったかも。

しかしもうちょっとストイックな役をして欲しいんですよね、彼には。
そういうほうが似合うと思うんだけどな・・・・

最後のほうの傘のシーンでは、クレアが首を細かく振ると、それが伝染したのか彼まで振っていたのが気になりましたが・・・・(殴


ぴかぴか(新しい)あと、ライラの弟役のバディを演じたヒュー・ダンシーも良かったな。
男としてバディはまだまだで、jesterは好きじゃないけど、切ない恋心は若者らしくて可愛いです。

アンはきっとバディの気持ちに気がついていただろうに、それならそれで、体を寄せて踊ったり、腕を組んで散歩したりしないで、態度に出してあげたほうが、彼のためってもんじゃないですかね。
あれはアンが残酷ですわ。



雪全般的に、細かいエピソードがありがちなのに大げさに描かれていたのもあまり好きじゃないです。

一例を挙げると、アンがお料理している時、コニーがお人形に服を着せてくれとせがみ、夫はニナの面倒を見てくれない・・・・
なんてシーンがありましたが、子育てしてれば誰だって経験してます〜
だけど、それでお料理を全部ほったらかして歌を歌いだしたりしないでしょう。
せめてガスの火ぐらい止めたらどうなの、といいたいですわ。
ヒス起こしたくなる気持ちを抑えて、聖徳太子みたいに子供をなだめながらお料理もちゃっちゃとこなしていく。それがこの世の普通のお母さんの毎日でございます。


アンが「運命の男性」だと愛し続けてるハリスの魅力も、役者さんが持っている魅力以上のものは伝わってこず。
出合って見詰め合っただけで男女が至高の恋に陥るなんて、宝くじ並みの確率ですよ。まるで少女の見る夢物語じゃないですか・・・
数十年もずっと思い続けている人との出会いなんだから、もっと丁寧に描いてほしいです!
ここをきっちり描いてくれないと、バディのエピソードが「無駄○○」に思えちゃいます。


だもんで「人生に過ちなんてないのだから」とかの『決め台詞』もありきたりにうそ臭く響いてしまい、それでころりと考えを決めちゃうニナってなんなのよ〜と思ったり。

しかも終わり方もいかにもな「めでたしめでたし」だったので、jester的にはかなりがっかりしました。


ぴかぴか(新しい)とはいえ、最後にでてきたメリル・ストリープはすごかった。

もうタクシーを降りた時点で、どわ〜〜とオーラが。

あのすべてを判ってすべてを包み込む微笑。
「私は多くを望まなかったから」というセリフ。

やはり彼女は素晴らしいです♪


posted by jester at 18:57| Comment(10) | TrackBack(5) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月07日

アメリカン・ギャングスター  AMERICAN GANGSTER

頑固で真面目な男が、孤独に耐えながらこつこつと悪を追い詰めていく・・・

よくあるパターンでありながら、実話ベースのリアルさと脚本の巧妙さ、そして演技達者な役者さんたちのおかげで、飽きさせないエンタティメントに仕上がっておりました♪

☆☆☆☆− でございました!



ぴかぴか(新しい)なんといってもデンゼル・ワシントンでしょう。

「インサイド・マン」では「首の辺がだぶついてる〜!」と文句を垂れましたが、大分しまってすっきり。

ストイックなマフィアという役柄に合わせて搾ったのでしょうか。
貧しい、「善悪」の常識などない世界で育ち、生き抜いてきた男が、手段をかまわず金を手に入れ、家族を幸せにしようと努力する。
「SomebodyかNobodyか」という世界で、頭を使ってのしていく生き様を渋く演じています。

それにしても
「I ain't go nowhere」なんてチンピラぶって2重否定でしゃべってみても、頭のいい弁護士か刑事に見えてしまう・・・
まあその辺を狙ってのキャスティングなんでしょうけどね〜
セリフのニュアンスを伝えていないヘタクソ字幕で鑑賞したらなおさら
「どこがマフィアなの?」と思われる方も多いでしょうが、そういうフランクだからこそ、捜査が難航したというわけなんですね。


猫それに対するラッセル・クロウは全然搾ってません。(爆)
「グラディエイター」などなどの最盛期のきりりとした男らしさと比べると、「プロバンスの贈り物」から相変わらず○○なわけですが、やっぱり上手いんですよね〜(殴パンチ(ファンの方、ごめんなさい!)

本当にこの人作品&役柄を選ぶのが上手いです。
決して安売りしないというか・・・・商売成功の秘訣ですよね。

私生活はだらしないけれど、社会的な正義感は人一倍強い。
そのために、職場でも家庭でも孤立するけれど、そういう場所での繁殖(?)を求めず、とにかく社会的秩序のためにならすべてを投げ打つ。

こういう人間がいないと社会って保っていけないのかもしれません。
私生活では聖人じゃないからこそ、ヒーローのきざな決めせりふに素直に「かっこいい!」と思えるのかも。

しかも法廷では上がり症なくせに、陰ではお勉強もしっかりしてて、司法試験に挑んだり・・・・
外観のカッコよさじゃなくて、内面のカッコよさみたいなもんがにじみ出てる感じでした。


前半では断然フランク役のデンゼルが主役のオーラを発しているわけなんですが、それが次第に変化して、後半二人で話すシーンの
「Then, Frank, you should wait in the line・・・」
の辺では完全にラッセル扮するリッチーが主導権をとっているわけで、それがちゃんと演技だけで伝わってくる、ラッセルのほうがオーラをだしていて人間的にもでかく見えてくる、その分脅したり収賄しようとするフランクはチンピラに見えてくる、っていうのがすごいと思いました。

Amazing Graceが流れる教会前のシーンはしびれました・・・・


ぴかぴか(新しい)脇役も芸達者な俳優さんをそろえていて安心してみてられます。

「堕天使のパスポート」「ラブ・アクチュアリー」「キンキーブーツ」「トゥモーロー・ワールド」「インサイド・マン」とオカマから悪役まで、映画ごとに違った顔を見せてくれるキウェテル・イジョフォーは兄にひたすら従う弟役を好演してますし、リッチーの下で働く麻薬特捜班の面々も良かった♪


クリスマスでも・・・・、二人の人間関係や生活を丁寧に描くのはいいのだけれど、前半は少しテンポが遅かったと思いました。

2時間37分という長さを観客に耐えさせるなら、不要な部分はなるべく削って、脚本のテンポはなるべく上げて欲しい。
(アメリカでは176分バージョンの公開もあるらしいし・・・日本でもそのうちDVDで出るんだろうなあ)


特に日本人から見ると、アフリカン・アメリカンの区別ってつきにくいし、マフィア側も特別捜査班側も地味な人がぞろぞろ出てくるのだから、ちょっとでも寝たらわかりにくくなるのではと、2つ隣の席の人のあくびを見て、余計な心配をしてしまいました・・・。

それと、「バベル」で気分が悪くなった人たち、この映画のチカチカシーンでは大丈夫だったんでしょうかね・・・
かなり光がチカチカするシーンがありました。
これも余計な心配ですが。



猫「That's either one of two things. Either you're somebody, or you ain't nobody.」
なんてセリフにしびれちゃった2時間37分でございました。

しかしエンドロールの後の画面の意味はなんだったんでしょう。
「おめーら、あまいんだよ!」と観客を撃ったような・・・??


posted by jester at 11:22| Comment(14) | TrackBack(10) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月20日

アイ アム レジェンド I am legend

予告編を劇場で見ただけで、全く予備知識なく見に行きました。
だもんで、結構ショック・・・

トイレ行く振りして逃げ出そうかとおもったっす。ダッシュ(走り出すさま)

だけれど、ボブ・マーリィのエピソードに感動したし、勇気をもらった感じで、見たあと元気が出てきました♪(そゆ映画なのか?)

なので、恐かったけど・・・☆☆☆☆でしたわ♪
(☆5つ…一食抜いても ☆4つ…お勧め ☆3つ…価値あり ☆2つ…お暇なら ☆1つ…jesterはだめ)


jesterは全くネタバレなし状態で見たので、これから見る方には予備知識なしで行かれることをおすすめします。

以下できるだけネタバレなしで進めますが、特に未見の方は少しでもわかっちゃうと面白さが半減しちゃうのでご注意くださいまし。




クリスマス  クリスマス  クリスマス  クリスマス  クリスマス  



ええと、予告編を見る限り、アルマゲドン後のロビンソン・クルーソーみたいな話なのかと思ってました。(爆)

だもんで途中、犬のサムを追いかけて地下の暗がりに入った辺で、
「ええええ?そういう話だったの??」と腰が浮き、思わず手で目を覆い、指の間から薄目で見る羽目に。(かっこわりい)

こういうのは苦手なんです!あせあせ(飛び散る汗)

それからは「山手線だと思って乗ったら実はジェットコースター」でございました。しどいよ・・・たらーっ(汗)

普段こういう系の映画を避けてるのでショックもより大きく・・・
(もしかしたらこういう映画大好き!っていう方にはそれほどショックな展開じゃなかったのかもしれませんが。)


しかし廃墟となったNYの街並みはすごかったなあ・・・

車がいっぱい止まったままになっている無人の5番街を鹿の群れが走っていたりして・・・・
しかもあの猛獣まで・・・・、動物園から抜け出して来たのかしら。(爆)


クリスマス前半の、ネヴィルとサムとの暮らしぶりが良かった♪
犬好きにはたまらないでしょうね〜♪

野菜を食べないサムをしかったり、お風呂に入れたり、また過去がフラッシュバックしてぼんやりしているネヴィルを心配そうに見るサムの目つきが可愛くて・・・・

猫派のjesterですが、過酷な環境で生き残るにはシェパードのほうがうちのデブ猫より確かに頼りになるかも知れん・・・・と思いましたわ。
猫ロッタ、ごめん。あんたも実験用のネズミを獲ったりはしてくれるよね。)


クリスマスほとんど80%は彼の独り舞台だったウィル・スミスは、得意のウルウル目が良かった。

なので、お決まりの(?)筋肉もりもりシーンも気にならず。
途中耳がやけにとがって見えて、「もしや彼はエイリアンなのでウィルス感染とかしない???」(殴パンチ という疑いも密かに抱きましたが・・・・

寂しい彼がマネキンに名前を付けて会話するところやサムを抱いて歌を歌ってやるところは泣けました。

聞けば、「しあわせの力」では男の子がそうだったけど、今度は娘役のあの女の子が彼の子供だとか。

すっかり善き父親役が定着してました。


クリスマスあと、最初に出てた薬の開発者、エマ・トンプソンでした?
最後エンドロールで目を凝らしてたけど、見つけられなかったわ。

(追記:IMDbのキャストには載ってなかったけど、レビューに「Cameo by Emma Thompson is truly amusing」って書いてあったから、やっぱりあれはエマだったのね!)


アイ・アム・レジェンド
アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫 NV マ 6-5)まあ細かく考えると、いろいろアナもあるかな、というストーリーではありましたが、結構楽しんでみました。

見終わったあと、あれ?と思ったら、この原作って昔読んだことありました。パンチ

確か昔「地球最後の男」とかっていう題でした。
今は翻訳が新しくなって、題も変わって出版されているんですね〜

本を読んだ時はすごく面白くてラストにすごくショックを受けたことだけおぼえているんだけど、映画とは違うラストだった気がします。

もう一回読んでみようと思ってますだ。




クリスマスさて、冒頭に書いた、娘に「ボブ・マーリィにちなんで名前をつけた」ネヴィルがボブのことを話すエピソード。黒ハート

「細菌学者(自分)が信じてるみたいに、ボブ・マーリィは、愛と歌で世界をよくできるって信じてたんだ」

「コンサートの3日前に、彼は鉄砲で撃たれた。でもコンサートにはちゃんと出演した。」

「『どうしてそんな体で出演するの?』と聞かれて、『悪いことをしようとしているやつらは休むことがない。どうして僕が休めるんだ?』 と答えたんだ」


なんか、このさらっと語られたエピソードにjesterはびびっと来てしまいました。
(なんしろ単純ですから。)

そっか〜〜 世の中を良くできるって信じてていいんだ! 皆でそう信じてれば、本当に世の中良くなるかも?

なんてね。くくく。パンチパンチパンチ


なので、見終わったあと、何となく足取り軽くなり、家に帰ってボブ・マーリィのCDを捜して聞いたりしております♪



(でもね、ほんとにああいう映画は苦手ですだ。たらーっ(汗)
もしまた見るなら所々目をつぶってしまうでしょう。
肩が凝りました・・・・)
posted by jester at 16:58| Comment(8) | TrackBack(2) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月06日

ウェイトレス 〜おいしい人生のつくりかた WAITRESS

「なんか『心温まる』映画をみたい」という、downな精神状態をうかがわせるコンセプト(汗)で映画を選びました。

「ここに幸あり」とどっちにしようかな〜?と思いつつ、邦題が気に食わないし、恵比寿より日比谷のほうが行きやすい(爆)ということで選んだのが、『ハートフル・ストーリー』が宣伝文句の「WAITRESS (ウェイトレス 〜おいしい人生のつくりかた)」でございました。

jester的には☆☆☆でした。

(昔やっていて自然消滅し、また突然復活した☆評価ですが、未見の作品でネタバレしたくない時、他の方のレビューを読むのに結構☆のところだけ見て「この人が☆☆☆☆☆なら見てみよう」なんて考えているときがあるので、自分もまたやってみようと思い立ちました。
☆5つ…傑作!一食抜いても ☆4つ…お勧めです! ☆3つ…価値あり ☆2つ…お暇なら ☆1つ…jesterはだめ でございます)

しかし見終わったあと、個人的には・・・なんだか落ち込んだのだ。
なんでだろう・・・・?



平凡な田舎町のウエイトレス、ジェンナ(ケリー・ラッセル)は、パイ作りが上手。
でも結婚後に態度が変わった夫アール(ジェレミー・シスト)から日常的に暴力を受けてびくびく生活し、逃げ出そうとして準備をしている。
けれど、アールの子を妊娠してしまったことがわかり・・・という筋立て。

たいていの人がラストが推察できるだろうという定番の話つくりで、あとは細かいエピソードがどのくらい生きているかが勝負の脚本です。


小雨「ジェンナ、何であなたは自分の思ったことを言わないの〜〜?」と映画を見てるほとんどの時間、とってもいらいらする展開・・・・。
DVがあって暴力が恐いし、一人で生きていく自信がないし・・・なのだろうけど。

とにかく、夫のアールの横暴がエスカレートすればするほど、鸚鵡返しに相手の言ってほしいことを繰り返すだけのジェンナに、「それじゃ駄目じゃんか!」といいたくなる。

そも、人間関係とは与えられるものではなく、築いていくもの。
ぶつかって摩擦して疲れながらも少しずつお互い成長するわけで。
アールの愛はとっても幼児的な自己愛がほとんどだけれど、それを結婚生活の過程で育てていかなくちゃいけないのに、ジェンナは逃げてるのよね。
ま、時と場合によっては逃げることも必要だけど・・・というか、ほとんどは「逃げるが勝ち」が現実かもしれないけれど、結婚とか、自分が真剣に生きてる場所では勇気を持って立ち向かわなくちゃいけない時もあるのに。
結婚がゴールイン、夫が幸せにしてくれるって単純に考えてたんだろうなあ・・・

ま、ここで観客がいらいらすればするほど、その後のジェンナの変化に期待が増すというところなんで、これもひとつの脚本家の計算で、まさにその思惑にはまっているわけなのでありますが。


クリスマスともすればず〜〜んと重くなりそうなシュチュエーションだけど、セリフ運びの軽妙さと、個性的な脇役のコミカルな演技に救われてます。

お砂糖が少なくとも1キロは入っていそうで(爆)見るからに甘そうな、時々は毒々しい色の「アメリカン・パイ」は、食べたいとは思わなかったけど。
「駄目夫から逃げ出したいパイ」とか、その時の気分に合わせて題をつけた創作パイをつくる過程を想像してるのが愉快でした。


ぴかぴか(新しい)ウエイトレス仲間のドーンに迫る、一見気が弱そうでじつは手ごわいストーカーのオーギーは気持ち悪くて笑えた!
(この人、オーシャンズ11シリーズに出ていた人でした)

あと、店のオーナーのへそまがり爺さん、オールド・ジョーは、とってもステレオタイプな「天使」だけど、出てくると安心します。


ウエイトレス仲間のドーン役、そして監督でもあるエイドリアン・シェリー・・・・。
ひょうきんな持ち味が、女性版ウッディ・アレンかな?と思っていたのですが・・・
エンドクレジットで「エイドリアンへ」ってでてたので、あれ?と思ったら、この作品を撮った後に、事故でお亡くなりになったそうです。
(ご冥福をお祈りします・・・)

ぴかぴか(新しい)ジェンナのW不倫相手、ポマター先生をやったネイザン・フィリオンは結構つぼでした。

話し方とか立派な鼻(?)、優柔不断でおどおどした態度や物腰の柔らかさが、なんとなく、どことなく、コメディにでてる時のディビッド・ウエナムを思い起こさせる気がjester的にはいたしました。



クリスマスそれと、ヒロインのケリー・ラッセル、キーラ・ナイトレーとダイアン・レインを混ぜて、ペコちゃん焼き(つまり丸顔ってこと?)にした感じだけど、どっかでみたな・・・と思ってたら、MI;3に出てたのね!!
あの、最初に死んじゃう、トムクルの教え子スパイ・・・
ジョナサンばかりみてたし、汚れてたので気がつかなかったけど、DVDで確認したら確かに彼女でした。
赤ちゃんを産んだ瞬間から5分間の彼女の演技にこの映画のすべての意味がこめられてると言えるほど熱演してました。
彼女の目の光・・・あすこは泣けたわ・・・。



猫で、家に帰ってから、『ハートフル・ストーリー』なはずなのになんで見たあと落ち込んだんだろう、って考えてみた。

(「レミーのおいしいレストラン」とか「幸せのレシピ」みたいなあまりにアメリカ的なまとめ方にちょっとがっかりしたっていうのもあったけど。)

もともと下向きな精神状態だったせいか、なんかジェンナに現実の自分が透けて見えて・・・・

「自分のいいたいこと」より、「人がいわれたいこと」を、言うジェイク。
それでその場を救うつもりで、実は現実をのがれている。
結果的にはその『逃げ』で自分を追い込んでしまうのがわかっているのに・・・

『言う時は勇気を持って言わなくちゃ』 

言い古されたメッセージなのに、それが今更ちくちくと痛くて。たらーっ(汗)


ま、おくびょうもんにはその痛みも薬になっていいのかな、ということで、☆☆☆でした。

posted by jester at 10:10| Comment(6) | TrackBack(2) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月02日

アフター・ウエディング Efter brylluppet

2007年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたこと、マッツ・ミケルセンが出ていること、デンマーク映画・・・
ぐらいの予備知識で見に行ったら、どこかで見たような風景・・・・。

黒い車体に黄色い屋根のアンバサダータクシー。

映画はインドのスラム街から始まりました。

しかもjesterが昔住んでいたことのある都市の・・・・(ラストでドビーガードという洗濯場が出てきてわかりました。)
Oh-lala〜 (「・・・なつかしい」と素直にいえないが・・・)

マッツふんするヤコブは、スラムで食料を子供に配ったり、学校で教えたりするボランティア。

なんとこれは、jesterの娘がやっていたボランティアと全く同じでした。

娘はクラスメートたちと定期的にスラムに行って、自分が作ってきた食料を配り、英語や数学を子供たちに教えるボランティアを、小学校から中学にかけてやっていました。

だもんで、しょっぱなから、非常に親近感を持ち、物語に引き込まれてしまったjesterでございます。


さて、ストーリーはヤコブがデンマークへ、孤児院を運営する資金調達のため帰国するところから展開しだします。

交渉相手のヨルゲンは「まあ、金はあまってるし、興味はないけど出してやろうか」という資産家で、傲慢な態度にみえます。

これも、ボランティアで資金調達をやっていたjesterにはちくちくくる思い出を呼び起こしました。

当時かの地で、脳性麻痺やダウン症児のための施設のボランティアをjesterはしてました。
そして資金を集める仕事のお手伝いもいろいろしていましたが、こういう傲慢な態度の企業トップは時々いました。

とくに自分で起業して富を築いたような人の中には、自信と傲慢さに満ちている人がいます。
金さえあればなんでもできる、まずは金だ!というタイプ。
自分だけが正しいと信じ、人の意見は聞かず、口だけはわかったようなことを言うけれど、現場の痛みはわかっていないやつ。

それを思い出し、「あ〜〜こういうひと、いるよね〜」とヨルゲンには反感をもってしまいました。


ヨルゲンは当初と話を変えて、交渉を渋りだし、「ゆっくり考えるから娘の結婚式に来い」と言い出す。
しぶしぶ出かけたヨルゲンの娘、アナの結婚式で、ヤコブが出あったのは、昔の恋人、ヘレネだった・・・・


この辺から、話は急展開を見せます。

画面いっぱいの目や口元の大アップが続き、登場人物たちは大音響で怒鳴りあい、ヨルゲンの本心が見えないまま話は続き・・・・

そしてヨルゲンの告白。

「君は私の 昼であり 夜であり 海であり 山だった」・・・・

この辺と、アナがヤコブに子供のころのアルバムを見せるシーンは涙をそそりました。


48歳のヨルゲンのとった行動は、見方によっては非常に自己中心的だけれど、真摯な愛に貫かれていてヤコブを動かします。


ヤコブに感情移入しきって中盤まで見ていて、後半はヨルゲンに感情移入してみました。

完璧な人間は出てきません。
しがらみや後悔を引きずりつつ、迷い、悩み、傷つきつつ、それでも前をみて歩いている人々。

見終わったあと、いろいろなことを考えさせてくれる映画でした。



ヘレネ役のSidse Babett Knudsenさんが存在感のあるいい女優でした。

2007wed.jpgそしてマッツ・ミケルセン、ちょっと陰があるけれど、味わいのある男性を演じていて好感がもてます。
(あの視線に、きっとマッツファンのDDさんならずともノックダウンされる人続出だろうな〜と思ってましただ♪)

「キング・アーサー」のトリスタン役で始めて彼を見、「しあわせな孤独」「カジノロワイヤル」と見てきましたが、今回のヤコブの役は素晴らしかったと思いました。
最初と最後彼で終わるのだから、彼が主役、ですよね。
(実際はヨルゲンが陰の主役とも思いますが)

それとヨルゲンの住んでいたお屋敷、すごかったな〜。
部屋がつながっていて、両側にドアがあって、ヨーロッパでみた昔のお城そっくり。
絵や動物の首の剥製がたくさん掛かっていて、貴族か王族の住まいのよう。
もしかして本当にそうなのかも。


しかし・・なんか字幕がよろしくなかった気がしたのですが・・・
もともとのセリフもあんなものなんでしょうか?
デンマーク語、全然わからないのでつらかった。
(片言でもわかる言語だと、感情のノリが違います・・・)



インドでヤコブを待つ少年、プラモドの大きな瞳が印象的。

こんな映画をきっかけに、遠い地の貧困とその底辺にあえぐ子供たちに心を馳せる人がすこしでも多くなるといいな、などとも、jester的には思ってしまいましたですよ。
posted by jester at 09:52| Comment(14) | TrackBack(6) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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