2010年06月18日

見て来ました〜 「ザ・ロード」

下の記事で、いつ見られるんだ〜〜と騒いでいた、「The Road」(ザ・ロード)昨日試写会で見て来ました。

感想を冷静にいうと、原作に忠実に出来ていたな、という感じです。

ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)
ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)
原作は現代文学の巨匠といわれるコーマック・マッカーシーのピュリッツァー賞受賞作。

最近文庫本になったのですね〜

原作を読んで、目が腫れるほど泣いちゃった話は以前こちらに書きました。

それに主役がわが背の君、Viggoですから、試写会の葉書を書く筆にも気合がこもっており、見事何枚か(実は二桁)あたりました。



『心に火はあるの?』

絶望だけが支配する世界で、親子がよりそってお互いささえながら人間的に成長していく姿。

4512_6726238393.jpg子どもがいるからこそ、強くなれる。
愛するものがいるからこそどんな時でもこころをまっすぐにして歩いていける。

守っているようで、実は守られている。

人間ってこういうものなんだよな〜〜


父の日にふさわしい(いや、公開は父の日の一週間先ですが)感動作でございました。


少年役のコディ・スミット=マクフィー君は素晴らしい!
それに母親役のシャーリーズ・セロンに面影が似ております。

ちょい役でサラ・コナー・クロニクルにターミネーター役で出ていた人(誰だよ)とか、ガイ・ピアーズなんかがでてます。



さて、以下はViggoファンなわたくしの曇った目で感じられた映画に関係ないぼやきですので、スルーなさることを強くお勧めいたしまする

(なら書くな〜〜)



しょっぱなのヒダルゴすりすり(馬の種類がちがいます)とか、滝壷飛び込み!海飛び込み!などなど、サービスショットも多々ございます。

モルドールを思わせる荒野や、リング(指輪)を奈落の底に落とそうとする、Ringersにささげたシーンすらあり。

(ちがうです。いい加減にしなさい。・・・でも連想しちゃう)

野伏ならでは(だから)の汚れ具合も、妻や子への愛に満ちた視線も、うっとり。


・・・・・

でも、回想シーンでシャーリーズ・セロンばかり映るのは何でなんだ〜〜〜!!


そりゃあ、父親が母親を回想してるんだから当然でしょうよ。


いや〜〜確かにそうなんですけどね。

音楽会で妻にそっとやらしいことしたり(爆)お日様をあびて昼寝・・・・

そこで、もうちょっとカメラを動かして、シャーリーズじゃなくて、ヴィゴのほうを撮ってくれ!! 

汚れてない分も見せてくれ!

というファンの熱い波動が会場内から立ち起こり、嵐になっていくのが感じられましたよ。
ハイ。

(jesterはヴィゴファンに囲まれて見たので、より強く感じられたのかも)

ま、jesterが一番その波動を ごごごご と発していたことは否定しません。


とぶつぶついいながら、また今日、もう一回試写会にいってしまうわたくしなのでした。


26日に公開です♪

posted by jester at 10:51| Comment(6) | TrackBack(2) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月01日

ラブリーボーン (THE LOVELY BONES)

この映画をこれから絶対ご覧になると心に決めてる方は、以下をスルーしてくださいませ。


jesterはこの映画、だめでした。

『14歳で殺されてしまった少女が、残された家族や友人たちが立ち直っていく姿を天国から見守り続けるファンタジックな感動ドラマ。全世界30か国以上で1,000万部以上を売り上げた原作を、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮、『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンが監督という豪華布陣で映像化。』(yahoo映画より)

と売り込み文句もキラビやかなんですけどね〜

『ファンタジックな感動ドラマ』って、違うじゃん・・・・・


以下、酷評しています(汗)


『つぐない』のシアーシャ・ローナンが少し成長して、『赤毛のアン』のミーガン・フォローズを思わすような外観になってました。
(ヒロスエにもちょっと似てるかも)
こういう少し陰のあるような役どころが上手いです。

そのお父さんがマーク・ウオールバーグ、お母さんがレイチェル・ワイズ、と豪華な脇役陣。

スーザン・サランドンがおばあちゃんで、まるで「奥様は魔女」のおばあちゃんみたいなお化粧といでたちで登場しますが、出てくるだけ。 使い方、下手すぎじゃないですか・・・・

スタンリー・トゥッチにいたっては・・・・素晴らしい演技だったのですが・・・・だからこそ気持ち悪くてかわいそうでした・・・・・
(結構好きなのに・・・・)


PJ(ピーター・ジャクソン監督)はjesterにとって『気分は家族』みたいなもんです(爆)。

ダイエットして痩せたねといっては喜び、「AVATAR」みたら「きっとPJは口惜しかっただろうね」と(勝手に)同情し・・・・

そのぐらいLOTR(映画、指輪物語3部作)にはいろいろお世話になりました。
その頃できたお友達とはいまだに仲良くしてもらっていて、つい先日も会っておしゃべりし、
「ラブリーボーンはどうなんだろうねえ〜」
なんていっていたので、早速見てきたのですが。

結論から申しますと、最後まで見るのが苦痛でした。


彼がブレイク以前に作った「乙女の祈り」に通じるような残酷なシーンとファンタジーが入り混じる内容で、すごくPJ臭いものだったけれど、結局何が言いたかったのかよくわからず。

これからはPJブランドというだけでは見ないぞ〜〜と思いました。

(PJ、ファン一人減ったかもよ。)

なので星はなし。(きっぱり)


****以下、ネタバレありで、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****




ネタバレが嫌いなので、見る前に人のレビューは読まない主義です。
なので予告編などで見たぐらいの知識で本編を見たのですが、これって「少女を中心とした女性連続殺人鬼とその被害者」の話なんですね。

(ああ、そうわかっていたら見なかったかもしれないのに。)

なんか『死んでしまった少女が、残された家族か誰かを救おうと、霊感の強い人とかを使ったり、必死で伝えようとして、事件を解決に導く』みたいなストーリーなのかな〜 と漠然と思っていたのですが、全然違いました。

明るくて、カメラで写真をとりまくったり、とっさの機転で弟を助けたり、片思いの彼を見つめたり、目をきらきらさせてる少女の姿を生き生き撮れば撮るほど、殺人鬼のダークさが目立つというもの。
その辺は、上手いといえば言えるかも。

罠として作った地下室も、あんな見渡しのいい場所に?とは思うけれど、子どもを誘い込むには絶好の罠です。

しかし、あんなに賢そうで敏感な少女が犯人についていくだろうか?
jesterもほんとに小さかった頃、ああいうのの一歩手前だったのではないかという経験がありますが、なんとなく嫌な予感がして逃げました。
どんなに巧妙に羊の皮をかぶっていても、狼の匂いは隠せないものです。
子どもは子どもなりに、そんな匂いを嗅ぎ付けるもの。


その上、殺人鬼が、狙いをつけて、計画して、準備して・・・・の辺の作り方が、めちゃくちゃ丁寧に描かれていて、盛り上げ方が『PJ臭い』んだけど、くどくて辟易。

『キングコング』の島の人たちの描写もそうだったし、『LOTR』のときのオークとかウルクハイとかジャガイモ君、沼地の描写もそうでした。
わたくし、この辺の『恐怖に関するPJのこだわり』が苦手みたいです。
それがこの映画ではかなり強調されている気がしました。

最後のほうの水中や沼地に沈む少女の死体とか土に埋められた女性の死体とかがたくさん連続してうつるシーンでも、ため息。
「PJ、君もこういうのが好きだよね〜」といいながら目を閉じていました。
悪趣味です。

残酷な殺人シーンやらレイプシーンがないとしても、血だらけの浴室とかナイフとかでもう充分痛いのです。
jesterにとって、女性にとって、女の子の親にとって、これほど見たくないものも他にないほど。

その痛みはたとえ映画だとしても決して味わいたくないけど、そうとは知らずに見始めてしまったので、せめて結末に救いがあるのならいいのですけれど・・・・(汗)


同じような連続殺人鬼もので、犯人も捕まらず、救いのないというと、映画『ゾディアック』を思い出しますが、あれのほうが犯人を追い詰めていく記者の真摯な気持ちに、伝わってくるものがあったのです。


ファンタジーな天国シーンは乙女チックで甘くて綺麗なんだけど、それがスローモーションで繰り返されると、飽きてくるし、テンポが悪すぎて、いらいら。
それでもそれがなにか意味があるのかというと、そうでもないしね。
「あなたの死生観はわかったから、だからなんなの?」と聞きたくなるが、この辺もあいまいなまま。

どんなに惨く汚い死に方をしても、死んだ少女たちは天国では幸せに暮らしている、とでもいいたかったのかしら。
それもちと違和感があります。


父親(マーク・ウオールバーグ)は「娘を愛してる!!!」という割りに、苦悩の表現がガラス瓶を割ったり、表面的な演技ばかりで、実際に娘を奪われた親の胸の痛みとして伝わってこなかったです。
(そんなものは伝わりたくないですが)

証拠もなく暴走するところでは、はらはらというよりも、だめでしょうそれじゃ親として、とたしなめたくなる。
あの髪型は似合わないし。

母親(レイチェル・ワイズ)にいたっては、苦しくなったらさっさと残った幼い子どもや家族をすてて、自分探し(?)に林檎もぎにいっちゃう。
そんな人がいるかどうかは別として、それで立ち直るなんて、共感できません。

サランドンばあちゃんは登場からして意味ありげなのに、家事音痴で、酒飲みで、その他はなんだかよくわからない厚化粧の人って感じでおわったし。

妹は家族の中では健闘していたけど、最初姉なのかと思ってました。だって年上に見えたよ?

霊感少女は最初のモノローグからして、もっと重要な役なのかと思ったけど、あれ? それだけ?って肩透かし。

初恋の人も、眺めてるだけだったのが、突然ロッカーの陰でキス?
はしょりすぎではないかしら。
だってこれが少女の未練として残るわけなんだから。


とにかくどの人物も半端な描きかたで、物足りない。
思わせぶりな伏線ははりまくって、全部はずして、物語の展開が最後まで読めないのはいいとして、ラストになっても終わってもPJの意図が読めなかったです・・・・・・


しかも最後のあれはなんなの??

ツララがキラリ、のシーンで、まさか「天罰でツララが刺さって死にました」かと焦ったら、まあそれよりはひねってあったけど、それにしてもほぼ同じでは・・・・・(汗)


というわけで、強烈に途中で席を蹴って立ちたくなりつつ、我慢に我慢を重ねて最後まで見て、やっと終わって喜んでいたら、エンドクレジットが長すぎで、気味の悪いボーカルだの、やたら甘い音楽がでれでれとかかり、トイレに行きたいという個人的事情もあいまって、
「すこしはAVATARのすっきりしたエンドクレジットを見習え!」とわめきたくなりました・・・・・


お母さんが最初はカミュなんかをベッドで読んでいたのに、だんだんに育児書とか料理本がベッドサイドに詰まれるようになるところとか、途中のPJがカメオ出演して(DEPのシーンで、カメラを抱えてものすごく目立ってました)るのを探して喜んだり、凝ったドールハウスなどの小物やら、死後の世界の描写で好きだなと思うシーンもあったけど、詳しく思い出せば思い出すほどに、突っ込みどころ満載過ぎて、腹が立つので、この辺で本日は強制終了いたします。

映画でも、その他のなんでも、「いいところ・美しいところ・共感できるところを探そう」という主義のjesterなのだけれど、これはほとんどだめでしたわ・・・・・

なのに書いたのは、ひとえにPJへの愛ゆえでございます。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます&ごめんなさいね。

あなたが今日、楽しく過ごされることを祈ってます。(殴


posted by jester at 16:26| Comment(19) | TrackBack(10) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月09日

ラースと、その彼女 LARS AND THE REAL GIRL

遅ればせながら明けましておめでとうございます♪ 

今年もぽちぽちと本音で書いていきますので、お付き合いのほど、よろしくお願いします・・・あせあせ(飛び散る汗)

さて、本来なら去年の最後のレビューを飾るはずだった「LARS AND THE REAL GIRL (ラースと、その彼女)」なんですけど、ずれ込んで今頃書いておりまする。

329674view005.jpg


『インターネットで注文した等身大のリアルドールとの恋愛関係に没頭する青年と、彼を取り巻く町の人々の人間模様が展開する』っていう新しい発想の映画です。

リアルドールというのは、昔の言葉ではダッ○ワイフ。(オランダの奥様方、ごめんなさい。パンチ

予告編でみた時は一瞬オタク系の男性の話なのかと思いました。
「舞妓HAAAAAN!」みたいな・・・
jesterにはちと理解不能の男性心理をお笑いで包んだという感じのコメディなのかなと・・・・あせあせ(飛び散る汗)

でも予想に反して、不思議な味わいの余韻がある、ハートウオーミングなストーリーでした。

アメリカの片田舎の話ですけれど、ヨーロッパ映画みたいな繊細さがあった気がします。

精神的に病んだ人(=普通とは違う、異分子)を周囲がどう受け止め、どう接していくのかが、とても人間的に暖かく描かれて、見終わったあとほのぼの。

ほのぼの好きjesterのお好み度は ☆☆☆☆☆- でございました♪


『君に読む物語』の頃よりは少しお太りになったライアン・ゴズリングが、繊細で優しく内気な青年役にピッタリ。
テディベアに心臓マッサージするシーンなんか、ほんとに可愛らしくて。
この役、少しでも不潔さや危険さを感じさせちゃだめだと思うのですが、彼は本当にいい意味で人畜無害な感じで、攻撃性を感じさせず、傷つきやすそうで、母性本能をくすぐるものがありました。


猫そして最初の登場シーンでは、いつもの声と演技で「おせっかいなしつこい女性」に見えたエミリー・モーティマーですが(殴)、これはもうけ役でしたね〜
破顔の笑いが魅力的。

しかし彼女はいつも「同じ人間が演じてる」ように見えちゃうのが玉に瑕じゃないかとおもうのですが。
今回も、「Dear フランキー」のお母さんが再婚したのね、って思っちゃいました。
まあ、モーガン・フリーマンもそうだし(爆)安心してみてられたからいいですけれど。


ぴかぴか(新しい)あと、落ち着いた女医さん役のパトリシア・クラークソンが良かった!
孤独な影がありつつ、無表情な顔の下に隠れた人間への信頼感があふれている感じで、こんなホームドクターがほしいです。ハイ。

そのほか、ラースのお兄さん(どっちかというと、ライアンより若く見えたけど)のガス役のポール・シュナイダーなど、脇役も演技達者な俳優さんがそろっております。

優しい旋律の音楽も癒されましたるんるん


****以下、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


ただ受け入れ、つきあい、見守り、自分で答を見つけるまでそばにいてあげる。

それって子育てに通じるものがあります。

あの街の人は、ラースの親でもないのに、少年時代で発達段階を踏み外してしまったラースの心を、辛抱強く育ててあげたんですよね。
なんというご近所の底力黒ハート

周囲がこうすれば、ちょっと変わり者の子どもだって、自分の道を見つけてちゃんと歩けるようになるのに、というお手本だったような気もしてしまった。

おかしいものをおかしいと指摘する勇気より、おかしいものでもそのまま受け入れて自由にしてあげるほうがずっと大きな勇気が必要で大人な事なんですよね。


雪 星5つにマイナスをつけた要因は、
「優しくていい人ばっかり住んでる、こんな街に住みたいな」と思った後に、
「・・・でもあるはずないよね、こんなところ・・・」とひねくれもの猫に思わせてしまうこと。

よほど精神的にも時間的にも経済的にも余裕のある人たちが住んでいるところじゃないと、こんな風には出来ないでしょう。

(そう思う自分がある意味悲しいが、楽天的では人後に落ちない自分ですらそう思ってしまうのだから、いわんやネガティブ思考の人をや、でございます。)

それが監督の
「こんな街があったらいい」
という願いを反映させているならいるで、少しは人間のダークな部分も描いてくださらないと、メッセージは伝わるんだけど、結局はリアリティのないただの夢話に終わってしまいます。

ラースの癒しの過程が丁寧に描かれてリアルなだけに、周囲の描き方の浅さが気になったと申しましょうか。

大人の男のごっこ遊びに周りが付き合うにしても、あまりに全員が真剣にやりすぎている部分があって、
「ビアンカにはビアンカの人生があるのよ!」
と車で夜ビアンカを連れ出す年輩の女性の行動などは、ちょっと大げさすぎてうなずけない部分も。


リゾート前編を通じて嫌な思いを感じずに見られたのがとても嬉しかったのでした。

ボーリング場なんかのシーンで、いぢわるされるんじゃないかとどきどきしたけど、それもなくて。

職場でも病院でもERでも、みんなそれはそれは物分りが宜しく、優しくて。

ま、天邪鬼jesterにはその辺が、嬉しいんだけど少しだけ物足りなかったといえばいえるかもしれません。
(うらやましかったともいえる!)


でも年をくくるのにふさわしい暖かい映画でした・・・


(だから、もう年明けたってば!!!パンチ パンチ パンチ


posted by jester at 12:16| Comment(9) | TrackBack(4) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月06日

レッド・クリフ

三国志、というと大昔に吉川英治の小説をとても楽しんで読んだことがあったのですが、もう詳細は記憶のかなたにぼおっと遠ざかっておりまして、映画を見る前に読み返したいなあ〜 せめて「赤壁の戦い」の辺だけでも、と思ってましたが、それもかなわず・・・

で、ほとんど白紙状態で見たのですが、それが良かったと思います。
『ほとんど白紙状態』でも劉備とか曹操とか孔明の印象が違うやんけ・・・と思ったのですから、多分読み返してから見たら、がっかりする部分が多かったかもしれません。

最初はじまって、日本語が流れてきたのにはびっくり!!
もしかして私は間違えて吹き替え版を見てしまったのでは、うぎゃあああ! と思い、最初にセリフが流れてくるまで、どきどきでした。
しかも鳥が飛んできたりしてセリフがないシーンが続き、ほんとはらはらさせられました。
(でもちゃんと字幕版だったのでよかったです。吹き替え版だったら早々に出ていたと思う・・・トニーの声が聞けないなんて!!)

あれは日本語版だけの特典映像(?)なんでしょうか?
なんかNHKの大河ドラマを見てるみたいな気分になりました。
あんな説明、はっきり言っていらないのではないかしら? 
三国志や中国の歴史を全く知らない人は、あんな簡単な説明を見たってあの複雑な話の理解が進むとは思えず・・・
中国語版でもあの映像があるというなら、せめてそっちを見たかったなあ・・・

とはいえ結構楽しんで見られたので、jesterのお好み度は ☆☆☆+ でした。


三国志っていうと、もっと人間と人間との駆け引きやら、善き者が裏切り、昔の友が敵になる・・という哀切が描かれるというイメージでしたが、今回の映画ではかなりその辺は省いて、戦闘シーンを多くし、英雄を活躍させ、誰にでもわかりやすい勧善懲悪ものになっておりました。

最近はこういうの多いです・・・ (大衆が派手で刺激的な戦闘シーンを望んでいるっていうことなんでしょうか。)
ま、戦闘シーンにしても最近のものにしてはあまり血が飛び散らず、頭がどさりとか腕が飛ぶとか『300』的な痛い演出じゃなかったから、流血シーン苦手なjesterでも結構我慢して見られましたが・・・


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****



でも「八卦の陣」が実写で見られたのには感動しました。
孫尚香が敵を土ぼこりの中に誘い込み、そしてとっかとして現れたあの亀の甲羅のような陣の中に引き釣り込む。
鳥瞰図でみた戦場っていうと、『アレキサンダー』のガウガメラの戦いがありますけれど、個人的にはこちらのほうが変化が面白くて好きでした。
でももっと「多勢に無勢で完全に劣勢だったけど、この陣のおかげで勝てた!」とはっきりわかる演出でもよかったかも。
なんかすごく味方が優勢にみえて、もう敵は全滅じゃろうと思ってみていると、まだまだ敵がうじゃうじゃ沸いて出てきて戦闘が延々と続くので、あれ? まだいたの? そんなに大軍だったの? と思っちゃいました。


ぴかぴか(新しい)『インファナル・アフェアーズ』にでていたフー・ジュン(趙雲)が阿斗(劉備の子)を救出するシーンがはじめに出てきますが、あの辺も、ありえんだろうと思いつつも、見せてくれます。
趙雲はその後の戦闘シーンでも馬上で飛んで来た槍を引っつかんだり、「そりゃあ、ありえんだろう!」連発の大活躍。(爆)
笑い顔は可愛いし、かなりおいしい役どころでした。


戦闘シーンを見ているといちいちLOTRと比べたがるのは我ながらほとんどもう病気・・・ですね。
いい加減やめなくてはと思いつつも、いつのまにか隊列の組み方とかね、馬を走らせるシーンでは「お前はエオメルか!」「とするとあなたはエオウィン姫?それともアルウエン?」「あ!ギムリが!」などとぶつぶついっていました。(汗)


猫さて、キャスティングについてなんですが・・・

トニーが!と大騒ぎしていたjesterですが、この映画って、確か最初は周喩はチョウ・ユンファで、諸葛亮孔明がトニー・レオンというキャスティングだったのですよね〜
それが変わって、諸葛亮孔明が金城武と聞いた時は、かなりショックでした。

だって孔明って神がかり的な大天才ってイメージですもん。
頭がスーパーコンピューターの1000万倍早く動く、みたいな・・・・
それがトニーならまだしも、金城武・・・うぬぬ。
金城武は、私から見るとやっぱりどう考えても可愛い子犬って感じなんですが・・・・
まだアンディ・ラウとかのほうが良かったかも?なんて思ってました。

でもま、その辺覚悟して行ったので(爆)実際に映画を見たときはそれほどショックじゃなかったです。
金城武は愛嬌があって、それはそれでほっとできました。アンディ・ラウじゃ、バチバチ緊張感が漂っちゃって、ああはいきませんね。

ぴかぴか(新しい)トニーは落ち着いていて知性と洞察力を感じさせ、演技の文句はもちろんないですけど、脚本的に「演習を中止して少年の笛を聞いて調音したり、馬のお産に走っていったり、軍師がはるばる来ているのにずっとお琴を弾いてたり、奥さんといちゃいちゃしたり」というのがやけに強調されてて、周喩のキャラクターとしては・・・微妙。

狙いはわかるんだけど、ちょっとやりすぎじゃないかなあ・・・ 
優れた軍師であり、兵士思いで愛国心厚く、しかも悲劇的に若死にするヒーローというイメージとは少々違うんじゃないの?なんて思いました。


それから曹操が、映画ではすっかり悪役で、また曹操を演じた俳優さんが、私の苦手な年上の従兄弟にそっくりだったものでパンチパンチパンチ(エリートで自信満々の居丈高な従兄弟なんです)ちょっと悲しかったです。

ま、それをいったら劉備もねえ・・・この人が一番原作とイメージが違ったかも。


キスマーク女優さんではリン・チーリンでしょうかねえ・・・
こういう映画ではありがちな「♪あなたの〜〜決してお邪魔はしないから〜 おそばに〜置いて欲しいのよ〜 ♪」(古い、古すぎる!)というステレオタイプの女性役で、それを演じるのにピッタリの薄い感じの台湾出身の女優さん。
チャン・ツィイーに似てるけど、彼女よりはノーブルな感じがあるかもと思いました。日本でも人気が出るかもしれませんね。


犬全体的に、個々の英雄の戦場での活躍シーンを盛り込もうとしていて、将軍たちが自ら一人で戦中に切り込んで大活躍、っていう見せ場たくさん。
その辺は楽しかったんですけれど。
しかしま、将軍が混戦に飛び込んでいって雑兵を数十人切り殺して見せてもねえ・・・と本音ではちょっとしらけました。
この辺は水戸黄門みたいで、おこちゃまや老人も含め広く大衆に受け入れられる映画にしよう、っていう目的があるからなんでしょうね・・・

そりゃあ中国で100億円もかけて作ったら、興行成績で元を取るために、たくさんの人に見てもらわなくちゃいけないから、監督に掛かるプレッシャーもすごいでしょう。
とにかくわかりやすくして、サービスに寝台シーンだっていれなくっちゃって感じ。
(トニーの『俺をチマキにするのか云々』はまいりました・・・(汗))
趙雲の阿斗救出シーンだって、あそこまで描いたら救出のあとに劉備が「将軍を危機にさらして!」と赤子を投げるシーンを入れて欲しかったけど、それは多分わからない人もいるだろうからという配慮からか、カットでしたし。


長すぎて2つに分けたそうですが、それにしても2時間40分は長い・・・たらーっ(汗)
ピーター・ジャクソンにしごかれたこの身ですが、途中何回か腕時計をかざしてみちゃいました。
もうちょっとカットしてもいいんじゃないの?というシーンもありました。


猫なぜか書いているうちに次第に辛口になってきちゃいましたが、それでもきっと来年の4月、Part2も見に行くと思います。
だってPart1であったシーンのお返しで関羽が逃げる曹操を見のがしてやる「関羽の義」(だっけ)シーンとか、きっとあるだろうし、とにかく「赤壁の戦い」といえば『火で攻める水上戦』をみなくては終わらないですもん。
こういう映画は映画館の大画面で見てなんぼの映画だと思います。

本を読み返すのはPart2を見てからにしよう。

そのほうが両方楽しめそうですもの。
posted by jester at 15:29| Comment(28) | TrackBack(9) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月02日

ラスベガスをぶっつぶせ  21

jesterの趣味に一つに「コントラクト・ブリッジ」というトランプのゲームがあります。(セブン・ブリッジとは違います!)

海外では社交の一手段であるコントラクト・ブリッジですが、ルールなどが難しいためにゲームを始める前に1〜2ヶ月ほどの講習を受けたり準備期間が必要なためか、日本ではそれほど盛んではありません。
でも一回おぼえておくと、社交の手段として海外ではとても良く使えます。

日本にもいくつかデュプリケートと呼ばれるシステムのコントラクト・ブリッジが出来るクラブがあり、jesterも時々ボケ防止のため、出かけておりまする。(東京では四谷、六本木、東中野などなどにあります)

さて、この「コントラクト・ブリッジ」をしてる時は、常に全神経を集中して、カードを「カウント」してます。

どのスートのどのカードが出たか。パートナーがこうビッドしたってことは・・・・相手がこのカードを出したということは・・・・などなどと、脚の指まで使って(爆)カウントしまくってゲスしまくっているんでございます。

カード(トランプ)もいろんな絵柄を世界各地で買い求め、膨大なコレクションがあり、・・・収納に困ってますたらーっ(汗)(涙

だもんで、この『21(ラスベガスをぶっつぶせ)』はまさにjesterのつぼでした。

こちらはブリッジではなくてブラックジャックというゲームで、カウンティングの意味は少しちがいますが、なんかカードをカウンティングしてるシーンを見るだけで、パブロフの犬状態で、もうどきどきしてくるんですよ・・・

ああ〜〜私にもベンのような才能があったらなあ!!


そんな事情もあり、jesterのお好み度は ☆☆☆☆ でございました♪

マサチューセッツ工科大学の数学の天才学生たちが、ラスベガスのカジノで荒稼ぎしたという実話を基にした大ベストセラーを映画化したお話で、
『マサチューセッツ工科大学の学生ベン(ジム・スタージェス)はある日、並外れた数学的資質を教授(ケヴィン・スペイシー)に見込まれ、ブラックジャックの必勝法を編み出した天才学生チームに誘われる。チームに参加した彼は仲間たちと日夜トレーニングを重ね、卓越した頭脳とチームワークを駆使してラスベガス攻略に挑む。(シネマトゥデイより引用) 』
という展開ですが、裏切りあり、大失敗あり、カジノの用心棒相手に逃走シーンあり、どんでん返しありで、その割りに残酷なシーンがそれほどないので、安心して楽しめます。

ブラック・ジャックではカウンティングはご法度なんですね。
そういえば『レインマン』の自閉症的な数字の天才のおにいちゃんも、カウンティングして大もうけして、あとで怒られてましたね。

(ちなみにコントラクト・ブリッジではお金は儲かりません〜)

329929view003.jpg

ぴかぴか(新しい)主人公ベンを演じたジム・スタージェスは、どちらかというとペコちゃん系の顔だちですが、それほど派手ではなくて、知性を感じさせる雰囲気。
数学の天才、という役にはピッタリです。
真面目そうで清潔感もあるし、演技力も○なので、これから伸びる役者さんだと思いました。

相手役のケイト・ボスワースはちょっと大学生には見えないけど、変装するシーンは上手に化けていて楽しかった。


犬ケヴィン・スペイシーは最近あまり見なかったのに、なんでこの映画に出たんだろうとおもったら、製作もかねているのですね〜
頭が良さそうだけど、一筋縄ではいかない、ウラがありありのMITの教授って感じが良く出ていました。
やはり素晴らしい役者さんです。


ぴかぴか(新しい)ラスベガスのネオンサイン煌めく夜の光景もとてもゴージャスで綺麗だったけど、最初と最後に出てくるハーバードMed.の教授の部屋が、暖炉があったりしてまた素敵。
そっか、ハーバードともなると、教授の部屋もこんなにシックなのね〜と感動しちゃった。


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****



惜しいのは、チームを組むほかの学生が、ただお金がほしいだけに見えちゃうこと。
テンポを落とさないために、ベンだけに話を絞ったんだろうけど、せめてジルぐらいはもうちょっと詳しく描いてくれたらよかったかな。

豪遊シーンは楽しそうでうらやましかったけど、ま、濡れ手に泡でもうけたお金はこういう顛末になるのよね。

しかし、最後のカジノの辺で昔の友人たちが出てきたシーンでは、う〜〜ん、そういう解決ね・・・と微妙でした。
ま、後味が良かったからいいか。


最初に教授が話す、3つ扉があって、一つが開いた時・・・という確率論の問題ですが、(「モンティホール問題」と呼ばれているそうです)個人的にはもっとよく知りたかったです。

いや、きっとわかんないだろうけど、わかんないなりに楽しそうな話題っていう気がしました。


猫 Winner! Winner! Chicken Dinner! ってプリッジやりつつ叫びたいjesterでございました猫
posted by jester at 09:33| Comment(16) | TrackBack(10) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月03日

ライラの冒険 黄金の羅針盤 THE GOLDEN COMPASS

原作の大ファンで、去年から映画館に行くたびに何回も予告を見せられ、いやがうえにも期待が高まり迎えた公開初日。

映画の日ということもあっていつになく混んでいたjesterの行きつけのシネコンで鑑賞いたしました。


う〜〜〜むむむ。監督の愛はどこにあるのだ?

巨額の資金をかけたCGと演技力のある俳優さんにはうならされたものの、映画自体の出来は、導入編の1作目だとしてもかなり疑問が残ります。

というわけで、プラスマイナスすべて加味して、☆☆☆ ぐらいかな?


雪以下、映画と原作のストーリーに触れています。
未見の方はご注意ください!雪
(ちょっと辛口ですが、愛ゆえなのでお許しを〜〜  この映画がお気に入りでファンの方はスルーしてくださいね。)



The Golden Compass (His Dark Materials)
原作は、発売されるとほぼ同時に読み、次作を待ち望んでくらす・・・・という繰り返しで、3作目を読んだ時は、その世界観に打ちのめされ、しばらく浸りきってました。

それから何年か経って、映画化の話を聞いてまた読みたくなり読み返したのが、ちょうど今から1年前ぐらいかなあ・・・・

(その辺の様子はこちらの記事などで書きました。)

原作では、1ページ目から、突然ライラという少女と「daemon」というものがでてきます。
この「daemon」、辞書を引いてもでてこないし、なんなんだろう?と思って読んでいると、突然こいつがしゃべる。
しかも名前はPantalaimonで、「今は蛾の形をしている」と書いてある。
そういえば、古代ギリシャについての本を読んでいたとき、ダイモンという精霊の存在があったなあ・・・なんて思い出す。
二人は戸棚に隠れて、大人たちの会話を聞いているうちに「DUST」という言葉を聴く。
しかしその説明はされず、謎・・・・・

こんな展開で、どきどきわくわく謎を追って読み進んだり戻って考えたりしつつ、読者は独特の世界観を持つ物語の中にぐいぐい引き込まれます。


ところが映画では、しょっぱなからど〜〜んと説明されるんですね〜あせあせ(飛び散る汗)


「この映画は3部作です。
1作目は違う世界です。
2作目は私たちと同じ世界です。
3作目は・・・・

daemonというのは・・・・
dustというのは・・・・」


う??
ううう????
どうなのよ???
こんなに最初からはしょられて、説明されて、答をだしてもらっちゃって、見ている人はどうやって世界観を共感すればいいの?

まあさ、長い話を2時間以内にまとめてるわけだから仕方ないじゃないですかお客さん。
ということで少しぐらい説明しても、そこんとこ納得してくださいよ。


と、一人でぶつぶついっているうちにもうどんどん映画は進んでいく。
(まあ、あたしも原作の1作目を読み終わったときは、
「ええ!ここで終わりなの??? ロジャーはどうなったんだよ?? 続くって、酷すぎよ〜」
ってわめいたからなあ。
観客が暴動を起こさないためにも、初めからお断りを入れていくって事か・・・・)


ライラ役のダコタ・ブルー・リチャーズは、ハリポタ1作目のエマ・ワトソンのハーマイオニーと全く違って(爆)、ちゃ〜〜んと演技してるんですけど、観客はライラに共感を持っている暇がないの。
彼女の寂しさとか芯の強さ、賢さ、勇気を持って人生を切り開いていこうとしている辺は語られないので、観客は感情移入するチャンスも与えてもらえない。

これじゃあただ気が強くて嘘つきで口の減らないガキに見えるじゃないのさ・・・・たらーっ(汗)

そして説明は続く。

ゴブラーというのは子供をさらう恐いもの。
教権というのはねえ・・・
daemonを切り取られるのは・・・・


はいはい、でもそれ、見てて伝わってこないよ?


すべてにおいてそんな感じで、要らない説明が多いくせに必要な部分は説明されず、なんの溜めもなく会話は進み、味わうべきセリフもなく、見せ場のシーンはクマvsクマなどの戦闘シーンのみで、あっという間にエンドロール。

映画の写真を使って、大文字で1ページに4行ぐらいのあらすじが書いてあるダイジェスト版の絵本を読んだような・・・

もっと余分なところを刈り込んで、その分必要な部分は細かく描きこんで、30分ぐらい長くしてもいいから、観客がどきどきはらはらしていつの間にかライラの世界に入り込み、それぞれの登場人物に愛情と共感を持てるような、そういう映画をつくって欲しかったです・・・たらーっ(汗)


ぴかぴか(新しい)俳優さんたちもすごくいいんですけどね〜

ダニエル・クレイグは「Lord Asriel」じゃなくて、「ただのライラの叔父さん」に見えたけど(殴)(だって、Lordだよ!! LORD!)
でもjesterには007より素敵に見えました。黒ハート
ツイードのジャケットが似合うの♪
Lord Asrielはポール・ベタニーさんがやるという噂が流れたことがあって、「ぎゃああ」と叫んでましたが、それは流れちゃいました。
でもダニエルで満足です。


二コール・キッドマンは唇がプリッとしててすごく綺麗でセクシー。
見ていてため息がでます。
「美しくて怪しいコールマン夫人」にぴったりでした。


それから、エヴァ・グリーンは、「キングダム・オブ・ヘブン」「ルパン」「007」より、ず〜っと謎めいて綺麗だったし。
ふわっとした浮遊感がなんともいえない、魔女というより妖精のようでした。
当たり役かもです。


そのほか、デレク・ジャコビが「カドフェル、後頭部の毛がある!」と驚かせてくれるし、クリストファー・リー様がちらっと出たと思えば、イオレクの声の役でサー・イアン・マッケランまで出てくるし、声の役はそのほかにもフレディ・ハイモアやらクリスティン・スコット・トーマスやらキャシー・ベイツなど、うもお〜〜〜とうなってしまうほど豪華な顔ぶれなんでございます。

風景とか、小道具や気球、飛行船、映写機、アリシオメタ、dust、daemon、armed bearだとか、もうファンと致しましては涙が出るほどと〜〜っても良く出来ていて、それだけでも見た価値があり、なんで☆☆☆つけたんですけどね。

猫の姿のPantalaimonを見るためだけにでもDVDを買いますがな・・・



猫ああ、ファンタジー映画が出来るたびにロード・オブ・ザ・リングス・シリーズと比べてああだこうだ言うのはもういい加減にしてくれと思っているのですが・・・・

それにしてもですね、このシリーズは原作への監督の愛が感じられなかったです。

ただ子供向けに判りやすく説明して、大金をつかって豪華な映像を作っても、原作のどこが気に入って、誰に共感して、何を伝えたかったのか、作り手の愛情が見えなくちゃ!

ロード・オブ・ザ・リングスで儲かったからと、2匹目のドジョウを狙っても、まず原作への監督の愛(&才能)がないと駄目だ〜〜!!

ニューラインシネマさん、2作目、ぜひ監督を替えてください、お願い!!パンチパンチパンチ
posted by jester at 19:43| Comment(24) | TrackBack(8) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月02日

ラスト、コーション LUST, CAUTION

鑑賞後、どう評価していいのかとっても迷って、なかなかレビューを書けませんでした・・・・

ああいう混乱の時代を生き抜くために、もがく人間像という点ではお話は良く出来ていておもしろかったけど、恋愛映画としてとらえたらいまひとつ。
そしてあそこまでベッドシーンをリアルに描く必要があったのか・・・・そういうのがちょいと苦手なトニー・レオンファンとしては複雑な思いでございました。

というわけでいまだに迷いつつも ☆☆☆1/2 ぐらいかしら・・・・

(以下、映画の内容に触れています。未見の方、ご注意!!)



でだしの退廃的な中国の奥様たちのかったるそうなマージャンとおしゃべりのシーン、結構好きで、誰が誰なのかわからないままぐいぐい引き込まれました。

主人公であるワン(タン・ウェイ)はほっぺの柔らかいような子供が無理に厚化粧している感じで、「あ、この女優さんjester的にはだめかも」と思いましたが、見ているうちに「実際、子供が無理して厚化粧している」シーンなのだと分かり、違和感が無くなってきました。

ワンが学生の時の映像は、ういういしくて可愛い。
でも目つきが鋭くて、只者じゃないって感じです。

激動の時代の流れの中で、日本よりの動きをしていた男の浮き沈みも興味深いものでした。
その辺は飽きずに見る事ができました。


リゾートストーリーは、2つの関係を中心に進んでいきます。ワン(タン・ウェイ)と、抗日運動家である学生、クァン(ワン・リーホン)の間のプラトニックな恋愛感情。
ワンとイー(トニー・レオン)の間に育っていく肉体を通じた恋愛感情。


このどちらかにでも共感できるものがあればまた違ったと思うのですが、残念ながらjesterは乗り切れませんでした。


ひとつにはアン・リー監督の「恋愛感」が私とは違うということにあるかもしれません。
アン・リー監督は、『恋人たちの食卓』でもそうだったけど、以前から「性欲」とか「食欲」とか、生存する上で根源的な欲望を通して人間を描くのが上手い監督さんですよね。
そしてその恋愛感は多分に『SEX・肉体を通じての愛』に重きをおくところがあると思います。
『ブロークバック・マウンテン』の最初の男性同士のラブシーン、精神的なものよりとりあえず肉体的な欲望を遂げた、っていうふうに見えちゃって、ついそんなことを言って、誤解を受けたことがあります。

この映画のワンとイーの関係も、暴力的・肉体的なことから始まって行くのですが。

そのへんがね、どうも私にはあわなかったみたい。
(SEX=LOVEじゃないし、LOVE=ロマンスじゃないし、ロマンス=SEXじゃないって言うのが持論でございます)

ベルトで殴られて、後ろ手に縛られて、血を流して痛みを訴えないと実感できない愛って、どうなんでしょうねえ。
まあ人間それぞれだから、そういうのもきっとありなのでしょうけれど、「鳩の卵みたいなダイヤモンドの指輪」を買ってもらっても、私だったらだめですわ・・・・


ワンとクァンの関係もですね、クァンは確かにハンサムさんで、真面目そうで、抗日に燃える理想家でもあるけれど、それは外観だけのことで、内実はまだひよっこ。
男としてはダメです。

ワンに非常に危険なスパイのようなことをさせ、イーとの関係を持たせるために、練習として仲間の一人と寝させたり、つらそうにベランダにでてタバコ吸ってないで、なんとかしろ! 自分の惚れた女ぐらい自分の手で守れ! といいたくなるヤツであります。
いくら戦争中だといえ、男ってハンサムだとスポイルされて、こういう女性を人間と思ってないみたいなのに育っちゃうのがままいるのよね〜なんて思いました。


だからこそ後半でワンがクァンに階段のところで言うせりふが生きてくるのではありますが、そういうクァンに引きずられてしまうワンもワンだよなあ・・・なんて思ってしまい・・・


雪しかし、まだ学生で恋愛経験も未熟だったワンを主人公としてみた時、最後の「鳩の卵ぐらいのダイヤ」を「正妻に勝った!愛されてる!」と思っちゃって、ついほだされちゃう気持ちも分からないではないです。
たとえ裏切りが判ったら、ちょっと眉をしかめた後に、簡単に処理を指示されてしまうぐらいの存在だったとしても。

彼女もまた父親に置いていかれて、愛に飢えていたんですよね。
(あんな可愛い子を置き去りにして、イギリスで結婚しちゃうオヤジが許せん!)

こういう経験を重ねて、本当の恋愛がわかってくるだろうに、はかない彼女の運命が哀れです。


猫え〜〜でもってトニーなんですが・・・・

監督には「今までと違うトニーを」と期待され、まあ今までと違う味は出ていたと思うのです。
「傷だらけの男たち」に引き続き、いろんな役に挑戦するのは役者としてすばらしいことなんでしょうけどねえ・・・・・・・・あせあせ(飛び散る汗)

でもなあ。

トニーって、いっくらジムに通って体を鍛えたとしても、やはり知が勝っていて、ああいうシーンでフェロモンがだだもれになる俳優さんじゃない感じ。
どちらかというと、物陰から寂しそうに見てるほうが、つい駆け寄って抱きしめたくなるというか・・(殴
(石坂浩二が「愛のコリーダ」をやっても気持ち悪いですわ・・・・(爆))

その辺、ミスキャストじゃないの?なんていいたくなります。
香港には「冷酷なエロス」を演じられる役者さんが他にいっぱいいるのにねえ・・・・

(エディソン・チャンのことをいってるわけではありましぇん・・・あれはそれこそ文字通りハンサムでスポイルされちゃったお馬鹿さんですわ。)

まあ、「枕絵」なんていうのにエロスを感じる方もいらっしゃるし、お国柄もあるし、男女で差もあるし、人それぞれだとは思うのですが。

これは監督の演出でしょうけど、エロというよりグロに近いとjesterは思いました。
心の動き、恥じらい、人間の尊厳なんてものが根底にあってのエロティックな描写にはエロスを感じますが、ああもむき出しで延々とみせられると、まるで「テレビ動物生き物百科」(なんて番組はないが)の「霊長類のいろいろな生殖行為のパターン」を見ているような気がしてきてしまって・・・(殴パンチ

(ちなみにjesterはいわゆる「エロビデオ」みたいなものを見ても、気持ち悪いだけで、全くエロティックだとは思いません・・・・・)


クリスマスしかしこうしてうだうだと書いていると、別な見方もできてきましたわ。
そのようなグロテスクな行為に走らなければ、自分をさらけ出すことが出来ないほどゆがんでしまっているイーという男を描きたかったのか、とも思えてきます。

だからこそ、ハードで無機質にも見えるベッドシーンを撮ったのか。
そしてフェロモンダダ漏れの役者じゃなくて、あえてトニー・レオンを使ったのか。

ということは「恋愛」を描きたかったのではなく、『憐憫とか同情とか憧れとか連帯感とかライバル心など、別の感情を恋愛だと勘違いしてしがみついてしまう人たち』がテーマのひとつだったのかしら。

などなどと、いろいろ考える余地がでてくるへんは、さすが細部にこだわるアン・リー監督ゆえなのかな・・・と思います。


雨の音が印象的な画面作りとか、早すぎないテンポなのに緊張感がありドラマチックで、ストーリー全体が飽きずに見させる力があっただけに、jester的には心底ひたれたともいえず、出てくる人みんな不幸で、その上カタルシスも感じられず、後味が悪くて口直しが欲しくなりましたがな。


でもいつか、jesterももっと人生経験をかさねたら、この映画を別の味わいをもって見る事ができるのかな?? パンチ

posted by jester at 12:53| Comment(14) | TrackBack(4) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月08日

Once ダブリンの街角で

これ、すごく良かったです!
jesterの今年のベスト10、いや、Alwaysのベスト10に確実にはいりますね。

ぴかぴか(新しい)映画全体が、一遍の詩のように美しく、心に響くものでした。ぴかぴか(新しい)

ダブリンの街角でギターを弾きながら歌を歌っているストリート・ミュージシャンのguy(どこにでもいるような男)。
嗄れた声を張り上げて歌う歌は一瞬「ボブ・ディランみたい。上手だけど、あまり好きなタイプのミュージシャンじゃないな」と思ったのに、聞いているうちにぐいぐいと引き込まれる。
まるで「魂の叫び」のような切ない歌。

once4.jpgその歌に吸い寄せられるようにgirl(女の子)がやってくる。
質素なジャケットにマフラーをぎゅっと結び、Big Issues(ホームレスに仕事を与えるために出版されている雑誌)を売り歩きながら、彼の歌に足を止め、聞き入る。

ちょっとKY(空気読め)なところがあるgirlなんだけど、掃除機を引っ張って歩く姿になんともいえない味わいがある。

チェコから出てきた彼女もまた、ピアノと歌で自己表現する人間であるという一面を持っていた・・・・


ダブリンはアイルランドの貧しい地域というイメージがあるけれど、そこに流れてきた東欧人というと、まさに底辺の暮らしだ。
(日本でならさしずめ建前は日本語学校で勉強しているはずが終日ラーメン屋さんで働いている中国から来た人たちと同じような・・・)

薔薇の花を売っている姿は「マッチ売りの少女」みたいだし、子供と年老いた母の生活費を稼ごうと必死で働く姿は「Dear フランキー」の母、リジーのよう。


おずおずとほんの少しずつだけれど心を寄せ合う二人をつなぐのは音楽。

once2.jpg曲が断片的でなく、全曲歌われることもあって、ミュージカルのようだといわれるけれど、普通のミュージカル映画とはまったく違う。
Beatlesの「Let it be」にも近い、まるで音楽を作る現場のドキュメンタリー映画のような感じ。

ただの挿入歌ではなく、BGMでもなく、音楽はこの映画で確かに主役の一人だ。
だからコンサートを聴いたような、「耳の満足感」がある。


だからと言って、ミュージック・ヴィデオでもない。
そこにはしっかりした人間観察の目がある。
ジョン・カーニー監督は「マイク・リーやケン・ドーンのようなミュージカルを撮りたかった」といっているが、確かにうなずける。
だから「心の満足感」もあるのだ。

二人ともどこにでもいるような若者。
着ているものは『プラダを着た悪魔』だったら変身前のださださなカッコ、と言われかねない(でもjesterは大好きな)シンプルでトラッドで地味な服。

それでも・・・・決して美形ではないのに、見ているうちにとても美しく見えてくる。
そのひたむきな生き方がいとおしく思えてくる。
once3.jpg恋愛映画といっても、寝台シーンは愚か、キスシーンすらないのに、それでいて二人の心の揺れが見るものにしみてくる。
ずっしりと、そして生き生きと呼びかけてくるものがある。
(おしっこくさい中学生や高校生受けを狙ってちゃらちゃらした甘甘の恋愛映画をつくってるどこぞの国の映画製作者たちにぜひ見て欲しい!)

ラストも、決して甘いHappy Endではないのに、見るものをHappyな気分にしてくれる、素晴らしい終わり方。
私たちの時が止まることなく流れていくように、彼らの生活もまた流れていくのです。

お金は全然かけてないけれど、人生っていいなと思わせてくれる骨太の秀作映画でした

guy役のグレイ・ハンサートはアイルランドでは有名な「ザ・フレイムズ」の一員ということですが、初めて聴く歌声でした。
ギター弾きのjesterですが、とってもギターが弾きたくなりました。
優しそうで誠実そうな目つきの人です。
(あんな「擦り切れた」ようなギターでもとてもいい音がでるのですね〜。音が悪くなるから表の板は絶対傷つけてはいけない、と言われてきましたが・・・・)

また、girl役のマルケタ・イルグロヴァはチェコのミュージシャン。
ちょっと大人っぽく見えて19歳には見えないけど、細い綺麗な声のミュージシャンで、女優としての演技もとても自然でよかった。

出口でまた即サントラCD買いました。
帰ってからずっと聞いてます。

ワンス ダブリンの街角で オリジナル・サウンドトラック

どの曲もとても良かったけれど、Falling slowlyという曲は、jesterのテーマ曲になりそうです。

   Take this sinking boat and point it home
   We’ve still got time
   Raise your hopeful voice you have a choice
   You’ve made it now


せつないです・・・たらーっ(汗)
絶対また見に行きます!


しかし、渋谷シネ・アミューズ、めちゃくちゃ混んでました。 
公開されて始めての水曜日ということもあったのだろうけれど、朝一の回、40分前に劇場についたら、もう階段を下のほうの階まで伸びる長蛇の列でした。
もちろん満員、立ち見も出てました。

年齢層は厚くて、初老の男性やサラリーマンもちらほら。

アメリカでは最初2館の上映から始まって、口コミでどんどん上映館がふえ、140館になったそうですが、日本でもあんな狭いところじゃなくて、もっと大きな画面で見たいです!


あ、そうだ、guyの役は、当初キリアン・マーフィがやることになっていたんですって!(DDさん用太字。当然ご存知でしょうけれど・・・・)
パンフレットに書いてありました〜
この監督さん、「19歳のカルテ」でキリアンを使ってますものね。
キリアンがやっていたらどうなっていたでしょうか・・・?

posted by jester at 00:12| Comment(19) | TrackBack(17) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月31日

ライラの冒険 黄金の羅針盤 The Golden Compass トレーラー(予告編)

今までもお伝えしてきた「HIS DARK MATERIALS: THE GOLDEN COMPASS(ライラの冒険 黄金の羅針盤)」のトレーラーが見られます!

こちらからです♪

なんと5分近くもあるトレーラー。

ダニエル・クレイグさんのLord Asrielとか、alethiometerもちゃんとみられますよ〜

Yahoo映画のトップページからもつながっていたのに、そちらはいまリンクが切れているようですが、このヴァージョンではdaemonのPantalaimonがネコになってるシーンもあって、興奮!!

全体的に暗い画面なので、暗い部屋で見たほうがいいかも。
jesterは明るい部屋で見たので、自分の顔がパソの画面にうつってよく見えず、いらいらしました・・・(あほ)


The Golden Compass (His Dark Materials)


この原作についてはjesterの別ブログでレビューを書いてますので、よろしかったら覗いて見て下さい♪
posted by jester at 10:20| Comment(0) | TrackBack(1) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月29日

レッスン! TAKE THE LEAD

アメリカの荒れた高校で、居残りクラスの生徒に社交ダンスを教え、子供たちは賞金が出るコンテストを目指す・・・・という実話ベースの映画。

というと、前回書いた「フリーダム・ライターズ」に似てると思われるかもしれませんが、それよりは「サルサ!」とか「ダンシング・ハバナ」とか「Shall we dance?」、「セイブ・ザ・ラストダンス」などなどをミキサーに入れて、が〜〜っと回して造った映画、という感じで、最初からどこかで見たようなお話。
先が読め、そのとおりに話が展開します。


でも、終わった後、単純なjesterは、家の中で歩いていたら家族Bに「なに? その歩き方。Shall we dance?でも見たの?」と聞かれました。(くそ、読まれておる!)

ぴかぴか(新しい)主人公を演じるアントニオ・バンデラスがとにかく素敵でした♪

相変わらずラテン野郎なんだけど、フランスの血が入っているという設定で、かなり優しくてジェントルマン。
ダンスも上手だし〜〜(その割に踊るシーンがないけど)
一人で夕ご飯作って食べているところなんかも、きちんと食べてるところがなんか妙に素敵なんですよ。
女性が通ると、必ず立ってドアを開けてあげるしね。またそれがとても似合ってます。


ぴかぴか(新しい)それと、「小説家を見つけたら」「コーチ・カーター」で印象的なロブ・ブラウンが光ってました。

ま、彼が演じると、
「今は荒れてるけど、きっと頭がいいんだろうな」という風にどうしても見えてしまいます。
きっと現実にも頭のいい子なんでしょうね。



ぴかぴか(新しい)それから、ヤヤ・ダコスタも綺麗だった。
彼女、いつもノートを広げて何かを一生懸命書いているんですよ。
ま、そこが「読み書きお絵かき変態」のつぼだったわけで・・・(殴


雨ただし・・・映画としての出来はいまひとつ・・・。
「フリーダム・ライターズ」と比べると、作り手の愛情が感じられませんでした。

ピエール・デュレインという人間に焦点があるのかと思うと、描き方がたりない。
彼がなんで高校生にダンスを教えたくなったのか、あれじゃ全然つたわりません。

道で車を壊している高校生を見て、「この荒れた心を、社交ダンスで癒してやろう!」(?)と突然思いついた、という設定なんですが、説得力がないんですよね。
変わり者に見えるだけ・・・・
彼自身の生活も妻に先立たれて、ダンス教室の受付の人といい感じ、ぐらいで、特に内部には踏み込んでないし。


かといって、荒れる生徒たち一人ひとりの心の動きに焦点があっているのかというと・・・・、これも細やかな描写がなくて、生徒たちに共感が出来ない、とてもありがちで幼稚な脚本です。

実話といっても、ピエール・デュレインさんが本当に教えたのは小学生だそうです。
それじゃあ映画にならないから無理やり高校に設定したのでしょうね。

小学生に社交ダンスを教えたい、というのなら、ピエール・デュレインさんの気持ち(社交ダンスを広めたい)もわかるのですが。
そしてそれが、子供たちがお互いを思いやる気持ちにつながった、と考えるととても自然です。



それじゃあ、作り手には社交ダンスに愛情があるのか、というと、それもないんですよ。
タンゴのセクシーな踊りを見て、あれほど荒れていた生徒が素直に急にダンスをやりたくなるというのもちょっと説得力がないしなあ・・・。
そしてあのラスト、社交ダンスのコンテストがヒップホップのクラブ状態・・・・
真面目に社交ダンスをやっている人は怒るでしょう・・・。


というわけで、作り手が何を伝えたいのか、焦点が絞れていない脚本だという気がしました。
ストーリーにちゃんとした人間観察の深まりを期待してしまうjesterには期待はずれ。


ただ、ハッピーエンドですし、ダンスシーンは楽しいので、普通に「ヒップホップとかダンスが好き」な人にはいいかもしれませんね。


とにかく、ワルツステップで歩きたくなることは請け合いですだ黒ハート
posted by jester at 09:36| Comment(11) | TrackBack(2) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月04日

レミーのおいしいレストラン(RATATOUILLE)

ピクサーアニメの新作。

料理が下手な男の子が、料理好きのネズミの助けを借りて、一流レストランのシェフになるが・・・

とまあ、そう書いたらそれまでのお話なのですが、予告でみたパリの街の映像がとっても綺麗だったので楽しみにしていました。

326246view004.jpg夕暮れから夜にかけてのパリの夜景が美しい!
セーヌ川沿いの道とか、街並み、リングイニが住んでいる屋根裏のアパート、どれも素敵です。
画像的にはとてもいいお仕事しています。
お料理もおいしそうだし。最近のCGアニメはすごいですねえ〜〜

ま、ちょっときらきらしすぎて現実離れしてて、まるでディズニーランドみたいなのは・・・・アメリカ人が作った子供向けディズニーアニメだから・・・仕方ないですね。


お話も、しょっぱなでおばあさんがネズミ相手に猟銃を乱射したのにはビックリしましたが、スリル満点の追跡シーンなどもあって楽しめました。
場内の子供たちには馬鹿受けしてました。
下手に哲学とか語りださないで、子供向けと割り切って単純に分りやすく作ってるところが、お母さんと子供が安心して見られるとおもいます。


惜しむらくは、ネズミのレニーが動作はかわいいけれど、ちょっと最初からしゃべりすぎという点かな。

動物はアニメでもあまりしゃべらないほうがかわいいです。
だからリングイニと出合って、しゃべらなくなった辺からのほうがずっとかわいくなったと思いました。
ネズミなりに一生懸命なのが泣けます。

おにいちゃんのデブネズミもかわいかった。
とおもったら、PLAZAでみたPEZの入れ物にもちゃんとおにいちゃんのキャラがありました。(少し欲しかった・・・)


それから、子供向けといえども、リングイニの人物造詣がありきたりで・・・・
最後までぼ〜っとし過ぎ。
あんたはどうしたいの? 父の血は引いてないのか?
レミーに頼りすぎですよ。ネズミのほうがずっとしっかりしてる〜

もうちょっとメリハリのあるキャラにしてくれたら、大人ももっと楽しめるのになあ〜

というか、この物語の主人公はレミーなんでしょうねえ・・・
だからリングイニはいい加減でいいのかというと、そんなことはないと思うのですが。


しかし、なによりも、「厨房にどっさりネズミがいて料理している」画像がかなり生理的に気持ち悪くて・・・・
うぎゃああ〜と叫んじゃいました。あせあせ(飛び散る汗)

あれは料理にかかわらない人が発想した思いつきじゃないかなあ・・・・ある意味すごいけど。
毎日厨房に立っている人間にとっては、許せない画像ですだ。パンチ

どんなにおいしいって評判でも、どんなに全身消毒してても、やっぱりドブから出てきたネズミ(ゴキブリも)が作った料理は食べたくない(爆)jesterでありました・・・。


ちなみに本編始まる前のアニメがすごく面白くて受けちゃったのですが、あれはどこの劇場でもやっているのでしょうか?
posted by jester at 09:38| Comment(10) | TrackBack(6) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月30日

ライラの冒険 The Golden Compass 前売り

IMGP2770.JPG
Harry Potterを見に行ったとき、またおまけに釣られて前売りを買いました。
「The Golden Compass」のです。
どうやら邦題は「ライラの冒険」に決定らしいです。
映画館で「黄金の羅針盤の前売りください」っていったら「は?」といわれました。 
「黄金の羅針盤」は副題なんですね。うう、いつもながらセンス悪。
 

しかし来年の春だよ、これ・・・・

alethiometerっぽいものがついてますが、買ってからよく見るととってもちゃちくて、今にも壊れそうです・・・・

また第2弾、3弾があることを予想して(jesterも学んでいる)今回は1枚にしておきました。
posted by jester at 22:31| Comment(6) | TrackBack(0) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月02日

恋愛睡眠のすすめ (LA SCIENCE DES REVES)

ガエルが可愛い!!

324445thumb002.jpgただただそれだけで、もう満足のわたくし。

前に友人と話していて「『モーターサイクル・ダイアリーズ』のガエル・ガルシア・ベルナルは大好きだけど、それ以外の彼の出た映画は、あんまり好きじゃない」といわれました。

確かに、「モーターサイクル・ダイアリーズ」の若きチェ・ゲバラのういういしいガエル君ったらなかったですよね〜
jesterもあれで惚れたし。それにストーリーも感動的で、ガエル・ガルシア・ベルナルのイメージは「若き革命家、チェ」でまず定着したのでした。

しかしその後、「バッド・エドケーション」「dod the i」「天国の口、終わりの楽園」とか「アマロ神父の罪」とか映画館やDVDでわくわくして見まして、う〜〜ん、という感じで・・・・去年の「キング 罪の王」は前評判もあまり芳しくなさそうだったので行かずじまいでした。(あ、もちろん「バベル」も見たんですけど、・・・まだレビュー書いてない(汗))


今回の「恋愛睡眠のすすめ 」は、わけの分からない邦題に、う!となりながらも、トレーラーを見て、「ガエル版、『アメリ』??」と期待して行きましたが、その期待は裏切られませんでした。

なにしろあおりモンクが「シャイで臆病な青年とクールで知的な女性の恋愛模様を、青年が見る夢と現実を交錯させながら描くロマンチックなラブストーリー」ですもんね〜

渋谷のシネマライズで見たのですが、満員!
しかも場所柄もあるのでしょうが、若い女の子がいっぱい。

ガエル人気というより、映画の雰囲気もあるのでしょうが・・・ピンクのシネマライズ、って感じでした。


日本のコミカル・ホラー、「カタクリ家の幸福」とか、ピーター・ジャクソン監督の「乙女の祈り」なんかを髣髴とさせる、チープでファンタジックなCGで描き出す夢は、ダンボールとトイレットロールの芯とセロファンでできた世界。
まるでパペットアニメのようです。

それに対する現実はクリエイターとは名ばかりのカレンダーのレイアウトをする職場で、個性豊かな同僚に囲まれ、暗い毎日。

324445view005.jpgでもこの職場が、爆笑なんですよ♪
同僚たちの一挙一動がめちゃくちゃおかしい。

ガエルが提案する「記憶に残る世界の大惨事カレンダー」も大爆笑!!!
飛行機の墜落、竜巻、原子炉、アフリカの飢餓、津波、雪崩・・・・
あまりにブラックジョークなんだけど、ヘタウマ絵が笑えるのでした。(ヤフー映画の画像で、全部の絵を見られますよ〜 こちらです。)

ぴかぴか(新しい)無精ひげが全然汚くなくて、可愛いガエルの一挙一動に客席からため息と大笑い(「きゃあ!ガエル、可愛い!!」)があがり、ガエルファンを自認するjesterでさえ
「これ、ガエルのファンじゃない人が見たらどうなんだろう・・・」とちょっと不安になるほど。

英語が上手じゃん!(当然ですよね。3年もロンドンで演技の勉強してたんだから)とか、たどたどしいフランス語が可愛い♪とか、重いピアノを支えて手を怪我をするガエル、お風呂で寝込むガエル、寝ぼけてそのままドアから出る(?)ガエル、ネコの着ぐるみ着てるガエル・・・・とまあ、ほんとにガエルのプロモビデオみたいで、楽しかった〜〜(爆)


ぴかぴか(新しい)相手役のステファニーは、シャルロット・ゲンズブール。
お母さんのジェーン・バーキンにますます似てきて、その細さとか飄々としたところとか好きなんですけどね〜

でも・・・・やっぱり7歳年上だし・・・・2児の母だし・・・あせあせ(飛び散る汗)

今回ノーメークなんで返って少し若く見えてますけれど、ガエルにつりあうかっていうと、う〜んと考えてしまうキャストでした。
「僕の父に似てるんだ」というのは笑えましたけど。


ラストは「観客の皆さんにお任せします」という感じで、好き嫌いが分かれるところでしょうけれど、とにかくjesterは

ガエルが可愛かった♪ので許す。(殴パンチ



posted by jester at 11:39| Comment(14) | TrackBack(6) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月18日

Little Miss Sunshine(邦題;リトル・ミス・サンシャイン)

1001449_02.jpg
NZで見た映画レビュー第2弾。

いまさらなんですが、もう東京では公開が終わっているのかなと思っていたら、まだ池袋などではやっているんですね〜(iguさん、情報ありがとうございます)
アラン・アーキン、アカデミー賞とりましたしねハートたち(複数ハート)


ほのぼの家族ロードムービー映画です♪(ロードムービー大好き♪)

といっても、『負け組』ぞろいのだめだめ家族。
それぞれの年代の、ゲイとか老人問題、麻薬に引きこもり、そして美少女コンテスト、などなど重い話題を盛り込んでいるのですが、なんといってもオリーブちゃんのむちむちしたおなかがかわゆくて、すべてを凌駕してました。はい。

“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストのオリーブ以外の出場者は『ジョン・ベネちゃん殺人事件』を思い起こさせて気持ち悪かったです。
美少女コンテストといっても全然可愛くないし。

あの、「ならしてないのにクラクションが鳴り続けちゃう、スターターが壊れてて、みんなで押さないと走らない、しかも走り出したら止まれない」黄色の車が笑えました。
皆さん最後には飛び乗るのもお上手になっていて。

最後のダンスシーン、舞台に踊り出る男たち、最高です。予定調和だなと思いつつもにっこりほんわか。
問題は解決されてないのに、なぜか明るい気分になれるのはなぜ?
結論は「やっぱ、家族っていいな〜」でしょうか。黒ハート


しかし・・・おじいちゃんの体はどうなったのでしょう。
あれでいいのか???

posted by jester at 12:35| Comment(4) | TrackBack(1) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月06日

ワールド・トレード・センター その2(ネタばれあり)

「この映画、もっと上手に作れたはずだけどな」
なんて思ったのはなんでか、つらつら考えてみますに、つい先日見た「ユナイテッド93」と比べてしまったのも大きな要因かもしれませんね。

まあ、『ニコラス・ケイジらが決死の救助を(少しは)するのか』
と思っていたら、その暇はなく、酸素ボンベをとりにいってうろうろしていたら瓦礫に埋まってしまい、
『ニコラス・ケイジらが決死の救助をされる』話だったのですから、最初から当てが外れてはいるのですけれど。

しかしなんといっても、「救出された二人」についての映画だというのは最初から分かっているので、どんなに危機的な状況になっても「でも最後には助かるのよね」と安心してみていられます。

逆に言うと、はらはらどきどきはあんまりしないんですよね。

なので、最後まで引っ張っていくのは、人間たちが限界でどのように頑張って生き抜くのか、そしていかに取材をして本人や家族たちから小さなエピソードをひろい、細かい人間観察を積み重ねてみせてくれるか、というところじゃないでしょうか。


むかっ(怒り)実話ベースの映画なので、ネタばれも何もないでしょうけれど、公開前ということもありますし、とりあえずここから下は、ネタばれを含みますので、気になる方はご注意!


***********************





現場で、「最初動けていた警官が他の人を助けようとしていて落ちてきた瓦礫に打たれて・・・」とか、「その警官の銃が熱で暴発し・・・」とか、「とにかく寝てしまったら死ぬと励まし・・・」とかですね、そういうエピソードはすごいと思いました。
「スターキー&ハッチの曲がかかると・・・」なんていうのもよかったかな。


けれど、家族のほうの、たとえば「次男が心配して父を迎えに行くと・・・」とか
「気が動転してスーパーに買い物に行き、携帯を持っていなかったのであわてて帰った。信号待ちが長くて・・・」
などなどは、きっと家族の人が体験した実話なんでしょうけれど、それを冗長に描かれると、短気なjesterは
「それはもういいから、現場にカメラを戻して」 といいたくなります。

多分家族からは、それほどおもしろみのあるエピソードが取れなかったのかもしれませんけれど。


そこに無理やりラブラブの思い出シーンやキリストの幻影シーンを入れて、さあここで泣け、と雰囲気作りをされると、
「でもこの人たちのこと、何も分かってないのに、急にそんなプライベートなこと言われても・・・」と天邪鬼jester的にはすべっちゃいます。

家族の過去のエピソードの選び方がセンスないんですよね・・・

赤ん坊の名前についてとか、キッチンの棚とか、なんか表面的。すごくアメリカ的。
その家族の本質が分かるような、万国の人が共感できるような人間的なエピソードがあまりない・・・(あくまで当社比です)あせあせ(飛び散る汗)


実際にあったエピソードなのだろうなと思いつつ、マギー・ギレンホール(弟のジェイクにそっくりだ)が、行方不明の家族が詰め掛けて緊迫した雰囲気の病院で、一人「夫が助かった〜」とにたにた笑っているのは正直不謹慎な感じがするし、マリア・ベロが警察の受付の人に「長年勤めてきて、これは何なの!」と怒鳴っても、「受付の人を怒鳴られましても、ねえ・・・」・・です。


救助に入って戻れなくなった何百人も警官や消防士が埋まってしまったなかで、たった20人しか救助されなかった、その中の18番目と19番目なんですよね。

いかに「生還劇」といえども、Sep.11のような人為的な災害の場合、その後ろにあるものがきっちり描けてないとドラマとして真の感動にはつながらない感じがします。

ただ「助かって良かった良かった、チャンチャン」と終わられても、助からなかった人たちは・・・その家族は・・・・と不消化なところが少々残ってしまいます。


『ユナイテッド93』はその点、あまりドラマっぽくしないで、淡々と事実を描いていた感じだったのが成功していたと思います。 

犯人の人物像も決して悪者として描いていたわけではないこと、一人の人間として捕らえていたところが良かった。


そして有名な俳優さんを使ってなかったのもjesterには良かったのかも。

ニコラス・ケイジやマリア・ベロなどはどうしても前にやった役を引きずってますからね・・・。
(特にマリア・ベロは「元殺人犯でギャングの夫とは分かれて、今度は堅実な警官と結婚したんだ・・・」なんてね。・・・あ、それはjesterだけですか・・・失礼しました〜)


『ワールドトレード・・・』のほうも、変にヒーローの感動物語仕立てにしないで、普通の人間がどう頑張って生き残ったかを描いたほうがより良かったかもと思います。


リゾートそれと、事件を聞いた後『神の啓示』を受けて、「自分は海兵隊にいて国や人を守っていたときが一番幸せだった!」と現場に向かう元海兵隊なんですけど・・・

制服を着て、立ち入り禁止の現場にまぎれて入り込み、2次遭難の危険がある中に入っていってしまう。
それで二人が発見されるわけなんで、結局『いい人』なんでしょうけど、目はすわってるし・・・かなり危ない雰囲気。

これも実話らしく、この人その後、海兵隊に復帰してイラク戦争に行ったとかエンドロールに出てましたが、この辺の是非も「それで二人が助かったのだからいいじゃない」だけでは片付かない感じがしました。
これ、もしフィクションの台本だったら、このエピソードはもうちょっと何とかしたい部分な気がします。
事実だったから削れなかったのかもしれません。

「教会で神の啓示」→「混乱する現場に忍び込み」→「海兵隊に復帰してイラク戦争へ」なんてねえ・・・・あせあせ(飛び散る汗)


とまあ、文句ばかり書いてしまいましたが、実話がベースの映画は、作り物の娯楽物とはやっぱり一味違います。
いろいろ考えさせてくれる・・

あの時、あのビルの中はこうなってたのね・・と再現してくれて、事件の悲惨さを再確認するという意味でも、1回はお金を払ってみる価値がある映画じゃないかな。
うんうん。



個人的には、ウィルとジョンが生き埋めになりながらする馬鹿話で、「『GIジェーン』っていう映画知ってますか? あの中で鬼軍曹の台詞で・・・」というところで、(鬼軍曹って、ヴィゴだよ!)とこっそり反応したりしておりましたが。(殴パンチ



リゾートしかしたった一人の人間を救出するために、たくさんの人間が命をかけて頑張るのに、逆にたくさんの命をあっという間に簡単に奪ってしまう兵器を黙認している人間たち・・・・

人間ってほんと、矛盾してますね・・・・


ワールド・トレード・センターでなくなられた方のご冥福を、再度ここでお祈りいたします。



posted by jester at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

ワールド・トレード・センター

002.jpg『ワールド・トレード・センター」を試写会で見てきました。

先日見た「ユナイテッド93」を「NHK特集のドキュメンタリーみたい」と書きましたが、こちらは「『世界まるみえ!テレビ特捜部』みたい」でした。
つまり、一般受けを狙う、民放のワイドショー的な香りが・・・。

再現フィルムを見たあとお決まりの、最後に生還した本人が出てきてコメントするんじゃないかと期待したほど(殴
(ほんの数回しか見たことがないのに、こういうものに麻痺している自分も怖いです)


崩落してきたエレベーターシャフトにはさまれ、身動きが取れなくなって、迫り来る炎や瓦礫落下の恐怖にさらされながら、パイプをはじいて自らの場所を知らせる音を立て、痛みに麻痺して眠りそうになるのをお互いを励ましあい、怒鳴りあい、馬鹿話をしながらしのぐシーンはかなりの緊迫感。

でもこういう実話を元にしたものをドラマ仕立ての台本にするって難しいのだな〜と思いました。

一つ一つのエピソードはきっと実在の人物から取材したものだろうけれど、なんか台本の中ではその比重がしっくり来てなくて、盛り上がりにくい感じがしました。
結末が分かっているので、緊迫感を出すのが難しいのですね。

場内からは鼻をすする音が頻繁に聞こえましたが、そんなわけでjesterはかなり冷ややかに見てました。


ぴかぴか(新しい)NYの美しい早朝から映画は始まります。


ニコラス・ケイジ、とっても痩せた!

『ナショナル・トレジャー』で、少年からニコラス・ケイジに画面がすり替わった途端、ほっぺたが垂れてて思わずのけぞったjesterでしたが、今回は「だれ?これ!」というほど雰囲気が違ってました。
かなりフィットネスに励んだと見えます。
(共演のマイケル・ペーニャが『クラッシュ』のときより太くなってたので、よりニコラスのスリムさが目立ったような気も。)

白髪交じりでしかも額が大分後退してて、かなりふけて見えますが、そこがいい味です。
『笑わないでむっつりしているから人に好かれなくて昇進が遅れてしまった警官』なんですが、頑固で真面目そうで○。

この人を「え、いいじゃん」と思ったのは『The Rock』以来でした・・・
あんまりニコニコして甘い演技は似合わない人だわ。
ニコニコしてるとスケベに見えちゃうのよね。(当社比)

見に行く前に「ニコラス・ケイジが苦手なんだよね〜」といったら、先にマスコミ試写会で見ていた友人が
「大丈夫、ほとんど瓦礫に埋もれていて顔が見えないから」といっていたのですが、それは真実でした。(殴パンチ

始まってすぐに埋まってしまうので、「これから2時間、埋まりっぱなしで話が続くだろうか」と不安になったjesterでしたが・・・・

その予感は的中し、ニコラスは瓦礫に埋まって身動き取れないまま、顔が瓦礫に半分埋まったまま、ヒゲに砂を積もらせたままで、ずっと大アップになっていました。(これもかなりのものでした・・・)


マリア・ベロはすっかり「奥さん女優」として定着した感じ。
落ち着いた演技で、安心してみていられます。
ニコラスに「Baby・・・ハートたち(複数ハート)」なんていってるのを聞くと、(こんなおっさんがBaby?)と思わず突っ込みたくなるjesterでしたが・・・。
いや、夫婦はみんな「Baby」って呼び合ってましたけどね〜あせあせ(飛び散る汗)



なんだか書いてるうちに、何故か分かりませんが腹が立ってきました。
この映画、もっと上手に作れたはずだけどなあ・・・・


でも、もう長くなったので、明日に続きます・・・・パンチ
posted by jester at 09:52| Comment(5) | TrackBack(4) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月22日

RENT レント

試写会で「RENT」を見てきました。

この映画、ずっと東劇とか文化村ル・シネマなんかの予告編で気になっていた映画でした。
(A History of Violence を見るたびにこれの予告を見てたです・・・リトルランナーとかの時もやってましたね。だもんですっかり歌をおぼえてしまった・・・)

ブロードウエイのミュージカルを映画化したものなんですけれど、

1000965_03.jpgこんな「コーラスライン」を髣髴とさせるシーンで、
525,600分 ―― 
あなたは一年をどう計りますか?

夜明け 日暮れ、
深夜のコーヒーカップ
笑い泣いた日々・・・

何で計って、
あなたは1年を過ごしますか?
キスの数、それとも愛・・・・


なんて優しいメロディラインの曲がかかるんですよ。これがとってもいい曲なんです。
(字幕は「1年をどう数えますか」でしたけど、「measure」といっていたので、数えるより、「計る」って感じだと思います。「時の流れをキスの数で計る」なんて素敵ですハートたち(複数ハート)

私は1年を何で計るのかしら・・・

1000965_01.jpg暗い部屋の中で灯すキャンドル、外は雪・・・
朝のニューヨーク、橋の上を走るバスの中で、思いついた曲をメモする青年・・・
もうそんなシーンを見ただけで、見たい!!と興奮しちゃいました。

何しろjesterは今をさかのぼる○十年前、「コーラスライン」にはまってしまい、劇団四季で何回か見たあと、ブロードウエイのオリジナル・キャストのまで見に行ってしまいました。
もちろん映画のDVDも持ってて、歌は全部歌えるし・・・・というほどだったのです。

その後、キャッツとかレ・ミゼラブルとかもオリジナルキャストで見ましたし、最近はちょっと遠ざかってますけど、結構ミュージカルが好きなんですよ。
だから、「プロジューサーズ」もとっても楽しかったのです。


そんなわけで、絶対見なくちゃと思っていたら、運よく試写会のご招待を受けて、行ってまいりました。


まだ公開前なので、ネタばれは避けますけれど、「RENT」って直接的には「部屋代」のことなんですね。

思ったよりディープな、ゲイやドラッグやエイズ患者の苦しみと焦りなんかを描いていました。
この痛みってjesterにはあまりぴんと来ませんが、ニューヨーカーのクリエイターと呼ばれる人たちの中では、切実な問題なのでしょう。

メインキャストがミュージカル初演時のと同じということで、とても迫力がありました。
最高の技術の前に、まず素材がいい!声もいい!
旬のミュージカルスターの歌と踊りが見られるだけで、お金を払う価値ありです。
見終わったらブロードウエイに行きたくなること間違いなし。
試写会なのに終わった後に拍手が。(jesterはしませんでしたが)


この脚本、作詞、作曲を手がけたジョナサン・ラーソンという人、プレビュー公演の前日に35歳で亡くなったのですって。
まるでこのストーリーを地で行くようなドラマティックな幕開けしたこの舞台ですが、トニー賞どころか、ピューリッツアー賞まで取ったという伝説の舞台なんですね。


脚本的にはですね、厳しいことを言うと、ちょっとメッセージがストレートすぎるきらいがあるかなと思いました。
繰り返されるNo day but todayって、「いつかではなく今日を生きる」って言うメッセージなんですけど・・・・

うん、気持ちは分かるけどね。
でもそういうのは君だけじゃないから、そう歌い上げないでよ、みたいな・・・・あせあせ(飛び散る汗)

こういうメッセージはこっそりと見せて欲しいな、とjesterは個人的に感じましたが、いかがでしょうか。
年齢的なこともあるのかなあ・・・・

まあ、これがまたブロードウエイじゃあ新鮮なんでしょうねえ。


しかし・・・jesterはどうもクリス・コロンバス監督と相性がよくないらしい。
ハリポタもそうだったけど、「こんなもんだろう」って甘く見て作っているというか、人間観察の掘り下げに不満が残ります。

予告で期待しすぎちゃった、っていうのもあるかもしれませんが・・・・
というわけで、見たあとの拍手はしなかったjesterでありました。

posted by jester at 17:29| Comment(0) | TrackBack(4) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月10日

リトル・ランナー

jesterは走ってる人を見ると、なんか嗚咽がこみ上げてきてしまう、という奇癖の持ち主デス。
マラソンはもちろん、中学校とかの徒競走でも、必死で走る姿は美しい!

というわけで、予告編を見てた時点でもう泣いていた「リトル・ランナー」ですが、実際映画を見てみると、思ったよりかなりコメディタッチで作られたものでした。

入院して昏睡状態の母に奇跡を起こすために、自分もボストンマラソンで奇跡を起こそうとする、というテーマは感動的なもので、「いろんな映画の名場面を寄せ集めたみたい・・・」と思いつつも、ラルフが必死で走る姿には涙たらーっ(汗)でございました。

ごちゃごちゃ考えてないで、純粋(単純ともいう)に信じて頑張るものが最後には勝つのだ!というメッセージは不滅ですね。
どの年代の人でも楽しめる、すっきりする、一種の清涼飲料のような映画。


・・・・なんですけれどね、jesterはなんだか前半で描かれる「少年の性衝動」みたいなのが少々びっくり。
14歳の男の子ってあんなもんなんでしょうか?あせあせ(飛び散る汗)
いや〜。かまととっていわれるかもしれないけど、男じゃないし、男の子も育てたことないんで、分かりません・・・・
映画ではよくあるパターンなんで、やっぱりあんなものなの??

男性が見たら懐かしくてくすくす笑っちゃうところなのかなあ・・・・
コメディっぽい味付けなので強調されている部分があるのかもしれませんが・・・・・


ラブコメディに徹するならそれでいいけど、テーマが真面目なので、もうちょっと少年の生活をリアルに描きこんでくれたらよかったな、と思います。

14歳で一人暮らししている少年が、普段の生活(掃除、食事、洗濯などなど)をどうしているのかがほとんど描かれていなかった気がしました。
その辺がさりげなく織り込まれていると、彼の切なさや寂しさ、そしてなぜ走るのか、っていう部分がもっとクリアになったのにな・・・・

そういう突っ込み部分はままある作品だったと思います。




主人公ラルフを演じたアダム・ブッチャー君はでかいお耳と八重歯が可愛いし、とにかく演技達者!
カナダ人なのにアイルランドなまり? と思ったら、祖父の代がそっち出身という設定なんですね。
ひょろひょろとしてて弱々しそうだったのが、最後のほう腕の筋肉とかすっかりしてて、走り姿もカッコよくなりました。さすがデス。

それと、コーチ役のヒバート神父を演じたキャンベル・スコットがjesterはよかったですね〜〜 
ずっと「これ、だれ??」と思ってみてました。
渋くてハンサムで、今後のカナダ映画で注目です。




しかし邦題がまたすべってます。
「炎のランナー」みたいなもんかと思っちゃうじゃないですか。

原題は「Saint Ralph」。
聖人とは程遠い一人の少年が、走ることによって自己実現していく姿を「聖人」ととらえてつけた、いい題じゃないかとおもうのですが。
ここが分かってないと、日付が出るたびに、いろんな風変わりな聖人が紹介されるのが、理解不能じゃないですか?
まあ「聖ラルフ」なんて題だと、日本では集客率が落ちるのかなあ・・・・
posted by jester at 08:08| Comment(4) | TrackBack(3) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月28日

ロビンフッド

ロビンフッドといっても、同じ年(1991年)に公開されたケビン・コスナーのじゃなくて、パトリック・バーギンが主演しているほうデス。マリアン姫はユマ・サーマン。
日本では劇場公開だったらしいですが、元はテレビ用の映画だそうです。

Plans-37203.jpg
パトリック・バーギンといってもすぐにピンと来る人はあまりいないのでは。
たくさん映画に出ているアイルランド俳優ですが、主演したもので有名なものはないかも。
パトリオットゲームとかにも出ていますが、それほど重要な役じゃないし。

昔、「愛がこわれるとき」でジュリア・ロバーツの夫、そうあの潔癖症で偏執症のこわ〜〜い、気持ちワリイ夫役をやった、というとピンと来る人もいるかもしれませんね。

どこかでみた人だな〜、だれだったっけか、と思いつつ、絶対悪者、って思ってみてしまったのは、このせいでしょう。
でも、そのイメージをかなぐり捨ててみてみると、結構良い男なんですよね・・・
ま、おっさんといえば、おっさんですが・・・・。

映画も、ケビン・コスナーがやったものよりも、ケルティックな感じが出ていて、良かったと思います。
ユマ・サーマンも気の強いお姫様役がぴったりだし、わりときつい顔だちだから、男装すると、本物の少年に見えました。

サクソンvsノルマンの戦いも迫力ありました。
お城に道化の一団の振りして忍び込むところも、とってもケルトっぽい感じ。

こういう繰り返し映画になっている、みんなが好く知っているストーリーは、俳優のよしあしがよくわかります。
パトリック・バーキンはアウトローっぽい感じが出ていて、かなり○でした。
この人の出ているほかの映画もみてみようかな。

posted by jester at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月24日

ラヴェンダーの咲く庭で・・・・・ネタばれあります

さて、新文芸座で、Dear Frankieと2本立てのペアだったのは 前にも劇場で見たLADIES IN LAVENDER

「恋に落ちたシェークスピア」で、威圧感のある女王をやっていたジュディ・デンチと、ハリポタのマクゴナガル先生、マギー・スミスが、アーシュラとジャネット姉妹を演じている映画です。

これもほろ苦い、でもありかもな、と思える佳作でありました。
初見ではないのですが、この映画についてのレビューを書くのは初めてなのでちょっと丁寧に振り返ってみます。


二人の姉妹の生活は素敵。
使用人を雇えるほどの財産はあるけれど、青年の洋服を作るお金をどこから出すかで話し合ったりして、つましく暮らしているのがイギリスっぽくて微笑ましい。
庭仕事をしたり、へたくそなピアノを弾いたり、お茶をしたり、散歩したり。
お互いを思いやり、時にはくだらぬことで反目したり、でも仲直りしたり、とても丁寧に描かれてました。
なんかあんな生活、あこがれてしまいます。

う〜〜ん、でも、姉妹で同じ寝室に寝ますかね? 
セキュリティのため?
いびきとか気にならないのかな、なんて変なことを考えたりしてました。
私ならスー姉(jesterの7つ離れた姉貴です)と同じ部屋には寝ません。はい。


あと、ジュディ・デンチの恋敵、オルガを演じたナターシャ・マケルホーン、きれいでした。
「キリング・ミー・ソフトリー」をこないだ見たばかりで、また怖いぞ怖いぞこのしと  と思ってみてました。(ジュディ・デンチは「魔女よ!」とか言って怖がってました)
いや、実際は怖くないんですけど。でも怖く見えるんです。

ただし、jesterにはオルガがどうしても絵を描く人間には見えませんでした。
画材とか、スケッチブックに当たりをつけてるシーンとかで
「そこから描くか??」「それをそこに使うか???」と突っ込みまくってました。



ダニエル・ブリュールは人気があるみたいですね。「グッバイ、レーニン!」「ベルリン、僕らの革命」と見ましたが、jesterはいまひとつ好みではありません。パンチ(殴
「青い棘」を見た友人はヌードに鼻血を出したそうですが・・・・・

演技はうまいかもですけど、jesterはポコちゃん顔はだめなんです。(不二家のペコちゃんポコちゃんね)(だから、トムクルもだめです)

それを置いても、姉妹の描かれ方が丁寧なのに、アンドレアの像は脚本段階であまりクリアじゃなくて、ナンパして流れ着いたのに、ちゃっかり居ついて、洋服作ってもらったり、お酒飲みに行って酔いつぶれたり・・・ にちょっと不満。

今一ぴんと来なかったのは、この不安定な状況にいるアンドレアの焦りや苦しみが伝わってこず、「老女が恋するほど素敵」に見えなかったからかもしれません。

それと、生意気なようですが、ヴァイオリンのボウイングが気になって仕方ありませんでした。


年取った女性の生活を描いた映画で、jester的ベストは「八月の鯨」とか「ドライビング・ミスディジー」なんかですが、それよりは少しランクが落ちるかなと思ったのは、この辺が原因ですか。



しか〜〜し!!




直前に見た、ジェリー@ストレンジャーに酔っていたせいもあるかも・・・・・パンチ(殴パンチ(殴パンチ(殴


posted by jester at 19:15| Comment(6) | TrackBack(3) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。