2008年07月06日

告発のとき IN THE VALLEY OF ELAH

邦題とかトレーラーから、「息子の失踪事件を調査するうちに、軍の機密的な暗部(麻薬の密輸とか?)を探し当て、それを勇気を持って告発する父親」の話なのかと思ってましたが、そうじゃなかったです。

戦争を経て、人間の心がどれだけ破壊されるか。
子どもを戦地に送り出した親たちは、傷ついて帰ってきた子どもに何が出来るのか。

逆さまに掲げられた国旗には世界共通の緊急の「Help!!」という意味があるそうです。

強いメッセージが胸に突き刺さる反戦映画でした。

『クラッシュ』で見せたポール・ハギス節も情感たっぷり。

jesterのお好み度は ☆☆☆☆− でございました〜〜


『ノーカントリー』で荒んだ現代社会に戸惑う老人警官を演じたトミー・リー・ジョーンズが、今回も、自分の現役時代とは違う、今の軍隊に戸惑いながら、必死で息子を探す父親ハンクを好演しています。


それと、刑事エミリーを演じたシャーリーズ・セロン、上手いです〜〜
上手すぎてむかつくほどパンチ(殴)
職場で嫌がらせに耐えつつ、正義感も保ち続け、息子と2人の生活を守ろうとするシングルマザーを、絵を描いたように真直に演じてます。

ま、ハンクもそうだけど、エミリーも完璧すぎてわかりやすくて、もうちょっとキャラクターに遊びがあったら複雑さがまして、リアルに味わい深くなったかもという気はします。


ぴかぴか(新しい)そのほか、スーザン・サランドン、ジョナサン・タッカー、ジェームズ・フランコの演技も素晴らしかった。
警察所の所長さん、どこかで見たと思ったら、「アメリカン・ギャングスター」の汚職刑事だったジョシュ・ブローリンでした♪



****以下、ひどいネタバレはないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


邦題の酷さについてはまたこれもか・・・ですけど、原題「IN THE VALLEY OF ELAH」は、ダビデがゴリアテをやっつけたエラの谷にちなんでいます。

エミリーの息子デイヴィッドにハンクがベッドで彼を寝かしつける時に、
「君の名前のディヴィッド(ダビデ)の話を知っているかい?」といって語って聞かせるのです。

ダビデのお話はご存知の方も多いと思いますが、旧約聖書に出てくる話で、羊飼いの少年のダビデがsling(2つまたの枝にゴムを渡した『パチンコ』のような、石を飛ばすもの)で、それまで無敵だったペリシテ人の巨人兵士を倒す話です。

この話を聞いたディヴィットはエミリーに「僕にもslingを買って」とせがみます。
そして
「でもどうして大人たちは子どものデイヴィッドを戦いに出したのかな?」と尋ねるのです。

これがテーマの根っこの部分を象徴しているようなきがしました。
結果的に映画自体が戦争というものの暗部を告発していますが、決して「暗部の勇気ある告発ストーリー」ではないです。


犬とにかく、トミー・リー・ジョーンズが演じたハンクのキャラクターが魅力的です。

丁寧にシーツのしわを伸ばしてベッドメイクし、靴をぴかぴかに磨いてそろえておくのは、軍隊仕込。
ベッドの角にズボンをこすり続けて、アイロンなしに折り山をピシッとさせようとしたり、身だしなみにも気を使います。
コインランドリーで1枚しかないシャツを洗っていた時に、女性刑事がやってくると、あわてて逃げ出したので、「へ?」と思いましたが、乾燥機に駆け寄って、まだ濡れているシャツを着込んですましているんですね。
そのあとそっと襟首の辺をパタパタさせて、湿気を逃したりして。老いたりとはいえ女性の前で下着のシャツ姿は見せない、プライド高い彼の性格が出ています。

そんな彼なのに、捜査が深みに達し彼の心が乱れていくと、それを象徴するように部屋の中が乱雑になっていく。

女性刑事の息子に、ベッドサイドで本を読んでやるときに、黙って自分が本を読みふけり、「早く僕に読んでよ」といわれると本を投げ出して
「何がなんだかさっぱり意味が分からん」

このとき読んでいるのが、ペンギンブックスの古い版の「THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE」でした。

ナルニア国物語の映画化が続き、世界の一部が浮かれている時に、このセリフ、かなり皮肉が利いていて、笑いました。
ナルニアの中でも子どもたちが戦うのですが、映画版ではその戦闘シーンがやたら強調されていて、jesterは強い違和感をもったのです。
その辺ももしかして今回のテーマに引っ掛けているのかな、とおもうと、ポール・ハギス監督の細かい部分へのこだわりには頭が下がります。

しかし、ま、それらしすぎて、ちょっと各人物像が単純明快すぎるかも。(爆)
もうちょっと人間心理の複雑さの描写も欲しかった感じです。


『クラッシュ』で弟の死体が見つかる、丘の荒地がありました。
遠くに町の灯が煌めき、人々の生活を感じさせるけれど、そこからは離れた荒涼とした場所。
それとほぼ同じ場所に、息子の死体が見つかります。

この息子の死因を追っていくところから物語りは転がり始めるのですが、彼が出会う息子の戦友たちは、一見礼儀正しく、立派な若者たちに見える。

しかし、戦地での異常な体験は彼らの心を蝕んでいるんですね・・・


戦地の息子から「父さん、ここから出して・・・僕を助けて・・・」
という電話があったとき、父親が一番最初に発した言葉は「誰かそばで聞いているか?」でした。
退役軍人としては、こんなみっともない息子の言葉を上官などに聞かれたら恥ずかしい or 息子の恥とでも思ったのでしょうか。

しかし、息子が帰国後失踪した後で、息子から送られた写真や携帯に残されていた動画などから次第に追い詰められていた息子の精神状態にやっと気がつき、あの時自分が動いていたら、と、強い後悔の念とともに、息子の真実を知りたいと必死になる父。

そしてその情熱に動かされて、捜査を続ける女刑事が話しの中心になります。

昔軍隊の警察につとめていたとはいえ、素人を捜査に加わらせるのか?という疑問は残るにしろ、年老いた父親と、はずされものの女性刑事というコンビはくさいながらも上手い構図。

思わずどちらかに共感を持ってみてしまいます。

二人が調べ上げた結末はあまりに悲惨で、ぞっとします。

戦争は人を狂わせる。
決してしてはいけない。
けれど、もう自分にはこの国を止められない。
だれか助けてくれ。


最後に掲げられた星条旗にこめられたメッセージが重くのしかかります。

二人の息子を失う母親(スーザン・サランドン)の気持ちにも引き寄せられ、その後姿に断腸の思いがしました。


反戦映画としては静かなつくりですが、やりきれない親の気持ちが伝わってきて秀逸。
ポール・ハギス監督ならではの、切ない音楽と情感ある風景の切り取り方が、涙をさそうのかもしれません。

ちょっとキャラクター作りがありがち過ぎなのが玉に瑕で、jesterはそれほど泣けませんでしたが、周りからは鼻をすする音が聞こえました。

しかし、全体的に脚本に破綻はなく、最後までぐいぐい引っ張られていく力があったと思います。
見る価値がある映画です。
posted by jester at 09:36| Comment(6) | TrackBack(7) | か行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月25日

アウェイ・フロム・ハー 君を想う AWAY FROM HER

凍った湖の上の降り積もった雪に2本のトレイルを残しながら、クロスカントリースキーでゆっくりと進んでいく2つの影。

そのトレイルが別の方向に進み始める。

カナダの美しい大自然の中、肩を寄せ、寄りそって暮らしていた夫婦が病で別れていく時、長年連れ添った二人の想いが交錯してやがて離れていく・・・

人生の最後に「悪い人生じゃなかった」というのは、いつも男よ。

んだなや!パンチ

julie_christie1.jpg

静かな映画でしたが、しみじみと心に響き、考えさせられるものでした。

jesterのお好み度、☆☆☆☆でした♪


あらすじ: 結婚して44年になるグラント(ゴードン・ピンセント)とフィオーナ(ジュリー・クリスティ)の夫婦は、お互いを深く愛し、満ち足りた生活を送っていた。しかしある日、アルツハイマー型認知症の影がフィオーナの身に忍び寄る。物忘れが激しくなり、挙動に支障をきたしてきた妻を、グラントは辛抱強く見守るが……。(シネマトゥデイより)

ぴかぴか(新しい)とにかくジェリー・クリスティが美しくて
ああ〜〜美人は得ですわ〜 
もちろん、日常それなりの努力をなさってるんでしょうけど、70歳間近でもあれほどきりりと美しいなんて。

知的であった自分が会話も楽しめなくなり、記憶がどんどん薄れていく不安を、華奢で華麗で哀切を帯びた演技で見事にあらわしていて、ゴールデン・グローブ主演女優賞受賞もうなずけます。

上の写真でもわかるように、パジャマの襟まで立てて着るようなおしゃれさん(あれ?これは偶然立っちゃったのか? でもそう見えなかったし。)ですので、ファッションにも注目しました。

さりげない後れ毛が素敵。(jesterが真似すると、間違いなく乱れ髪になる・・・)


サラ・ポーリー監督は20代と若いのに、年輩の人の気持ちがよおく分かるんですね。感心しました。


****以下、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


仲良くよりそって暮らしてきた老夫婦。
夫は妻に満足し、深く愛している。
妻は年取っても美しく、英知にあふれている。
けれど、そんな妻にかげりが。
洗ったフライパンを冷凍庫にしまってしまう。
言葉が出てこない。

やがて妻が、自ら率先してアルツハイマー患者用施設に入ることを決意するが、その前に車の中で夫にいう言葉は、甘くないです
若い頃に彼が繰り返した『浮気』を責めるのです。
「私は気づいてたのよ。あの時も、あの時も・・・」

彼女がその当時、『浮気』を指摘し、彼を責めていたら、結婚生活は続かなかったかもしれない。
彼女がひたすら耐えたからこそ続いた結婚。

最近の事は忘れる彼女も、若い頃の痛みは鮮烈に思い起こせるのです。

ああ〜〜わかる!たらーっ(汗)

いろんな結婚があり、男も女もそれぞれ我慢してる部分がある結婚が大半だと思うけれど、客観的に見ても、女が我慢している部分が大きいと思うのはjesterだけではないはず。

jesterだって・・・
ここだけの話、夫から投げつけられた言葉のナイフの数々、忘れてませんわ。(こわ〜〜)
たとえ彼はとっくに忘れていて、多分それほど悪意はなかったのだとしても。
まあ恨んでいるとまではいきませんです、お互い様ですから。
でもきっと彼は忘れているんだろうなあと思うと、ちょっと悔しいです。
きっとぼけたら、責めるかも。(覚悟しておいてくれ、夫。)


そして施設にはいったあと、夫の事は忘れ、患者で気のあった男性オーブリーと仲良くなるフィオーナ。

「もしかして昔の事の仕返しをするために、わざとやってるんじゃないか」
疑う夫に、介護士がいう言葉が、上に書いた「人生の最後に「悪い人生じゃなかった」というのは、いつも男よ。」

うんうん。

大体、彼女が施設に入るという決意をすること自体、夫に介護されることに気を使っているのですよ。
逆の立場だったら、きっと彼女は自宅で夫を看取ると思います。

それなのに、けなげにも「ホテルにいるみたいに、毎日ドレスアップするわ」なんて自宅を出る前に玄関で鏡を見つついう彼女が哀れです。

まあそういいつつも、彼女が入るのは、まさにホテルみたいに綺麗で広々とした素晴らしい設備の施設で、私も今すぐ入りたいぐらいですが(爆)、多分入るのに莫大なお金がかかりそうなので、庶民には無理なんでしょうね・・・


しかしその施設で、患者たちがコントラクト・ブリッジ(jesterが愛するカードゲーム)をやってるシーンがあって、ビックリ。
アルツハイマーになっても、コントラクト・ブリッジはできるのか〜

ぴかぴか(新しい)希望がふつふつと涌いてきている)


猫なんか字幕がぼろぼろで、「そんなふうに訳しちゃっていいのかしら・・・」と思うのがたくさんありました。

いっぱいあったと思う割に、jester自身アルツなのであまり思い出せないんですが・・・

例えば、彼女が新しく出来た彼氏のオーブリーが退院しちゃったのをすごく悲しんでいるシーンで、夫が相談すると、看護師が
「Short of memory is not always bad」
(記憶力がないっていうのも、そう悪いことばかりじゃないわ、(悲しいことも忘れられるから))みたいなことをいうのの字幕に、
「自力で努力しないと回復しないわ」とかなんとか出ていたような気がしました。


あとね、エンドロールにかかるのが「Helpless」。
確かにHelplessかもしれないけど、
Helpless、Helpless、He〜lpless♪って何回も繰り返されると、むむむ〜とうなって苦笑いしてしまったjesterです。


ラストの持っていき方は、日本ではありえないだろうって納得いかない人もいるかもしれないけれど、jesterにはリアルな感じがして、そういう展開もあるだろうなあと思いました。
だって人間は命ある限り、なんとか生きていかなくてはいけないしね。(そうなのか?)


密かに夫の過去の横暴さを恨んでいる妻は、この際、知らん顔して映画館に連れて行って、この映画を夫に見せたらいいかもしれません。(爆)(鬼か)

いや〜jesterはそんなことしませんけどね。はい。

しかしうちの夫に見せたら
「ほらな〜 男の愛は女の愛なんかより大きくて深いんだぞ!」とかいいそうあせあせ(飛び散る汗)



ぴかぴか(新しい)広大なカナダの美しい雪景色と、素敵な湖畔の家(雪かきなど手入れが大変そうだけど)、そして品があっておしゃれなジュリー・クリスティの演じるフィオーナの、いつまでも瑞々しい女心に酔いしれる110分でした。



posted by jester at 18:09| Comment(6) | TrackBack(4) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月15日

イースタン・プロミス EASTERN PROMISES

viggo_mortensen3.jpg

雨が降る陰鬱なロンドンの闇世界。
かつては貧しくとも普通の世界に生きていたウクライナの少女が
この暗黒に飲まれ、傷ついた体で必死で救いを求める。

この少女を偶然看護することになる看護婦がいた。
やはり普通の生活を営んでいた彼女だったが、
少女の日記を読み解くにつれ、底知れない暗い世界を垣間見ることになる。

そこに光はもたらされるのだろうか・・・


うううう・・・良かったです!!
傑作でございました!!

6月10日の朝日新聞に、私の好きな作家である沢木耕太郎氏がこの映画のレビューを載せていらして、

「久しぶりに震えるような映画を見た。陰鬱で残酷だが、すべてが黒光りするように輝いている。」
「いったいこれはどのような映画なのだろう? 
しかしそんな疑問を差し挟む暇も与えられないまま、私たちは一気にロンドンの闇の世界に連れ去られていくことになる。」


とかかれてましたが、まさにその通りでした!

傑作の噂があってもなくても、俳優さんのファン心理としては、お気に入りの俳優さんが出ている映画は見にいってしまうものですが、この映画は本当に待った甲斐がありました。

ヴィゴ・モーテンセンの演技もすばらしく、この映画の演技でアカデミー主演男優賞ではノミネートに終わりましたが、賞をとらせてあげたかった熱演でした。

ネタバレを厳禁していたので、衝撃も大きかったし、感動も深かったです。

実は先月、試写会でも見ていたので、14日の初日は2回目の鑑賞でしたが、2回目は2回目でじっくり俳優さんの演技を見られて、また感激ひとしおでした。

クローネンバーグ監督の作品ですし、今回はR18指定を受けてますので、かなり厳しいシーンがありますが、その辺は半眼になりつつも、最後には感動でジワ〜〜っと。

同監督の前作、「A History of Violence 」は出だしが明るく、次第に暗くなり主人公が追い詰められていく感じでしたが、今回はそれと逆のパターンです。
どちらでも主人公をやったヴィゴは、トムを演じた人と同じ人間とは思えないほど、前回の主人公とはっきりと演じ分けていて、ロシアン・マフィアに見えました!

☆☆☆☆☆ でございました♪


共演のヴァンサン・カッセルがまたこれ絶妙の演技で、気弱で傲慢でいろいろなコンプレックスを抱える男性を好演してました。

その父の役のアーミン・ミューラー=スタールがまた重厚でよかったです。
表の顔と裏の顔の差がすごくて、じわ〜〜っと恐怖に襲われました。

viggo_mortensen7.jpg
そして、ナオミ・ワッツが素晴らしかった!
いい女優さんだとは思ってましたが、いまいち作品に恵まれない感がありました。
でも「イースタン・プロミス」では、彼女のキャラクターに共感できたし、子どもを見る目になんともいえない情感があり、きりりとした知的な美しさが際立っていて、この作品は彼女の代表作といえることになるのではないかしら。


るんるんハワード・ショアさんのスラブ風の民族音楽っぽい音楽がまた哀切を帯びていて、とても気に入りました。


猫この映画、公開されたばかりですし、まったく予備知識なく見たほうが絶対面白いとおもいますので、今回ネタバレを避けてこれ以上の言及は避けますが、またいつか、もうちょっと皆さんが見た頃にゆっくりおしゃべりをしたいと思ってます。
posted by jester at 21:29| Comment(32) | TrackBack(13) | あ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月09日

スパイダーウィックの謎 THE SPIDERWICK CHRONICLES

「カスピアン王子の角笛」のレビューで、エドマンド役のスキャンダー・ケインズ君が成長が早くて
「うんま〜 人様んちの子はふんとに大きくなるのが早いわね〜」
なんてびっくらしたのですが、それとくらべて、フレディ・ハイモア君って、なんかいつまでも変わらないイメージがあるのですが・・・・

これって登場率が高いからそう感じるだけなんでしょうか・・・・

でも今回は性格の違う双子の兄弟を演じ分け、少し声変わりも始まった感じで、フレディ君も微妙に(殴)成長しているのね、なんて思いました。


あらすじ: 両親が離婚して母親と森の奥にひっそりとたたずむ屋敷に引っ越してきた3人の姉弟マロリー(サラ・ボルジャー)、ジャレッド(フレディ・ハイモア)、サイモン(フレディ・ハイモア)たちは屋根裏部屋から謎の書を発見する。そこには大叔父アーサー・スパイダーウィックの“決して読んではならない”という警告のメモが記されていた。(シネマトゥデイより)

という感じで、まさにファンタジーの王道です。

LotR以降「壮大さ」が売りのファンタジー映画が多い中、家の周りで起きた出来事を中心にしていて、その小粒さも悪くありません。

ファンタジー好きのjesterは大いに楽しみましたし、本好きにはたまらない、素敵な「妖精図鑑」が出てきますので、☆☆☆☆−でした♪


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


ぴかぴか(新しい)フレディ・ハイモア君の演技上手はいまさら書くまでもありませんが、今回も見事でした。

『アーサーとミニモイ』も楽しかったけど、今回は途中から人形アニメになることもなく、ずっと実写のままで頑張ってます。

子役の演技のよしあしって、映画に入り込めるかどうかの重要なポイントなので、フレディ君が引っ張りだこなのも納得です。

もうすぐジョナサン・リス・マイヤーズが彼のお父さん役というため息もの(ジョナサンもそういう歳なんだ)の「奇跡のシンフォニー」も公開ですね♪ 楽しみです。
(もちろんこの邦題には物言いありですが・・・)

(しかし「スパイダーウィック」も見たのがやはり1ヶ月ぐらい前なので、レビューを書こうとしたらなんだか話がミニモイと混ざってしまい、
「おばあちゃんはミア・ファローだったな」
などと混乱しております・・・ううう・・・・)パンチ


犬脇役も演技達者が占めてます。

『マイ・ブルーベリーナイツ』で印象的だった、アーサー叔父さん役のデビッド・ストラザーン、そして、どのCGより本物の妖精っぽく見えたルシンダ叔母さん役のジョーン・プロウライト(爆)などなど、実写で出てくる俳優さんも安定した演技を見せてくれて、安心してみていられます。

CGの妖精たちも、蜂蜜を食べれば幸せになる本の番人のシンブルタックをはじめとして、楽しいキャラクターがそろっています。



ストーリー展開はわかりやすくて、お子さんが見てもよくわかる作りです。

また、サイドストーリーとして、親の離婚を受け入れられなかった子どもが母親との軋轢を乗り越えて成長していく様子なども描かれて、心理描写もちゃんとあり、大人が見ても見ごたえがあると思いました。


猫ただ、最後の戦いのシーンはかなり激しくて、妖精たちが襲ってくるシーンはまるで「アイ・アム・レジェンド」か!という感じで、子供向けにしては恐すぎじゃないの?と思いました。

最近の映画ではこういうのが『お約束』なんでしょうか・・・

今どきの子どもは、テレビやゲームなどでバトルシーンには慣れているのかもと思いますが、あまり小さい子が、暴力的な刺激に慣れてしまうのは良くないと思いますので・・・

悲惨な事件が起こるたびに、目撃者の証言で
「まるで映画みたいだった」
っていうコメントが出ますけど、あれがjesterは苦手です。

現実のようではなかった、という驚きからの発言だとおもうのですが、その中に、傍観者である自分と、すごいものを見てしまったという興奮の表情がどこかに読み取れることが多くて、被害者やそのご家族にとっては、「まるで映画みたいだった」どころではないのに、なんて感じてしまうんですね。

だからというわけでもないのですが、映画の暴力シーンやらバトルシーン、テロリズムのシーンなどには、
「見慣れたくないな〜。こういうものに鈍感になりたくない。」
と常日頃から思っているjesterでございます。


閑話休題。


しかし最近、ファンタジーなどはどこでもすぐに吹き替え版だけになってしまう・・・
六本木まで行かないと、字幕でやってくれないの。たらーっ(汗)
なんとかならんかのお。
子どもは字幕を読むのが大変? 
それと、字幕って誤訳が多くて当てになりませんからねえ・・・
(吹き替えが誤訳がないかどうか、見たことがないのでよくわかりませんが)

六本木も遠くないからいいんですけど・・・ぶつぶつ。
posted by jester at 22:12| Comment(6) | TrackBack(7) | さ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月05日

幸せになるための27のドレス   27 DRESSES

出る映画出る映画、振られ男No.1のジェームズ・マースデンは今回恋を成就させることが出来るのか?

なんてことを考えつつ、見てまいりました、「27 DRESSES(幸せになるための27のドレス)」。

あらすじ: 他人の結婚式を成功させることに生きがいと使命感を感じるジェーン(キャサリン・ハイグル)。そんな彼女が密かに思いを寄せるのは、優しい上司のジョージ(エドワード・バーンズ)。しかし、彼はジェーンの妹で美人モデルのテス(マリン・アッカーマン)と知り合い、短期間の交際を経て結婚することになってしまう。(シネマトゥデイより)

なんていう話なんですが、『「プラダを着た悪魔」のスタッフが・・・』 なんていう売り言葉があり、「プラダを着た悪魔」が駄目だったjesterは嫌な予感でしたが、うむむ〜

「結婚願望」も「白馬の王子様願望」も生まれてこの方持ったことがない、そういう意味の『乙女心』は皆無なjesterでございますので、この話もあまり乗れなかったです。

というわけで本来ラブコメはあまり得意でないjesterのお好み度は ☆☆ ぐらいかな。

時間があまれば見てもいいけど、まあワザワザ映画館に出かけなくてもおうちでDVDで見ればいいのでは? という感じでした。

なので、辛口レビューです。この映画、お好きな方はスルーしてくださいね〜


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****

『グレイズ・アナトミー』のキャサリン・ハイグルが、ヒロイン、ジェーン役。
まあテレビサイズの美女で、大スクリーンでヒロインを演じるならもうひとつ輝きが欲しいですが、こういうラブコメディなら上等でしょう。
ブライド・メイトって、日本の結婚式では出てこないから、なんかその悲哀がぴんとこなかったけどね。

ずっと片思いの上役ジョージ(エドワード・バーンズ)を、ひょいっと横から出てきた妹にさらわれ、帰ってこない妹を待って掃除をしつつ眠れぬ夜を過ごすジェーン。
この辺の切なさは身におぼえあり(爆)でよおくわかる! 
うんうん、つらいよね〜 と共感できました。

しかし、エドワーズ・バーンズは、「ホリディ」のときより格段にいいやつっぽい雰囲気だし、アメリカのヒュー・グラントかって感じで、結構格好良いですが(あの体格で、『昔ビーガン(厳しい菜食主義)だった』とは思えませんがね・・・)
なんであの妹に惚れるか?

あのきらきらの黄色いラメの超ミニドレスを着た、ファラ・フォーセット=メジャーズを角っぽくしたような妹、テスに、一瞬で恋に落ちる男ってどうよ・・・・と思ってしまったのがまず醒めてしまった敗因の一つでした。

でもなにより一番引いたのは、あのスライドショーですね。
あそこでああいうことやるか??いっくらお母さんのドレスを切られてショックでも。。。。
ジェーンとジョージの仲をテスが裂いたっていうわけでもないし、(ジェーンはまだ告白すらしてなかった) 若き日の恋愛に誇張や嘘はつき物よね。

親戚友人一堂集まってるなかであんなことをする、そんな勇気があるなら、せめてだめもとでも自分の気持ちを素直にジョージに伝えてみい! テスにも「私が昔から好きだった人なの」と告白したらどうなのさ!

そんでまた、仮にも「結婚」という人生の一大事をあのスライドくらいで覆すジョージもまたねえ・・・(汗)
一旦男が惚れた女だろう! 
そんなにすばやく醒めるな〜〜!

しかもあんなことの後なのに、その後の妹との関係修復がごまかされちゃってて、簡単な話し合いのあと、出てきたらもう仲良しに戻っていて、説明不足。


ま、「サリーはタクシーの中では絶対に着られません!」とか
「その着物の着方は〜 しかも日本人は全員そんなに背が低いわけじゃないよ!」とか
「落ちてたファイロ・ファックスを勝手に読んじゃって、中に書き込んで、破って、しかもそれを記事のネタにするような男、信頼できない!絶対いや!!」などなど、
突っ込みどころは満載で、あのバーで酔っ払って歌って踊って寝ちゃった、って辺も、な〜〜んかわざとらしくて安っぽいんだなあ・・・・・

船の上のマイクを使っての・・・もね、お約束なのかもしれないけど、なにもマイクで名前だけ呼んで、見つけたらあとは物陰で二人で話せば、って(おせっかいだね、自分!!)


低予算で無難に作った映画の、上っ面エピソードをお気軽に楽しむには、jesterは年とりすぎかもしれません・・・。(爆)


ところで、ブライド・メイトのドレスって、誰が衣装代払うんでしょう?
花嫁がわ? それとも友人側?
あれだけ仕立てると、かなりな金額になりそうですけど。
「すそをつめたらまた着られるのよ」なんてセリフが繰り返されるたびに、そんな変なことを考えておりました。

それと、豆腐ジャーキーってどんなもの?
食べてみたいっす。猫

posted by jester at 10:27| Comment(12) | TrackBack(7) | さ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月04日

譜めくりの女 LA TOURNEUSE DE PAGES

ふとなんの気なく、してしまったことが、他の人を深く傷つけていた・・・

もう誰もが忘れ去っていた小さな出来事。
それを執念深くおぼえていた女がいた。

ほんの小さなことだけれど、芸術家を目指すものにとっては許せないことだったのだろうか・・・

(大分前に鑑賞したものですが、忘れる前にちょこっとレビューを。)

あらすじ:『かつてピアニストを目指す少女だったメラニー(デボラ・フランソワ)は、ピアノの実技試験中、審査員の人気ピアニスト、アリアーヌ(カトリーヌ・フロ)の無神経な態度に動揺してミスを犯し、ピアニストの夢を絶たれる。その後、アリアーヌに再会したメラニーは、演奏会の成功の鍵を握る“譜めくり”に抜てきされるが……。(シネマトゥデイより) 』
じりじりと、恨みを持つピアニストの家庭に食い込み、内部から崩壊を企てる女性。

その陰湿な行動にはらはらどきどき。
無表情で何を考えているかわからないヒロインに、これからどうなる??と目がはなせません。

とはいえ、どうしてここまで恨むの?という辺に疑問が残りましたが、短編小説のようなサスペンスのある脚本と、フランス映画らしい緊密で誇張のない、静謐な画面の作り方にはうっとり。

☆☆☆1/2 でした♪

20080222002fl00002viewrsz150x.jpg『地上5センチの恋』のカトリーヌ・フロがピアニスト役。
おしゃれで綺麗でした♪
ピアニストとしては優秀なのに、それゆえなのか精神的に繊細すぎるところのある女性を演じていて素敵でした。

スタイルいいし、肌は綺麗だし、お化粧もきっちりしてるけど厚化粧じゃなくて、エレガント。
こんな風に年をとりたいな〜と思いました。(しかし、1957年生まれなんですね、彼女。ちょっといろんな意味でショック。(なぜかは聞かないでください(爆)))



****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****



対するメラニー(デボラ・フランソワ)は少女の頃から能面のように無表情で、ピアノが大好きながらも、試験が失敗に終わった後、練習室にもどって、腹いせに、これから試験を受ける練習中の別の生徒のピアノをフタを故意にバン!と閉めたりする暗い少女で、長じて大人になっても表情の読めない女性になっている。

しかし・・・無神経な態度といっても試験の審査中に、ファンに求められたサインを一回書いたっていうだけなんですよね。
それで調子をくずしたのは可愛そうだけれど、それを気にせずに弾き続けられる集中力というものも大切なのでは? それに、それほどピアニストになりたいなら、続ければいいのに・・・なんて思ってしまうjesterには、彼女の『恨み』が実感として伝わってきません。
憧れゆえというのがあったとしても・・・

(大体jesterは怒りが長続きしないし、どんな恨みも一晩寝れば忘れてしまうお気楽体質だもんで・・・ついでに言えば、継続力がなく、どんな決心も努力も長続きしないんですが・・・(涙))

だからあそこまでしなくても・・・と思ってしまいました。

わざといぢわるでサインしたわけじゃないしねえ・・・
その前に断ったのに、しつこくせがまれて面倒くさくなって、しただけなのに。
恨むなら、あんな場所までしゃしゃり出て、しつこくサインをねだったほうを恨めよ。

それから長い時間が流れたのに、メラニーが復讐だけを胸に秘めて暮らしてきたのかと思うと、あまりに無駄に過ごされた青春が哀れです。
ピアノの実力も、もしかしたら本人の思い込みだけで、たいした事はなかったのかもしれないとも思います。

精神的にちょっと病気だったのかも。


そういう意味では、恐ろしさはじわじわと伝わってきます。
彼女が張り巡らせる巧妙な罠は、静かで地味だけど、大胆で致命的。

人の幸せをすべて壊そうという、細い糸でできたがんじがらめの罠。

しかもチェロをあんなふうに使って反撃するなんて・・・・
恐いです!

チェロのエンドピンって実は凶器なんですよね〜
舞台のチェロが座る辺って床がぼこぼこですもん。
刺さらないな〜エイ! なんて力をこめてやるとかなり危ないそうです。(まあ楽器なのでそんなに乱暴にはしないでしょうけど)

ちなみにうちのコントラバス奏者に聞いたところコントラバスのエンドピンでやったら骨がくだけるかもだって。

ひえ〜〜(汗)


るんるんドゥニ・デルクールは音楽家(ビオラ奏者)でもある監督さんなので、ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番や、モーツアルト、バッハ、シューベルト、などもふんだんに使われ、三重奏楽団が音楽を作っていくシーンはリアルでした。

俳優さんたちの演奏も上手で、吹き替えだとしてもわざとらしくなくて上手にできてました。

ぴかぴか(新しい)アリアーヌの住んでいる邸宅がすてきでした〜
地下のプールやらテニスコート、まさにフランスのお金持ちの暮らしです♪

猫芸術家というのは繊細なものなんでしょうねえ。
それにしてもアリアーヌのメラニーへの傾倒も、私には不自然に思え、サスペンスを楽しむことはできたけれど、いまいちキャラクターに共感できないまま終わってしまった感じでございました。

復讐するなら、いろいろいぢわるするんじゃなくて、自分が努力の末、ピアニストになって見返してやれ!(爆)


でも短めな時間ながら、緊張感が最後まで続き、飽きずにみられましたです。
posted by jester at 10:07| Comment(6) | TrackBack(5) | は行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月02日

ラスベガスをぶっつぶせ  21

jesterの趣味に一つに「コントラクト・ブリッジ」というトランプのゲームがあります。(セブン・ブリッジとは違います!)

海外では社交の一手段であるコントラクト・ブリッジですが、ルールなどが難しいためにゲームを始める前に1〜2ヶ月ほどの講習を受けたり準備期間が必要なためか、日本ではそれほど盛んではありません。
でも一回おぼえておくと、社交の手段として海外ではとても良く使えます。

日本にもいくつかデュプリケートと呼ばれるシステムのコントラクト・ブリッジが出来るクラブがあり、jesterも時々ボケ防止のため、出かけておりまする。(東京では四谷、六本木、東中野などなどにあります)

さて、この「コントラクト・ブリッジ」をしてる時は、常に全神経を集中して、カードを「カウント」してます。

どのスートのどのカードが出たか。パートナーがこうビッドしたってことは・・・・相手がこのカードを出したということは・・・・などなどと、脚の指まで使って(爆)カウントしまくってゲスしまくっているんでございます。

カード(トランプ)もいろんな絵柄を世界各地で買い求め、膨大なコレクションがあり、・・・収納に困ってますたらーっ(汗)(涙

だもんで、この『21(ラスベガスをぶっつぶせ)』はまさにjesterのつぼでした。

こちらはブリッジではなくてブラックジャックというゲームで、カウンティングの意味は少しちがいますが、なんかカードをカウンティングしてるシーンを見るだけで、パブロフの犬状態で、もうどきどきしてくるんですよ・・・

ああ〜〜私にもベンのような才能があったらなあ!!


そんな事情もあり、jesterのお好み度は ☆☆☆☆ でございました♪

マサチューセッツ工科大学の数学の天才学生たちが、ラスベガスのカジノで荒稼ぎしたという実話を基にした大ベストセラーを映画化したお話で、
『マサチューセッツ工科大学の学生ベン(ジム・スタージェス)はある日、並外れた数学的資質を教授(ケヴィン・スペイシー)に見込まれ、ブラックジャックの必勝法を編み出した天才学生チームに誘われる。チームに参加した彼は仲間たちと日夜トレーニングを重ね、卓越した頭脳とチームワークを駆使してラスベガス攻略に挑む。(シネマトゥデイより引用) 』
という展開ですが、裏切りあり、大失敗あり、カジノの用心棒相手に逃走シーンあり、どんでん返しありで、その割りに残酷なシーンがそれほどないので、安心して楽しめます。

ブラック・ジャックではカウンティングはご法度なんですね。
そういえば『レインマン』の自閉症的な数字の天才のおにいちゃんも、カウンティングして大もうけして、あとで怒られてましたね。

(ちなみにコントラクト・ブリッジではお金は儲かりません〜)

329929view003.jpg

ぴかぴか(新しい)主人公ベンを演じたジム・スタージェスは、どちらかというとペコちゃん系の顔だちですが、それほど派手ではなくて、知性を感じさせる雰囲気。
数学の天才、という役にはピッタリです。
真面目そうで清潔感もあるし、演技力も○なので、これから伸びる役者さんだと思いました。

相手役のケイト・ボスワースはちょっと大学生には見えないけど、変装するシーンは上手に化けていて楽しかった。


犬ケヴィン・スペイシーは最近あまり見なかったのに、なんでこの映画に出たんだろうとおもったら、製作もかねているのですね〜
頭が良さそうだけど、一筋縄ではいかない、ウラがありありのMITの教授って感じが良く出ていました。
やはり素晴らしい役者さんです。


ぴかぴか(新しい)ラスベガスのネオンサイン煌めく夜の光景もとてもゴージャスで綺麗だったけど、最初と最後に出てくるハーバードMed.の教授の部屋が、暖炉があったりしてまた素敵。
そっか、ハーバードともなると、教授の部屋もこんなにシックなのね〜と感動しちゃった。


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****



惜しいのは、チームを組むほかの学生が、ただお金がほしいだけに見えちゃうこと。
テンポを落とさないために、ベンだけに話を絞ったんだろうけど、せめてジルぐらいはもうちょっと詳しく描いてくれたらよかったかな。

豪遊シーンは楽しそうでうらやましかったけど、ま、濡れ手に泡でもうけたお金はこういう顛末になるのよね。

しかし、最後のカジノの辺で昔の友人たちが出てきたシーンでは、う〜〜ん、そういう解決ね・・・と微妙でした。
ま、後味が良かったからいいか。


最初に教授が話す、3つ扉があって、一つが開いた時・・・という確率論の問題ですが、(「モンティホール問題」と呼ばれているそうです)個人的にはもっとよく知りたかったです。

いや、きっとわかんないだろうけど、わかんないなりに楽しそうな話題っていう気がしました。


猫 Winner! Winner! Chicken Dinner! ってプリッジやりつつ叫びたいjesterでございました猫
posted by jester at 09:33| Comment(16) | TrackBack(10) | ら行、わ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月28日

マンデラの名もなき看守 GOODBYE BAFANA

これ、ずっと見たいと思っていた映画でした。

トレーラーでみると、ジョセフ・ファインズが似てないとはいえ、おにいちゃんのレイフにやはり面影が似ていて、そういう腐った動機パンチもありましたが、マンデラさんの獄中の生活にも興味がありました。

(しかしですね、この映画の前に、ヴィゴ主演の「イースタン・プロミス」の動くトレーラーがあって、それまでネタバレ禁止のために静止画のトレーラーしか見たことがなかったjesterは、心の準備もなくぐわ〜〜んと打ちのめされ、最初は映画に集中できませんでした。(殴パンチパンチ

(ちなみにその数日後に「イースタン・・・」の試写を見に行った後は、放心状態でございました・・・)


とはいえ、こちらの映画もなかなかの佳作でした。
jesterのお気に入り度は ☆☆☆☆− でした!

自分の感性を信じて、どんな場所でも誠実に誇りを失わずに、ポジティブに考えて生きていくこと。
相手のいい部分を見るようにすること。
そうしているうちに、誤解があっても必ず解くことができ、いつか理解しあえるときが来る。
もしかして・・・理解しあえなくても、共存する道はある。
それを焦らずに模索していこう。


そんなメッセージが静かに伝わってきて、とても勇気付けられました。

アパルトヘイト政策や、ネルソン・マンデラ氏について知らない方にもぜひ見ていただきたいな〜なんて思ったことでありました。

まあやっぱりアップで見ると、レイフとジョセフって濃さが全然違うな〜と思いましたが、苦悩に満ちた演技はなかなかでした。


クリスマスデニス・ヘイスバートは24のイメージがとっても強くて、最初は「マンデラに似てないじゃん。モーガン・フリーマンを出せ〜」
とか心の中でわめいてましたが、次第に違和感がとれて、引き込まれました。
感情を押し殺した、背中での演技が泣かせます。

27年間の獄中生活でも背筋を伸ばしたマンデラさんの生き方はすがすがしいです。
その誇りと信念がちゃんと表現されてました。


クリスマスダイアン・クルーガーは「内助の妻の鑑」タイプの奥さんを演じてましたが、結構大事な役どころだったと思います。
それにしてはキャラクターの掘り下げがいまいちで、この人の心境の変化をもうちょっと丁寧に描いて欲しかったと感じました。
そうしたら共感できて感動が増したかも。

ダイアンは美人ですが、『トロイ』を初めとして、割とお飾り的になってしまい、演技力を発揮できなくて「役に恵まれてない」という印象がjesterにはあります。
見せ場なのに視線が他の役者にもってかれちゃう時もあり、主役をはるようなカリスマ性とか強さも今のところjesterにはあまり感じられません。
これから一皮むけて、伸びていって欲しいです。(えらそうに)


猫原題のBANAFAは、白人看守のグレゴリー(ジョセフ・ファインズ)の子供時代の親友の名前。
その頃の楽しかった思い出が、グレゴリーにマンデラを、一人の尊敬できる人間として見られるようにさせたんですね。


『マンデラの名もなき看守』はと〜〜ってもわかりやすい(爆)邦題ではありますし、某映画とちがって、おかしな誤解を招くようなものでもないですが、やはり原題の『GOODBYE BAFANA』のほうが、余韻が違います・・・・

遠い夜明け
遠い夜明け
アパルトヘイトというとデンゼル・ワシントン、ケビン・クラインが出た『遠い夜明け』を思い出しますが、『遠い夜明け』では、南アフリカ共和国の体制側白人はほとんど悪者っぽく描かれてました。
海外から来た白人ジャーナリストが自分も危険になりつつ、抵抗の様子をすっぱ抜く、という展開。

それが、この映画では戦いを描くというより、
「南アフリカ国内の、しかも政府側の白人の中にもいい人もいた」という視点でじっくり描かれていて、時代の流れを感じました。
こういう作品が撮られるということは、南アフリカにも新たな風が吹いてきているのでしょう。

イン・マイ・カントリー
イン・マイ・カントリー
そして時代的には『遠い夜明け』と、ジュリエット・ビノシュとサミュエル・L・ジャクソンの出た『イン・マイ・カントリー』の間の舞台設定が『マンデラの名もなき・・・』です。

(『マンデラ・・・』では、牢獄の中の話が中心で、実際にアパルトヘイトがどんなものであったかはあまり描かれていないので、その辺をご存じない方には、この2本の映画をお勧めします♪)





****以下、映画の内容に触れてます。未見の方、ご注意ください!****



少年時代のバファナとの交流で、コーサ語を覚え、それがグレゴリーにマンデラを引き合わせる・・・・

これはやはり『Goodbye Bafana』以外の何者でもないですよね。


本 個人的にグレゴリーが図書館で禁止文書を閲覧するシーンが好きでした。(図書館が好き♪)
でもその後、胸のポケットにしまった文書を、仕事場で出してこっそり見るシーンでは「おいおい、そこで見るなよ〜」とどきどきしてしまいました。
トイレに行け、トイレに!!

あと、棒術のシーン、いいですね〜
後ろで見てる息子の表情がまたいいんです。父と子の絆の強さなんかも感じてしまいました。
 
そして、グレゴリーと息子の別れ。
この辺は辛くて辛くて、たまりませんでした。たらーっ(汗)


マンデラさんの夫婦愛や家族愛も描かれるんですけど、現実では確かこの後、あの奥さんと離婚するんですよね。
もう一人の息子さんはエイズでお亡くなりになるし。
それを知っているので、やや複雑な思いで見ました。


映画の作り自体はごく地味で、「泣かせよう!」という安っぽくて派手な演出や、盛り上げすぎの音楽はありません。
トレーラーを見たときはもっと盛り上がるのかと思っていましたが、見終わって考えると、その辺もドライでよかったかな。

画像も結構地味で、こちらは、もっと南アフリカの国土の美しさを強調しても良かったかもしれないと思いました。

人間たちのおばかさ加減が引き立つし。



posted by jester at 21:42| Comment(10) | TrackBack(6) | ま行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月23日

ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛  THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN

1作目のレビューでも書いたのですが、jesterの小学校時代はナルニアとともにありました。
(岩波書店さんの本にはほんとおせわになりました・・・)

ナルニアのどの本も何回読んだかわからないほどで、ほとんどの文章を暗記してしまっているほど。

という原作大好き人間ですので、1作目の、タムナスさんとルーシーの出会いのシーン、アスランの登場シーンでは泣きました。

子供のころいろいろ想像していたものをリアルな映像でみられた幸せ・・・・

というわけで、1作目でそれほど期待してなかったのに、予想外に嬉しかったシーンがたくさんあったので、今回の映画もあれこれ見られるのかと盛り上がる期待を抑えきれずにおりました。

「コルネリウス先生とカスピアンが星を見るシーンは・・・」とか
「リーピチープ!!」「谷あらし!!」「松露取りのおうち〜」とか
「隠れ里の、前足をしゃぶるくせのある、ふくら熊3兄弟とリスの枝渡り!」
「木の食べるチョコレートそっくりの土!」
「バッカスが乳母に飲ませる赤ワイン!!赤スグリの実のように赤く、油のようになめらかで、牛の肉のように強く、お茶のように暖まり、露のようにさわやかな!」

などなど、いっぱいいっぱい期待して待っておりました。
どのシーンも本当に好きで、愛してたんですよ。

だからしょっぱなからでっかいカスピアンがでてきたのには驚いたけど、あの4人兄弟が地下鉄の駅からナルニアに吸い込まれるシーンではうっとり。
これからの展開にわくわくどきどきでした。

でも・・・
1作目でも「戦闘シーンが派手すぎ」と思ったのですが、第二作ではさらに、原作では高々全部で3〜4ページぐらいの戦闘シーンが、映画の80%ぐらいを占めていたように感じられました。
しかもjesterには納得行く根拠が感じられない、必然性のない戦いが。


原作への思い入れと映画への期待が裏切られた思いで、鑑賞後は妙に落ち込みました・・・・たらーっ(汗)


だもんで、jesterのお好み度は、リーピチープと松露取りがみられた感謝を精一杯こめても、
☆☆☆ぐらいでございました・・・・

それでもおまけに釣られていっぱい前売りを買ったおばかなわたくしは、これから通うことになるのね・・・・
いいもん、おまけのエコバック、毎日使っているもん!

何回か見たら、好きなシーンだけ選んで集中できるようになり、もうちょっとショックから立ち直れるかもしれないし。


というわけで、ちょっと辛口気味の、原作との比較を含むバイアスがかかったレビューです。
(この映画本体がお好きなかたはどうぞスルーしてくださいませ)


****以下、ネタバレないですけど、映画の内容には触れてます。未見の方、ご注意ください!****


今回びっくりしたのが、エドマンド役のスキャンダー・ケインズ。
前回と比べ、大きくりりしく育ってました。

前回も違和感なしでエドマンドとしてすんなり受け入れられたんですけど、今回も良かった。
役柄としても、「ライオンと魔女」の時よりずっと成長するエドマンドなんですけど、役者としても成長してましたね〜

今後が楽しみです♪


カスピアン役のベン・バーンズは、私のもっていた「カスピアンのイメージ」とは大きく違っていて、予告などで画像を見ても違和感がありました。
私のイメージはそれこそスキャンダー・ケインズみたいな少年っぽいイメージだったのでした。

ベン・バーンズ本人は「スター・ダスト」で見たときは
「え! あの人もうでてこないの? 息子のトリスタン役のチャーリー・コックスより良いのに・・・」
と思っていたぐらいなんで、嫌いじゃないんです。
(が、基本的にペコちゃん顔(ダニエル・ブリュール系)なんで、jester好みの顔だちというわけでもないです。)

しかし前作でも予告を見たとき
「ルーシーのイメージがちがう」
と思ったにもかかわらず、映画を見たあとは
「あれはあれで良いんじゃないの」
と納得してたので今回のカスピアンもそうかなと思っていたのですが、今回は違和感が残ってしまいました。


大体、スーザンとカスピアンがウルウル目で見つめあうんじゃねえ!

最後のチッスにいたっては、え”?!・・・・絶句。


・・・大体、わたくしアナ・ポップルウェルが苦手ですの。(ファンの方、ごめんなさい)
どうしてスーザンにこのキャスティング?と1作目から文句ブーブーです。

そして映画でのスーザンのキャラ自体が原作とは変化していて、物言わぬクマに矢を放つのを迷う人が戦闘に加わり、あんなに軽々と人間をたくさん射殺していいのか?という疑問がむくむくと沸き起こりました。


クリスマスニュージーランドの自然の風景はそれはそれは綺麗でした。
また行きたくなった♪
特に海のシーンは天国的に美しかったのですが、あれもニュージーランドでしょうか。南島かなあ。
今度はあそこにいって、ボートに乗りたいですハートたち(複数ハート)



雪白い魔女のティルダ・スゥイントンは原作では出てこないのに、特別出演って感じででてきましたね。
コレが恐かった〜〜!
ある意味前作の時より、封じ込められてるだけに神秘性と凄みが増してた感じでした。今回は敵があまり恐くないから、それを引き締める意味でも、白い魔女の登場は映画では成功してたと感じました。
今後も白い魔女はティルダにやってほしいな。


CGクリエーチャーのなかで一番がっかりしたのはセントールの谷あらし(グレンストーム)でした。
性格作りはいいんですけどね。

仮にも「カスピアンがあった一番気高いいきもの」の預言者であり星占いの名手の大セントールですもの、もっともっと美しくつくっていただかなくては。
「その馬になっている胴腹はつややかな栗毛で、ひろい胸元をかくすほどゆたかなあごひげは、金茶色でした」なはずなのに・・・・
そうは見えませんでしたわ・・・「貴族より貫禄がある」はずなのに、野卑と申しますか、少々貧相な顔立ちで・・・たらーっ(汗)


猫ストーリーは、大きく変わっていたので細かくいちいち書きませんが、一番残念だったのは、この話で一番好きだった、

『ルーシーがアスランに会い、皆にアスランを見たと言っても、他の人には見えず、それでもルーシーが、
「私一人でも行かなくちゃならないんだもの。」とふるえながら説得する。
前作ではルーシーを裏切ったエドマンドが
「僕はルーシーを信じる」といって賛成し、他の人も不機嫌ながらついていくと、歩いているうちにだんだんにみんなすこしずつ影が見えたり、ちらっと姿の片鱗が見えたりしだして、最後に全員アスランが見えるようになる。
「やっと、あのひとが、見えたわ。ごめんなさい」』


というシーンがなかったことです。

『クォ・ヴァディス』を思い起こさせるかなり宗教的色合いの濃いシーンですが、子供のころはキリスト教的意味などは知らずに、ただただ好きなシーンで、何回も繰り返し読みました。

ルーシーがこの世で一番好きな人に名前を呼ばれた気がして目が覚め、森の中にいってアスランに会うところ、エドマンドが自分には見えなくても、ルーシーがいうのだから行く、と堅く決心しているところ、スーザンが見えていたのに見えない振りをしていたと告白するところ、アスランが皆に話しかけるところ、全部大好きでした。
個人的にですが、この物語でも白眉なシーンなのではないかと思います。

このシーンがもしあったら、もう鳥肌がたって涙…必至ですので、どんなに戦闘シーンが増えていても、見たあと落ち込まなかったかも。


クリスマス原作未読の方で、戦闘シーンがお好きな方だったら、楽しめるのかもしれないのですが・・・
ナルニアは児童文学なんですが、映画として興行成績を上げるために、児童向けに徹しないで、成人や、ゲーム好き、男性、あるタイプのアニメ好きの人向けにも受けを狙って作ったということなんでしょうね。
その辺の狙いは見事的中してる感じです。

でもそこには小さい頃の私がけだるい午後に通いつめた、不思議で幸せで美味しい、あのナルニア国はなく、やけに猛々しい戦闘を繰り返す生き物に満ちた、偽ナルニアがありました。

大規模な軍団やら投石器を使った戦闘シーンや騎馬軍団の突撃シーンはロード・オブ・ザ・リングスの二番煎じのように感じてしまい、新鮮味がなくて、巨額の資金がかかっているのだろうなと思いつつも感動もできず・・・

映画としての出来をどうこう言う前に、まずはそういうところでショックを受けてしまったjesterにとっては、細かい部分を楽しむ余裕がなくて、今後のナルニア・クロニクルの映画化がかなり不安になってきてしまった第2作の鑑賞、初感レビューでございました。


(しかしま、これから4回は劇場で見るでしょうから、jesterのことだし、感想が変わるかも知れませんがねえ・・・・・)
posted by jester at 11:24| Comment(41) | TrackBack(16) | な行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月12日

最高の人生の見つけ方 THE BUCKET LIST

jesterが尊敬するお人の一人に、三浦敬三さんがいらっしゃいます。

山スキーをなさる方で、70歳でヒマラヤ、77歳でキリマンジャロ、99歳でモンブラン、100歳でスノーバードから滑降なさいました。

残念ながら去年101歳でお亡くなりになりましたが、そのポジティブな生き方がすがすがしくて、可愛らしくて、撮られたお写真も大好きでした。
(ご存知かと思いますが、プロスキーヤーの三浦雄一郎さんのお父様です)

毎日の生活をご本などで垣間見ても、年をとってもわくわくと楽しんで生きてらして、あんなふうに年をとりたいな〜 なんて密かに思ってました。


『死』というのは人間にとって、永遠のテーマです。
『いかに死ぬか』は『いかに生きるか』(『いかに年をとるか』)であります。
しかし、『いかに生きるか』がわかって生きている人なんてあまりいない。

ほとんどの人は毎日をじたばたと送るので精一杯ですよね。

jesterもそんな人間の一人です。
だからこそ、このテーマには惹かれてしまいます。
アルフォンス・デーケンさんの本なんかを読むこともあります。

死に直面するその日が来た時、
「違う、ここに来るはずじゃなかった!」とあたふたしないためにも。


エジプトの神話では、天国の入り口で門番に聞かれるそうです。

"Have you found joy in your life?"
(人生で歓びを見つけたか?)
"Has your life brought joy to others?"
(あなたが生きたことによって、歓びをもたらされた人はいたか?)




『最高の人生の見つけ方』という邦題、主演の2人の顔ぶれなどなどから、トレーラーを見て、「もうわかったよ。見ないし」と思った方も多かったかもしれません。

アメリカでも『映画評論家』のレビューではたたかれてました。
『ノーカントリー』や『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』にA+をつけた評論家はほとんどがCとかC-の評価でした。
(でも一般の人の評価はおおむね高かったのですが。)

そんな評価を横目で見ながら、あまり期待せずに、「あんまりお説教臭くないと良いけど」なんて思いつつ見てきたのですが、
jesterのお好み度は☆☆☆☆−でございました♪


芸術的に完成度の高い映画も確かに見ごたえがあるのですが、あまりに後味が悪いと気分がずしんと重くなってしまいます。
求めるものは人それぞれでしょうけれど、たまには映画を見て笑いたい、ほっとしたい、暖かくなりたい、明日からの生活にポジティブになりたいjesterでございます。

(業務連絡;MARYさん、ごめんなさい、今回酷評できませんわ・・・ご覧になって〜 きっとお気に召すと思います♪)


「BUCKET LIST」って、『棺おけリスト』なんて訳されてましたので、「Bucket」が「棺おけ」という意味にも使われるのかな?と思っていたのですが、調べてみたら、「Kick the bucket」という言い方があって、「死ぬ、とか、くたばる」という意味の俗語で、そこから作られた造語であり、「死ぬ前に(したいこと)リスト」なんですね。

というとちょっと前に「死ぬ前にしたい10のこと」というカナダ/スペイン映画がありましたが、あれは若い女性が主人公だったのに対して、こちらは「棺おけに片足を突っ込んでいる」(殴)おじいちゃんたちが主人公です。

(後述;コメント欄でDDさんがドイツ映画「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」との設定の類似を指摘してくださいましたが、そういわれてみれば・・・でございます。DDさん、あの名作を思い出させてくださってありがとう〜!
ちなみに「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」はjesterのお好み度、☆☆☆☆☆+の映画でした♪ 
どうもこういう系統に弱いんだな、自分。)


morgan_freeman14.jpg
しかし、モーガン・フリーマンが『実直な車の修理工で暖かい家庭を持ち、精神的に安定しているおじいちゃん』で、ジャック・ニコルソンが『一代で財を築いた大金持ちで、プレーボーイの成れの果ての孤独なおじいちゃん』って、そのままやんけ!!

これは『水戸黄門』か?? 


・・・・はい。ある意味。


全く期待を裏切らない展開なんです。わはははは。
確かに紋切り型で予定調和であります。
それを承知で見る映画かも。
(だから『評論家』には評判わるいだろうなあ・・・)


I know that when he died his eyes were closed and his heart was open (彼が死んだ時、目は閉じていたが、心は開かれていたのを知っている)

なんてね、ヒマラヤ登山をする人影に被るモーガン・フリーマンのナレーションで始まるんですよ。
そう、あの『ショーシャンクの空に』と同じ口調の、滑らかで温かい声のナレーション。

ここでもう、それだけで、密かにじ〜〜んと。(早すぎるし、自分。)


ぴかぴか(新しい)もちろん、モーガン・フリーマンは思ったとおりの演技でして、判っていてもやっぱり、とってもとっても素敵。
彼と香港のワンチャイの貿易センタービルでデートして、歴史の話やら山の話やらを聞きたいです。

ジャック・ニコルソンは最近「これ、CGじゃないの? 着ぐるみ?」などと思ってしまうjesterですが(殴)、今回は見てるうちに可愛く見えてきました。
やっぱりうまい俳優さんだわ〜
あと、彼がしていた、ベッドで寝ててテレビを見るへんてこな眼鏡が気に入った。その眼鏡に目が写ってるのがめちゃくちゃおかしかった。あの眼鏡が欲しい!


****以下、ネタバレあります。未見の方、ご注意ください!****




展開は、まさに思ったとおり。

病院で隣り合わせたベッドの、余命6ヶ月〜1年宣言を受けたジジイ二人が、「死ぬまでにやっときたいことリスト」を作り、それをやるうちに、心を開いていく、という。

幸せは、カーレースやサファリクルーズやスカイダイビングやプライベートジェットで飛ぶフランスの別荘にあるんじゃないよ。
もちろんそれも楽しいけど、でもほんとに死ぬ前にして置きたいことはそれじゃないだろ?


うんうん、その通り。


しかし、モーガン・フリーマン扮するカーターが最初にリストに書いた「見ず知らずの他人に親切にする」っていうのは、どこで達成したんだろう・・・・と思っておりました。

それが、エドワード(ジャック・ニコルソン)が教会で、リストのこの項目を消した時に、「あ、『見ず知らずの人』ってエドワードのことか!」と判って、さらにジワ〜〜っときました。

というのは、カーターみたいに愛のある家庭がある人が、たとえ『空の巣シンドローム』に陥った夫婦だとしても、ああいうシーンで、エドワードと即旅に出るっていうのが不自然な感じがして、引っかかっていたんですよ。
そんなに金持ちと豪遊するのが彼にとって楽しいだろうか? 最後に願うことなんだろうか?
それが判らない彼ではないはず、なんて。

でも、これって、リストに書いた願いを達成したってことだったんだな〜 と思ったら、かなりすっきり致しました。
もちろん旅の日々をカーターは楽しんでいたとは思うのですけれど。

そのほかに『世界一の美女にキスをする』とか『壮大な景色を見る』とかの達成が、予想をちょこっと裏切る展開で、その辺もしみじみ嬉しかったです。



笑えるつくりになっていて、さほどお説教臭くもなく、メッセージがまっすぐに伝わってくる。
かなりハリウッド的な作りで、画像のセンスはお金をかけてる割にたいしたことないし、テーマはベタだし、なんですけど、こういうものを折に触れて見るのは、デス・エデュケーションの一つとして、毎日の生活に気づきをもたらしてくれる価値があるのではないかと思います。黒ハート



ところで、キーワードにもなっていた「コピ・ルアック」は、日本人で知っている人が多かったのでは?
『かもめ食堂』で出てきましたよね、このコーヒー。喫茶店

posted by jester at 22:34| Comment(20) | TrackBack(9) | さ行の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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